自転車を盗難から守る9つのコツとは?駐輪の場所や停め方をご紹介!

自転車を盗難から守る9つのコツとは?駐輪の場所や停め方をご紹介!

愛車のロードバイクが盗まれるなんてことは考えたくもありませんが、残念なことに日常的に盗難が発生しているのが現状です。ここではロードバイクの盗難防止のポイントやコツを紹介していきましょう。ぜひ参考にして、愛車の盗難防止に役立ててください。

記事の目次

  1. 1.ロードバイクが盗難にあわないために
  2. 2.盗難防止のために①必ずロックを忘れずに
  3. 3.盗難防止のために②地球ロックをしよう
  4. 4.盗難防止のために③タイヤのロックも忘れずに
  5. 5.盗難防止のために④高い位置でロックする
  6. 6.盗難防止のために⑤駐輪する場所を選ぼう
  7. 7.盗難防止のために⑥ライトやバッグなどの小物は取り外そう
  8. 8.盗難防止のために⑦きちんと施錠されているか再度確認しよう
  9. 9.盗難防止のために⑧室内保管がベスト
  10. 10.盗難防止のために⑨セキュリティグッズを活用しよう
  11. 11.まとめ

ロードバイクが盗難にあわないために

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毎日100件もの自転車が盗難されている

警視庁が発表した平成30年に発生した自転車の盗難件数は35,000件を超えます。これは単純に計算して、毎日100台近くが盗まれていることになります。昔は酔っ払いや歩くのが面倒といった人が、「ちょっと拝借」とばかりに駅前などに放置してあった鍵のかかっていない自転車に勝手に乗って行ったといったことが多かったものです。ところが、最近はロードバイクやクロスバイクなどの高級なスポーツバイクを狙った盗難被害が増えています。

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高級・ブランドロードバイクが狙われる

盗難の発生場所で最も多かったのが、住宅の敷地内です。ロードバイクやクロスバイクなどの高価な自転車は、転売を目的として盗まれることが大半です。ある程度セキュリティの高いマンションの駐輪場に停めておいても、狙いを定めた窃盗団などに簡単に盗まれることも少なくありません。特に、ピナレロ、ビアンキ、キャノンデール、ルイガノなどの高級・ブランドもののバイクが狙われやすい傾向にあります。

盗難からロードバイクを守れ

「ちょっと拝借」くらいで乗って行かれた場合は、あとで発見される可能性があります。けれども、窃盗団に盗まれた場合は、まず発見されることはないでしょう。では、どうすれば高級バイクの窃盗団から大切な愛車を守ることができるのか、また日ごろから注意したい盗難防止方法のコツやポイントを紹介していきましょう。

盗難防止のために①必ずロックを忘れずに

盗難被害の半数以上が無施錠

窃盗から愛車を守るためにできることで最も簡単で大切なものが、鍵をかけることです。実際に窃盗被害にあった60パーセント近くが、無施錠だったとされています。つまり、鍵をかけていれば半分以上の自転車は盗まれなかったというわけです。コンビニで、飲み物を買ったりトイレを借りるためにちょっと立ち寄っただけといった、停める時間が短い場合や目の届く範囲に停めたときであっても、セキュリティのために、しっかりロックはするべきです。

ロックの種類

ロードバイクやクロスバイクには鍵がついていないので、本体購入時には一緒に買っておく必要があります。ひとくちに鍵やロックといっても、色々なタイプや種類があります。そんな中、どのタイプのロックがスポーツバイクの盗難防止に効果が高いのでしょうか。

①U字ロック

特に窃盗団からのスポーツバイクの盗難防止に効果が高いと考えられるのが、U字ロックです。オートバイのサブキーとして使われるケースも多く、見た目にも太くていかにも頑丈そうです。実際に路上や駐輪場の一目のあるところで、切断して盗むことは非常に難しいといえます。ただ小さくまとまらないので、かさばって持ち運びにくいこと、また、後述する「地球ロック」がやりにくいことがデメリットとなります。

②ワイヤーロック

金属製のワイヤーを何本もより合わせて、ひも状の太さにしたロックです。ある程度の長さがあるので「地球ロック」がしやすいことや値段がリーズナブルなのはメリットですが、太さによってはニッパーで簡単に切断することが可能です。したがって、足替わりに「ちょっと拝借」といった人に対しては防犯効果はありますが、窃盗団に目をつけられるとひとたまりもないでしょう。

③チェーンロック

金属性のチェーン(鎖)形状のロックです。ある程度の太さのあるものであれば、ニッパーなどでもそう簡単には切断できませんし、地球ロックも可能です。スポーツバイクの鍵としてセキュリティ度は高く、最もニーズがあるといってもいいかもしれません。ただ、強度があるほど重く持ち運びが大変なうえ、価格も高くなるのがデメリットです。

④ブレードロック

何枚かの帯状の金属の板を1本につなげたロックです。使わないときは小さく折り畳んでおけるので、持ち運びに便利ですし、さほど重くない点がメリットです。ただ、見た目は頑丈そうでも、金属板の厚さによってはニッパーで切断するのも難しくない場合もあります。また、セキュリティは重量があるほうが高いので、防犯力を求めるなら重くなってしまいます。

ロードバイクの盗難防止におすすめのロックは?

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防犯や窃盗対策という点で単純にいえば、ワイヤーロック<ブレードロック≒チェーンロック<U字ロックの順でセキュリティ度は高くなります。ただ、安物のチェーンロックより高級なワイヤーロックのほうが防犯効果が高い場合もあるので一概には言えません。アブスといったドイツのブランド鍵メーカーの商品には、万が一の盗難の際にはセキュリティレベルに応じた盗難補償をしてくれるものもあります。

使い方や状況によって選ぼう

駐輪するのはライドの途中でコンビニで飲み物を買うあいだだけ、あとは目を離さないというなら、強度より軽さ重視で小さなワイヤーロックでもいいかもしれません。駅などの駐輪場に1日置きっぱなしにするのであれば、少々重くて値段が高くてもU字ロックや太くて頑丈なチェーンロックがおすすめです。どのロックを選ぶかは、どのような状況で駐輪するかによります。

盗難防止のために②地球ロックをしよう

建造物に固定する

先に「地球ロック」といいましたが、これは自転車のフレームを、柵やポールなど地面に固定してあるものと一緒にまとめてロックしてしまうという方法です。ロードバイクやクロスバイクなどのスポーツバイクは軽いので、普通に鍵をかけているだけなら、肩に担いだりして簡単に持ち運びできます。窃盗団にかかると、ロックした状態でそのままトラックの荷台に乗せられ、盗まれてしまうことも珍しくないのです。地面に固定してある建造物にくくりつけておけば、ロックを切断したり破壊しない限り盗むことはできません。

地球ロックのデメリット

地球ロックは窃盗防止の有効な手段ですが、デメリットもあります。そのひとつが、鍵にある程度の長さが必要であるという点です。最強の鍵であるU字ロックは、地球ロックをするには難しく、コツが必要です。ワイヤーロックやチェーンロック、ブレードロックは長さがあるのでやりやすいのですが、ほとんどの場所で可能にするのであれば、70~100㎝くらいは欲しいですね。

盗難防止のために③タイヤのロックも忘れずに

ロードバイクの高級タイヤやホイールもご用心

窃盗団の目的は、ズバリ「お金」です。盗んだ高級なブランドメーカーのクロスバイクやロードバイクを、ネットオークションに出品したりして換金します。そんな輩は、お金になれば何でもいいわけです。だから、自転車本体が地球ロックなどでしっかり固定されていたなら、タイヤを盗んでいくことも珍しくありません。

盗まれたなら発見はまず不可能

高級なタイヤやホイールには1本何万円といったものもあり、それなら高く売れますからね。スポーツバイクのタイヤは工具がなくても簡単に脱着ができるようになっていますが、その利便性を逆手にとられて容易に盗まれてしまうのです。盗まれた場合、タイヤやホイールは本体以上に発見するのが難しいでしょう。

タイヤはフレームとセットでロック

したがって、フレームとタイヤを一緒にロックすることをおすすめします。最強の鍵であるU字ロックで地球ロックをしていても、タイヤを外して盗まれる可能性も否定できません。前輪部分で地球ロックしておいても、フレームと後輪が盗まれて、前輪だけがロックされた状態でそのまま放置されていた、というケースも実際発生しています。

防犯のおすすめは「ダブルロック」

自転車本体はもちろん、タイヤも盗難から守りたいのであれば、「ダブルロック」をおすすめします。ダブルロックとは、ひとつの鍵で、たとえばフレームと後輪をロックし、もう一つの鍵で前輪とフレームをセットで地球ロックするという方法です。この場合、フレームと後輪はU字ロックで行うのがいいでしょう。ここまで厳重にしておけば、簡単に持ち運びできませんし、タイヤだけ取り外すこともできないので、ほとんどの窃盗団は諦めてしまうはずです。

盗難防止のために④高い位置でロックする

切断しにくくするため

細いワイヤーロックなどは小さなニッパーなどでも簡単に切断されてしまいますが、太いワイヤーロック、チェーンロック、ブレードロック、さらにはU字ロックを切断する場合は、もっと大きな刃物が使われることが多いです。その大きな刃物の取っ手に体重をかけてテコの原理を応用して切断するのですが、地面から離れた場所でロックしてあれば、体重をかけて切断されにくくなるので有効なのです。

時間と手間をかけさせよう

駅や商業施設などの駐輪場では、駐輪ラックが上下2段に分かれている場合があります。そんなところでは、なるべく上段に駐輪することをおすすめします。特にラックと地球ロックしてあれば、切断するのも手間と時間がかかります。窃盗団はできるだけ素早く「事」を済ませたいので、手間と時間のかかるものには手を出しにくい傾向があります。

盗難防止のために⑤駐輪する場所を選ぼう

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路上駐輪はNG

駐輪が禁止された場所以外であっても、路上に駐輪するのは、車や歩行者の通行の邪魔になりマナー違反なので、なるべく駐輪場に停めるようにしましょう。路上に駐輪した場合、周囲に多くの人がいても、窃盗団が白昼堂々と盗んでいくこともあります。ロックを切断しトラックに積み込んでいても、窃盗団は作業服を着てカモフラージュしていることが多いので、周りの人たちは「ああ、また不法自転車の撤去か」くらいにしか思わないというわけです。

駐輪場は安心?

では、駐輪場なら安心か、というと一概にそうだとはいえません。人気のない駐輪場では、鍵を切断していても誰も見ていないこともあります。なるべく人目の多いところや監視カメラのあるところ、管理人がいる駐輪場に停めるほうが防犯効果は高いでしょう。

駐輪場の注意点

たとえそんな駐輪場でも、高度な窃盗犯にかかれば安心はできません。特に、通勤や通学で駅の近くの駐輪場に停めるといった場合です。毎日同じ場所にクロスバイクやロードバイク、特に高価な人気ブランドのバイクが駐輪してあると、窃盗団に目をつけられやすいからです。好ましいのは、セキュリティの高そうな駐輪場をいくつかピックアップして、日によって違う駐輪場をランダムに利用することです。

盗難防止のために⑥ライトやバッグなどの小物は取り外そう

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盗まれるのは自転車だけじゃない

クロスバイクやロードバイク本体は大丈夫でも、ライトやサイクルコンピューター、サドルバッグといったアクセサリーや小物類が盗まれるケースもあります。被害金額は本体ほどではないとはいえ、ダメージは大きいですし、気分もよくありません。気に入っていたものならなおさらです。コンビニで買い物をするあいだだけといえ、盗難のリスクはないとはいえません。面倒ですが、短時間でも駐輪する時には、取り外して持ち運ぶようにしましょう。

サドルも盗まれる?

サドルも盗まれる可能性があると、サドル専用のロックも販売されていますが、窃盗団にとってはさほどお金にならないので狙われることは少ないでしょう。ただ、学校の駐輪場に置いておくと、いたずらで取り外されたといったこともあるようなので、気になる人はそれなりの対応をしておくのもいいかもしれませんね。

盗難防止のために⑦きちんと施錠されているか再度確認しよう

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再確認を忘れずに

人はだれしもうっかりミスをしがちです。ロックしたはずなのにかかっていなかった、鍵を抜き忘れた、地球ロックをしたつもりが建造物と一緒にロックしていなかった、逆に自転車ではなく建造物だけにロックしていた、といった笑えないミスの報告もしばしばあります。鍵をかけて自転車を離れる時には、ちゃんとロックできているかを確認する習慣をつけるようにしましょう。

盗難防止のために⑧室内保管がベスト

自宅でも窃盗団は狙っている

マンションの駐輪場はもちろん、中には、一軒家の玄関先に置いてあったスポーツバイクでさえ、夜帰宅したときに停めて朝起きるとなくなっていたというケースも珍しくないといいます。こういった悲劇を回避するために最も好ましいのは、室内保管をすることです。室内保管は盗難防止のほかに、雨やほこりなどによるさびやパーツの劣化を防ぐ点でも大きなメリットとなります。

ディスプレイスタンドを活用しよう

とはいえ、ワンルームマンションなどでは室内の床に自転車を置くスペースがない、という人もいるでしょう。そんな場合は、壁に掛けたり、天井に吊るという方法もあります。また、ディスプレイスタンドならメンテナンス時にも使えるので一石二鳥です。

盗難防止のために⑨セキュリティグッズを活用しよう

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防犯グッズで愛車を守る

このほかにも盗難を防ぐグッズやアイテムは数多くあります。盗もうとして、自転車を動かしたり鍵を切断したり壊そうとすると、振動を感知して大きなアラーム音がする鍵もあります。また、駐輪してある自転車に異変があると、スマホに通知が届くといったセキュリティシステムグッズもあります。

ハイテクな防犯グッズ

また盗まれても、GPSを利用して追跡して発見できるといったアイテムも開発されています。現在ではハイテクを駆使したセキュリティの高い防犯グッズもたくさんあるので、それらをうまく利用して、大切な愛車を盗難から守りましょう。

まとめ

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ただ、これらの点を実践しても、残念ながら絶対に安心・安全とはいいきれないのが現状です。とはいえ、盗難の現実を知りそれに向けた対策を行うことで、少しでも被害に合う確率を少なくすることは可能です。また、クロスバイクやロードバイクの使い方や乗り方などによっても状況は異なるので、自分に合った防犯方法を見つけ、それを実行することも肝心です。

S.ジャイアン
ライター

S.ジャイアン

週1ペースでライド、ポタリングに出掛けています。記事を通して多くの方と自転車の楽しみを共有できればと思っています。

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