自転車のチェーン注油のやり方
チェーン注油のやり方① 作業に必要なもの
チェーンの注油には以下のアイテムが必要なので、作業の前に揃えておきましょう。
注油作業に必要なもの
- チェーンオイル
- ウエス(Tシャツなどボロ布でも可)
- 手を保護する軍手
チェーン注油のやり方② チェーンにオイルを差す
チェーンはひょうたん型の金属パーツがいくつもつながっており、その一つ一つの部品を「コマ」と呼びます。そのコマ一つ一つに上側から、1滴ずつちょんちょんとオイルを差していきます。前進方向にペダルを回しながら一周して、すべてのコマに注油をします。
チェーン注油のやり方③ オイルを行き渡らせる
チェーン一周にオイルを差したなら、ペダルをくるくる何周かさせます。これにより、チェーン全体に加えてギアやフロント、リアのスプロケットにまでオイルを行き渡らせることができるのです。
チェーン注油のやり方④ 余分なオイルは拭き取る
チェーン、ギア、スプロケットと駆動部分にしっかりとオイルが行き渡ったなら、余分なオイルをウエスで拭きとれば、チェーンの注油は完了です。余分なオイルとは、コマの外側についている分です。一コマ一コマずつ丁寧に注油していればきちんとチェーンの内側にしみ込んでいるので、それ以上のオイルは必要ありません。余分なオイルは拭き取っておかないと、またすぐにオイルに汚れが付着してしまいます。
クレ556をチェーンオイル代わりに使用している人も、少なくないようです。確かに、チェーンの汚れ落としやサビ取り剤、潤滑剤として効果的な働きをしますが、揮発性が高いためにチェーンにとどまっている時間は非常に短いです。クレ556はチェーンオイルとしての働きは期待できないので、注意しましょう。
チェーンオイルの使い分け
チェーンオイルと一口にいっても、特徴によって3種類に大別できます。それぞれの特徴を把握して、自分の使用状況に応じて、適したオイルを使用することが大切です。
チェーンオイルの種類① ドライタイプ
フィニッシュライン(FINISH LINE) ドライ テフロン ルーブ プラボトル 120ml
参考価格: 1,080円
一応雨天でも使用できますが、晴天時の使用を前提としているので、雨の日は乗らないという人におすすめのオイルです。
ドライタイプのメリット
- オイルが飛び散りにくい
- チェーンが汚れにくい
ドライタイプのデメリット
- 雨中の走行後はすぐに注油が必要
チェーンオイルの種類② ウェットタイプ
フィニッシュライン ウェット バイク ルブリカント 240ml
参考価格: 1,728円
雨の中を走行しても、粘度が高いので潤滑性能が維持されやすいオイルです。マウンテンバイクやシクロクロスなどオフロードを走る機会の多いバイクに向いています。
ウェットタイプのメリット
- 雨中走行してもオイルが流れにくい
ウェットタイプのデメリット
- 粘度が高いために、汚れがつきやすい
チェーンオイルの種類③ ワックスタイプ
塗ることでチェーン表面や内部に薄いコーティングを行い、チェーンの汚れを抑えることを主眼にしているオイルです。そのため雨中走行ではすぐに流れてしまいますし、晴天でも潤滑性能は長く維持できません。
ワックスタイプのメリット
- チェーンが汚れにくい
ワックスタイプデメリット
- 雨に弱い
- 潤滑性能の維持が難しい
自分に合ったオイルを選ぼう
オイルの種類はさまざま
このほかにも、いろいろな状況に対応できるオールマイティタイプなど、いろいろな特徴のオイルがあります。購入するときは、自分の自転車の使用状況から考えてどのオイルが適しているかを判断する必要があります。
使用状況や生活スタイルで判断
通勤や通学で自転車に乗るのであれば、雨でも潤滑性能が維持でき、さほどメンテナンスの手間がかからないウェットタイプが好ましいでしょう。雨の日は乗らない、自転車が趣味でメンテナンスは苦にならないという人なら、ドライタイプやワックスタイプがおすすめです。
まとめ
自転車は、車などと比較すると単純な仕組みで動きます。だからこそ、ひとつひとつのパーツが果たす役割が大きくなります。チェーンはその中でも最重要なパーツのひとつですから、できるだけよい状態をキープしていたいものです。そのためには、日ごろから汚れを落としたり注油をするなど、しっかりとメンテナンスを行うことが大切ですよ。
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チェーンには、チェーンをつなぐピンの中にひとつだけ色の違うピンや、ミッシングリンクという形の違うコマがあります。チェーンを一周させる際、これを目印にするとわかりやすいでしょう。