ケイデンスセンサーの機能と役割
ケイデンスセンサーとは、ケイデンス、つまり一分間に何回ペダルを回したかの回転数を計測する機器です。ではそのケイデンス計測がロードバイクに乗るうえで、いったいどんな役割を果たし、私たちのライドにどんな影響をもたらすのでしょうか。
自分のペースを知るのに便利
ロードバイクの効率的な走り方はギアの重さと回転数で決まります。ギアが重ければ少ない回転数で走れますが、長時間持続できず脚が疲れてきます。逆に軽いギアで極端に回転数が高すぎても、結局息切れして長くは持ちません。長く効率的に走るには、自分にとって最適な回転数でペダルを回し続けることが重要なのです。そのためのケイデンス計測に使うのが、ケイデンスセンサーなのです。
最適なケイデンス値って?
ケイデンスは1分間のペダル回転数で測定し、rpmという単位で表します。ロードバイクの場合、おおよそ80〜100rpmで回し続けられるのが最適とされています。ただこれはあくまでも目安ですので、初心者の方は70rpmからなど無理なく持続できる数字を設定しましょう。
ケイデンスがわかればギア選択もわかる!
ロードバイクはギアが多すぎて、最適なギア選択が難しいという人も多いですね。そんな悩みもケイデンスさえわかれば解決です。やみくもに適当なギアを選んでも、回転数の落ちる登り坂ではギアが重すぎて脚が終わり、逆に回転数の高い平坦でギアが軽すぎても、脚が空回りして疲れるだけです。そうならないためには、自分のベストなケイデンス値を目安に、その数字に近づくようにギアを選べば良いのです。
手軽にバーチャルサイクリング
いまや世界中のサイクリストが利用するようになったバーチャルサイクリング。Zwiftを筆頭にこれらのサービスを手軽に始めようと思うなら、必ずしもスマートトレーナーがなくても大丈夫です。手ごろな価格のローラー台と、BluetoothかANT+に対応したスピードセンサーかケイデンスセンサーを用意するだけで、あなたもすぐに仮想空間をライドできるようになります。
ケイデンスセンサーの使い方
それでは実際にケイデンスセンサーを付けてその使い方を見ていきましょう。現在流通しているケイデンスセンサーにはクランク取り付け型とチェーンステー取り付け型の2種類があります。チェーンステー型は一台でスピードセンサーも備えているものが多く、価格も安いのが魅力です。一方クランク取り付け型は外からの見た目があまりわからないので、ロードバイクのデザインを損なうのが嫌な方にはおすすめです。
使い方①センサーを取り付ける
クランク取り付け型の場合
まず電池を入れたセンサー本体を自転車に取り付けます。クランク型は左足のクランクにセンサーを付けて、付属のバンドでしっかりと固定すればOKです。基本的にはクランクの内側なら好きな所に付けて大丈夫ですが、ペダリングの際にフレームに当たらないようにしましょう。
チェーンステー取り付け型の場合
一方チェーンステー型は、チェーンステーの左側のクランクに近い所に本体を取り付けます。次に左足クランクのペダル付近にマグネットを留めます。ペダルを回した時、マグネットがセンサーの横を重なって通過するように位置を調整しましょう。最後に3mmほどの隙間を目安にマグネットとセンサーの距離を調整して、センサーが反応すれば完了です。
スピードセンサーと一体型の場合、さらにホイールのスポークにもマグネットを付ける作業がありますが、ここでは省略します。
使い方②メーターとペアリングする
センサーの位置を合わせ、無事作動することを確認したら、サイクルコンピューターやスマートフォンから設定して、ペアリングを行います。設定画面にセンサーの名称が正しく表示されていたら、選択してペアリング完了です。試しにクランクを回してみて、サイクルコンピューターのケイデンス計測メーター画面に回転数がちゃんと出ていれば、正しく接続されていることになります。
使い方③Zwiftで使うには?
Zwiftをはじめとするバーチャルサイクリングへの接続のしかたも、基本的には各メーターへのペアリングと同じです。アプリを立ち上げてログインし、少しクランクを回せばBluetooth経由でセンサーを認識してくれます。自分の使ってるケイデンスセンサーと同じものが表示されたら選択し、ペアリング完了です。
おすすめケイデンスセンサー
では実際にケイデンスセンサーを購入するにあたり、どんな商品がおすすめなのでしょうか。ここでは多くのユーザーからの人気も高い、高機能で使いやすいケイデンスセンサーを紹介していきます。クランク型センサーの多くはスピードメーターとのセット販売がお得ではありますが、もちろんケイデンスセンサー単品でも購入できます。予算や用途と相談の上で決めてください。
おすすめ①XOSSケイデンスセンサースピードメーター
XOSSケイデンスセンサースピードメーター
参考価格: 2,350円
- 価格:2,350円(参考価格)
- タイプ:クランク型・マグネット不要
- 通信規格:Bluetooth/ANT+
おすすめ②Wahoo Fitness RPM ケイデンスセンサー
Wahoo Fitness RPM ケイデンスセンサー
参考価格: 5,658円
- 価格:5,250円(税別)
- タイプ:クランク型・マグネット不要
- 通信規格:Bluetooth/ANT+
おすすめ③Bryton スマートケイデンスセンサー
- 価格:4,500円(税別)
- タイプ:クランク型・マグネット不要
- 通信規格:Bluetooth/ANT+
おすすめ④GARMIN ケイデンスセンサーDual
- 価格:6,400円(税別)
- タイプ:クランク型・マグネット不要
- 通信規格:Bluetooth/ANT+
おすすめ⑤LEZYNE CADENCE SPEED FLOW SENSOR
- 価格:5,500円(税別)
- タイプ:チェーンステー型・マグネット付属
- 通信規格:Bluetooth
おすすめ⑥Cateye ISC-12
- 価格:7,000円(税別)
- タイプ:チェーンステー型・マグネット付属
- 通信規格:Bluetooth
ケイデンスセンサーを使って快適に走ろう!
自分はガチで乗るわけじゃないからケイデンスなんて関係ない、と思っていた方も、無駄な疲労をためずに長く快適に乗るためにはケイデンスが大事だということがおわかりいただけたかと思います。そしてそのために欠かせないのがケイデンスセンサーというわけです。この記事を参考に、より効率的でより楽しいライドができるようになっていただければ幸いです。
筆者撮影