ワコーズのチェーンルブの使い方
それでは自転車を例に、具体的なチェーンルブの使い方をみていきましょう。走行後の注油のみでももちろん効果はありますが、性能をフルに活かすにはチェーンが汚れたままでは不十分です。ここでは洗浄も含めた使い方を紹介します。
チェーンメンテナンスの準備
自転車はスタンド等で固定しましょう。床が汚れるので古新聞などを敷いておくと良いですね。他にはビニールかゴム製の手袋と、チェーンを拭くためのウエスなどが必要です。マイクロファイバーウエスがおすすめですが、汚れて使い捨てになるので布切れや古タオルなどでもOKです。
用意するもの
- ビニール・ゴム手袋
- ウエス
- 古新聞
手順①チェーンの洗浄
まずは洗浄して汚れを落とします。ここは抜群の浸透性で内部の汚れまで分解洗浄できる、同じワコーズ社のチェーンクリーナーとマルチフォーミングクリーナーがおすすめです。周りに飛び散らないようウエスをあてながらチェーンに吹き付け、ブラシを使って内部の汚れまでしっかりと掻き出します。合わせてプーリーやチェーンリングの汚れも落としておくとよいでしょう。
手順②チェーンルブを注油
綺麗になったらチェーンルブを注入していきます。前述した通りチェーンルブは水置換性があるので、多少濡れていても水分を追い出してくれるので問題ありません。洗浄の時と同様にウエスをあてがいながら、リンク(チェーンの接合部)部分に注油します。このとき先端を少し曲げておくと作業がやりやすくなるのでおすすめです。全てのリンク部に注油しましょう。
手順③馴染ませる
チェーン一周全てに注油したら、クランクを反時計回りに数回まわします。こうすることでしっかりとオイルが馴染み、回転がスムーズになります。もし異音がしたりスムーズに回転しなかったりする場合はオイル量が足りていないので、再度注油しましょう。その後、10分〜丸1日程度放置します。
手順④余分なルブ(オイル)を拭き取る
最後は余分なルブ(オイル)を拭き取りましょう。オイルがたっぷりついていたほうがよいと思われがちですが、それだと汚れを付着させやすくなり、実は逆効果です。さらには走行によりオイルが飛び散ってチェーンの周りが汚れてしまいます。ですので、余分なオイルを拭き取っておくことで汚れの防止になり、潤滑効果やチェーンの寿命を伸ばすことにもつながります。
ワコーズのチェーンルブの使い方【応用編】
ここでは通のみぞ知る、少し裏技的な使い方を紹介します。好みが別れるところではありますが、こんな使い方もあるという参考にしてみてください。
ノズル先端を折り曲げる
チェーンメンテナンスのところでも少し触れましたが、ノズルの先端を軽く折り曲げて角度をつけるやり方です。先端がまっすぐのままだと、吹きかける場所によってはやりにくかったり、チェーンに手が当たって汚れてしまうこともあります。先端に角度をつけるとリンク部に対して垂直に当てやすくなり、楽に注油ができます。
応急的な錆止めとして使う
雨天走行や水たまりなどでチェーンが濡れてしまった場合、濡れたままにしておくと錆が発生しやすくなります。保管前に水分や汚れを除去すればよいのですが、時間がないなどでできないこともありますよね。そんなときに水置換性であるワコーズのチェーンルブであれば、サッとひと吹きしておくことで水分を追い出して油膜を張ってくれるので、応急的に錆止めとして使えます。
放置時間を調整する
メンテナンスで注油した後、少し放置したほうがよいと紹介しましたが、放置時間によって乗り味が変わります。ワコーズのチェーンオイルはハーフウェットなので、初めは粘度が低めのサラサラした感じですが、時間の経過に比例して粘度が高くねっとりとした質感に変化します。レースならすぐ拭き取り、ロングライドなら一晩放置、などと使い分けてみるのもおすすめです。
まとめ
数あるチェーンルブの中から、ワコーズのチェーンルブに焦点を当てて紹介しました。オールマイティに使えるハーフウェットタイプなので、乗り手を選ばない間口の広さも魅力ですね。チェーンメンテナンスは快適に走るためには欠かせない作業です。愛車の性能をフルに発揮させるためにも、ぜひ定期メンテナンスのお供にお役立てください!
※本記事で使用されている画像のうち、インスタ画像・出典表記のある画像以外はすべて筆者撮影によるものです。
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