自転車によって時速の違いってあるの?
ママチャリや電動自転車、ロードバイク、クロスバイクなど自転車には色々と種類がありますが、タイヤの太さや自転車自体の重さ、ギア数、フレームの違いなどによって出せるスピードは変わります。自転車を選ぶときのポイントとして、「荷物が載せられる」や「デコボコ道でも走れる」などがありますが、この記事では自転車のスピードに焦点を当てていきます。
自転車の時速の測り方
ロードバイクやクロスバイクなど自転車のスピードは、サイクルコンピューターで測れます。タイヤに磁石を取り付けて、フレームに取り付けた装置でタイヤが何回転したかを計測し、スピードを測ります。この測り方で最高・平均速度がわかります。また、慣れた乗り手になると、ペダルを踏む感覚や景色の流れ方で自分がどれくらいのスピードで走っているのかわかってくることもあります。
自分の平均時速をわかっておくメリット
- 自分がいつもどれくらいのスピードで走っているか把握しておくと、「長距離で走るときにどれくらいの距離ならどれくらいの時間がかかる」ということが大体わかるので予定がたてやすくなります。
自転車の種類別スピードの最高・平均時の速度比較
自転車をこぐ人のパワーや技術でも出せるスピードの違いはありますが、やはり自転車自体の性能で出せるスピードは大きく変わります。ママチャリ、電動アシスト付自転車、マウンテンバイク、クロスバイク、ロードバイクの自転車のタイプ別に平均速度と最高速度を見ていきましょう。
①ママチャリの平均速度と最高速度
荷物を載せられ、普段遣いが最も適しているママチャリは、老若男女の乗りやすさを重視して作られているため、スピードを出すのには適していません。勾配のきつい登り坂だと極端にスピードが落ちるか、登りきれないこともあります。道の勾配や路面状況にもよりますが、平均時速は12〜19km程度です。平坦な道でのママチャリの最高速度は25km/h程度でしょう。
②電動アシスト付自転車の平均速度と最高速度
電動アシスト付自転車は、ママチャリよりも早いイメージを持っている人も多いかと思いますが、実は電動アシスト付自転車の平均時速は10〜17kmとママチャリよりも遅いです。その理由としては、脚力が落ちた年配の方が乗ることが多いから、ということと、もう一つ電動アシスト付自転車の仕組みにも理由があります。電動アシスト付自転車は、時速24km以上になるとアシストする機能が停止するようになっています。
③マウンテンバイクの平均速度と最高速度
マウンテンバイクはタイヤが大きく、フレームも頑丈なため、自転車自体の重量があり、あまりスピードは出しにくいのですが、平均時速は18〜25km程度です。自転車が重い分だけ、スピードに乗るまで多少時間と体力が必要です。変速機がある分ママチャリよりは走行性能がよくなっています。重量がある分だけ、くだり坂では、最高時速70kmが出ることもあります。ダウンヒルを利用したマウンテンバイクの世界最高記録は223km/hです。
④クロスバイクの平均速度と最高速度
ロードバイクの走行性能とマウンテンバイクの頑丈さをクロスさせた自転車であるクロスバイクの平均時速は20〜25kmです。あまりマウンテンバイクと変わりませんが、平均速度に乗るまでの力がクロスバイクの方が軽度です。平地での最高時速は35km前後で、平坦な道だと40km/hはなかなか出ません。ダウンヒル時には60〜70km/h程度はでます。
⑤ロードバイクの平均速度と最高速度
ロードバイクは、ペダルやギアなどが早く走ることに特化しており、重量も軽い自転車のため、他の自転車と比較してもスピードは最も出しやすいタイプで、スピードレース用の自転車になります。平均時速は20〜30km程度となり、平坦な道では最高時速40kmもトレーニングすれば簡単に出ます。
自転車の最高時速のギネス記録は?
自転車で出された最高時速のギネス記録はなんと296.009km/hです!!自転車のギアを最も重くした状態で、専用の車に160km/hまで牽引してもらい、スピードに乗ったところで牽引を外し、車の影に隠れて風の抵抗のほとんどない状態で挑み、到達した記録です。アメリカのサイクリストであるデニス・ミューラー=コレネクが2018年に樹立しました。
まとめ
自転車のタイプによるスピードの違いがあるということはわかっていただけましたか? 自転車を選ぶときにはたくさんの要素がありますが、スピードはその中でも重要な要素です。街中では信号や歩行人もいるため、スピードはあまり出さないほうが無難です。見通しがよいところでも、スピードを出すときにはくれぐれも安全に留意するようにしてくださいね。
筆者撮影