自転車通学を快適・安全に
通学の手段に自転車
徒歩での通学が主だった小学生に比べ、中学生となると通学範囲が広がり自転車通学する人も多く、高校生ではさらに増加するでしょう。自転車通学にもちろん必要なものが自転車ですが、自転車の種類は非常に多く、価格もさまざまです。
自転車はそれぞれ異なる
自転車によって乗り心地や快適さ、スピード、さらには安全性やメンテナンスのしやすさなど、いろいろな面でそれぞれ異なります。購入したけれども乗りにくい、安全性に心配がある、トラブルが発生しやすいなどの不満や不安があったからといって、すぐに買い替えるというわけにもいきませんよね。
自転車の選び方は重要
また、たとえば高性能な高級ロードバイクはツーリングやサイクリングには適していても、通学用となると使い勝手がよくないといったケースも起こるでしょう。したがって、自転車購入の際には使用目的に応じたタイプのものを選ぶことが重要です。
通学に適した自転車選びのポイント
通学に適した自転車選びのポイントはいくつかあります。まずは、選ぶ際に確認すべき基本的なポイントを紹介しましょう。
選び方①走行距離
走行距離と自転車のタイプ
通学に要する距離によって、適した自転車のタイプは異なります。走行距離が1~3kmならママチャリやシティサイクル、ミニベロなど、どんな自転車でもいいでしょう。3~5kmとなるとクロスバイク、5km以上ではクロスバイクに加えてロードバイクなどのスポーツバイクのほうがおすすめとなります。
どれくらいの距離・時間を走るのか
通学に要する距離が長いほど、スポーツタイプの自転車のほうが楽に速く走ることができます。ママチャリやミニベロは長距離・長時間の走行にはあまり向いていません。たまに長い距離や時間走るのであればまだいいのですが、毎日の通学となると快適というわけにはいかないでしょう。
選び方②装備や機能
装備や機能にも注目
毎日使用するからこそ、いろいろな装備や機能が必要となります。通学用自転車で最重視されるのは、実用性です。中学生や高校生ともなるとカッコよさやおしゃれさも自転車選びの重要な要素のひとつですが、必要な装備や機能がなければ不便に感じて、自転車を使わなくなってしまったり新しく買い替えるといったことも検討しなければならなくなるかもしれません。
事前にチェック
そんなことにならないように、あったほうが便利と思う装備や機能のついた自転車を選んだり、オプションで取り付けておくといいでしょう。購入したあとで取り付けをしようと思っても取り付けられないモデルもあるので要注意、事前にしっかりチェックしておきましょう。
通学用自転車におすすめの装備・機能
特にクロスバイクやロードバイクの多くには、ママチャリに標準装備されている泥除けやカゴ、鍵、ライトなどがついていません。これらはあとで取り付けも可能ですが、その他に通学用自転車の選び方で押さえるべき装備や機能があります。
①変速ギア
変速機はメリット大
変速ギアは坂道やアップダウンの多い道での通学を楽にしてくれるので、できれば変速ギア付きの自転車を選ぶことをおすすめします。変速機のないモデルと比べると、価格が高くなる、重量が増える、チェーントラブルが増す、メンテナンスが多くなるといったデメリットもありますが、快適な走りが得られるメリットの方が大きいでしょう。
2種類の変速機
変速機は、いつでも変速の可能な「内装式」と走行中にしか変速のできない「外装式」の2種類に大別されます。内装式と外装式はそれぞれいろいろなメリットとデメリットがありますが、通学用自転車にはメンテナンスが少なくてすむ内装式のほうがおすすめです。
変速機の選び方
内装式は3段や5段と変速段数が少ない一方、外装式は一般的なモデルでも6~8段ほどあり道路状況に応じた細かでなめらかな変速ができる点がメリットです。ただ変速段数が増えると価格が高くなるので、通学ルートにあまり坂やアップダウンがないなら、変速段数は少なくても問題ないでしょう。
②パンクに強いタイヤ
タイヤトラブルに要注意
通学の途中のタイヤのパンクは、遅刻につながります。タイヤの中にウレタンやジェルが入っているノーパンクタイヤと呼ばれるパンクしない特殊なタイヤもありますが、装備しているモデルも少なく乗り心地もよいとはいえないので、やはり普通のタイヤでいかにパンクを防ぐかが重要となります。
パンクしにくいタイヤとは
パンクしにくいタイヤには、接地面の厚みを増してあったり、異物が貫通しにくい素材を使用したりなど、さまざまな技術が駆使されています。接地面の厚いタイヤは重量が重くなり軽快感が損なわれるので、異物の貫通しにくい丈夫なタイヤのほうがおすすめです。
③高性能ブレーキ
ブレーキは最重要
自転車走行の際の安全性で最も重視されるのがブレーキです。普段からきちんと止まれるのはもちろん、雨の日でもしっかり効くことが重要です。キキーッといった音鳴りがするとうるさいだけでなく、特に女子中高生なら「カッコ悪い」「恥ずかしい」とブレーキをかけるのをためらってしまうかもしれません。
トラブルの少ないブレーキを
現在通学用自転車では、ブレーキの効きがよく音鳴りのほとんどないローラーブレーキが主流となっています。メンテナンスもほとんどいらず、音鳴りがしてもグリスを差すだけで収まります。スポーツバイクの場合、多くがリムブレーキなので雨の日は効きが悪くなりますが、ディスクブレーキなら雨の日でも安心です。
④LEDオートライト
昔ながらのブロックダイナモのライトではペダルが重くなってしまうので、避けたほうが無難です。現在の主流はハブダイナモのオート式LEDライトです。これならペダルが重くなりませんし、自動で明るいライトが点灯するので部活や塾で帰りが遅くなっても安心です。
⑤ベルトドライブ
メンテナンスが不要
一般的な自転車ではチェーンによってペダルの回転を後輪に伝えていますが、チェーンの代わりにベルトを使う「ベルトドライブ」の自転車もあります。ベルトドライブの最大のメリットはメンテナンスがいらないことです。注油は不要ですし、伸びたり切れたりといったトラブルもほとんどありません。
デメリットもある
走行中は静かですし、軽くペダルが漕げるので足への負担が軽減されます。さらに、オイルを使わないのでズボンやスカートの裾が汚れることもありません。ただベルトドライブを採用したモデルは数が少ないので、選択肢が限られる点はデメリットをなり得るかもしれませんね。
⑥電動アシスト
電動アシストは快適
長距離や坂道の多い通学コースの人におすすめなのが、電動アシスト付きの自転車です。夏の暑い季節でも快適に通学できるでしょうし、運動系の部活の練習で帰宅の際にへとへとになってもへっちゃらです。
バッテリー残量に注意
電動アシスト付き自転車は一般的な自転車より値段が高いのがデメリットですが、やはり「楽」というメリットがデメリットを上回ります。ただし、バッテリーの残量をしっかりチェックしておかなければ、通学途中で電池がなくなって却って大変な目に遭うといった事態にもなりかねないので要注意です。
通学におすすめの自転車8選
おすすめ①ブリヂストン アルベルト
チェーンではなくベルトドライブなのでトラブルがなく、注油が不要、メンテナンスもラクラク、漕ぎ心地も滑らかとメリットがたくさんの1台です。内装5段変速ギア、パンクに強い、高性能ブレーキ、オートLEDライトと通学用自転車に必要な条件をすべて満たしています。アルミフレームなので軽量で耐久性が高いのも大きなメリットです。
おすすめ②ブリヂストン アルベルト e
アルベルトの電動アシスト自転車です。走りながら充電できる両輪駆動の自動充電システムなので、充電切れのリスクが減らせるメリットがあります。また、カーボン素材のベルトドライブなのでさらに長い間乗ることができます。内装5段変速に高耐パンクタイヤ、LEDライト、高性能ブレーキを装備しています。
おすすめ③PunkRock
タイヤパンクトラブルのリスクを抑える耐パンクタイヤを採用したモデルです。外装6段変速なので坂道でもラクラク、またLEDオートライト付きなので帰りが遅くなっても安心です。フロントには大きなカゴ、リアには荷台があるので荷物が多くても平気です。誰もが乗りやすいシンプルなデザインも魅力です。
おすすめ④丸石 ケープベルト シティ
メンテナンス不要でトラブルも少なくベルトドライブ採用で、ソフトな乗り心地が特徴です。カゴ下の4灯のLEDライトはワイドで明るく、オレンジ色のサイド灯は視界が悪い日でも視認性が抜群と安全に配慮しています。ハンドル根元のリングを回すとハンドルが固定されて駐輪時に便利です。
おすすめ⑤ミヤタ EXクロス プライム ベルト
ミヤタ EXクロス プライム ベルト
参考価格: 67,980円
軽量アルミフレームの快速通学バイクです。長期間メンテナンスフリーの内装5段変速、ベルトドライブがさらに軽快な走りを実現します。夜でも明るく照らす2つのLEDライトやピッキングにも強いティンプルキーの頑丈なロックなど、いろいろな安全性もアップしています。クロスバイクスタイルながら大型フロントバスケットや前後泥除けなど実用的な装備もばっちりです。
おすすめ⑥パナソニック シナモン・JP・ツインロック
オリジナルフレームやサビに強いステンレスパーツを採用した、日本製にこだわった高品質モデルです。キズや凹みに強い樹脂製の大型バスケットやスタンドを立てればハンドルが同時に固定される「スタピタ2」、軽く踏むだけですっと立つスタンドなどの便利機能や耐摩耗タイヤや肉厚チューブ、Wビボットハイパワーブレーキなどの安全機能も満載です。
おすすめ⑦ブリヂストン TB1
通学だけでなく、週末にはサイクリングやちょっと遠出もしたいという人に、おすすめのクロスバイクです。さびにくく軽量なアルミフレームやパンクに強いタイヤ、外装7段変速が走りの質を高めます。また、スポーティクッションサドル、サビにくく長寿命なステンガードチェーンも通学におすすめ、さらにクロスバイクながら泥除けやサイドスタンド、鍵が標準装備されているので追加の出費が抑えられます。
おすすめ⑧パナソニック ティモL
毎日の通学を快適にする機能充実の電動アシスト自転車のスタンダードモデルです。約4.5時間の充電で最大約100km走行が可能です。フロントのLEDビームランプだけでなく、太陽光で充電し暗くなると自動で点滅するソーラーオートテールライトが夜間の安全性を高めます。キャリア一体型のワイヤ内蔵アルミフレームや籐風バスケットがおしゃれです。
適切な自転車選びで快適な学生生活を
中学生で15%程度、高校生ともなると半分近くが自転車で通学している現状から、通学用自転車の選び方は非常に重要です。たかが通学用自転車と考える人もいるかもしれませんが、週末を除いたほぼ毎日使用するのですから、適切なものを選ばないと快適な学生生活が送れないということにもなりかねませんよ。
適正な空気圧を保つ、道路の大きな段差を避ける、ガラスや金属破片の溜まりやすい路肩を避けて走るといったこともパンクトラブルを防ぐために重要です。また、直射日光や雨を避けて駐輪することもタイヤのゴムの劣化を防ぐので効果的です。