RIDLEY FENIX SLの性能・機能③:重量
フェニックスの車体重量は、完成車で重量約8.8kgとなっています。うちフレーム重量は1050g(XXSサイズ・未塗装)、フォーク重量は420gです。ハイエンドエアロロードや軽量ヒルクライムロードと比べると軽いとは言えませんが、Bianchi 2020 INFINITO XEがフレーム重量1100g、KUOTA KIRALが重量1020gと、同価格帯のエンデュランスロードと比較しても重量の面でも引けを取りません。
RIDLEY FENIX SLの性能・機能④:安心のSHIMANO105
完成車のフェニックスにはSHIMANO105が搭載されています。旧モデルの5800系105ではなくディスクブレーキに最適化された新型のR7000型です。ディスクブレーキは油圧式で軽い力で確実にブレーキがかけられ、105でも手の小さな人向けのブレーキハンドルが選べます。また新型105ではリアディレイラーも標準で30Tのギアまで対応しており、少しきつい坂でも安心して上れます。
105では性能不足?
105はグレードとして、11速対応の最低ラインで電動シフトモデルはありません。より滑らかな変速や電動シフトの楽な使い心地を求めるなら105より上のアルテグラやデュラエースと付け替えるのも良いですが、通常のホビーレーサーなら機能や変速性能としては105でも十分です。ちなみにクランクとチェーンは105ではなく別メーカーのFSAが使われています。
RIDLEY FENIX SL:インプレを紹介
こうした一般ユーザーのニーズを満たすフェニックスには、高評価なインプレが多く寄せられています。その中でも特に目立った内容をまとめてみました。
インプレ①:快適性と安定感
荒れた路面や天気が悪い状況でも、とても快適に走れる振動吸収性や安定感の高さを評価する声が多いです。中には「24時間耐久レーシングカー」とか「むしろラリーカーのよう」と形容するインプレもありました。緩くカーブするトップチューブや細いチェーンステー部分が適度なしなりを生み、サスペンションの役割も果たしている感じです。
インプレ②:適度な剛性
一方で、プロのレースでの使用にも耐えうる高い剛性も備わっている、と評価するインプレも見られます。これは前後輪のエンド部分や、重量感が増したBB(ボトムブラケット)周りなど、ディスクブレーキの採用で負荷がかかる場所の剛性を強くしたことと結び付いています。
インプレ③:じっくりと走る乗り方に向いている
フレームの剛性が硬すぎないので、踏み込んだ時の反発が少なく、徐々に加速して行きながら長い距離を乗り続けるのに向いています。登りでも一気にグイッと踏むよりは長めの勾配を地道なペースで刻むなど、急激な乗り方よりもじっくりと走る乗り方でその真価を発揮できます。
インプレ④:コストパフォーマンスが良い
従来からリドレーのバイクは高性能の割に値段が安く、コストパフォーマンスの良さで知られてきました。プロ用のノアファストのフレームが476,000円、フェニックスのフレーム価格も1849ユーロ=約22万円と、フルカーボンとしてはお手頃な価格です。ホイール+SHIMANO105搭載の完成車で334,000円はエントリー〜ミドルグレードとしては満足のいく製品と言えるでしょう。
インプレ⑤:ホイールとタイヤの組み合わせで多彩な楽しみ方
オールラウンドに使える多機能バイクですので、カーボンホイールでレースに出ても良いでしょうし、軽量ホイールと合わせてヒルクライム用にも使ったり、グラベル用のホイールや太いタイヤを履いて山道をツーリングするのにも向いています。こうした様々な楽しみ方ができる懐の深さも魅力のひとつです。
インプレ⑥:ホイールとタイヤは交換を視野に
完成車に付くホイールやタイヤは、値段を抑えるため低いグレードがよく使われます。FENIX SLのホイールはFULCRUM RACING 700という完成車専用ホイールですが、FULCRUM RACING 7DBと同グレードだとして、重量1740gと重めのホイールになります。価格も3万円代はエントリー向けホイールです。タイヤも入門者向けのものですので、バイクの機能相応の走りを求めるならグレードアップを検討しましょう。
続いて、RIDLEY FENIX SLの購入をお考えの方へのアドバイス