タイヤ交換でパフォーマンスのアップ
タイヤ交換は4,000kmを目安に
ロードバイクに長く乗っていると、タイヤがすり減ってきます。すり減ったタイヤはパンクの危険性が高まりますし、走行に支障を及ぼすこともあるでしょう。タイヤのグレードや使用状況などで異なりますが、タイヤ交換の目安は4,000km前後とされています。
ゴムの劣化にも注意
また、ゴムでできているタイヤは直射日光や風雨によって劣化してしまうため、一般的に性能や走行距離にかかわらず、2~3年を目安に交換することが推奨されています。
タイヤ交換で性能アップ
完成車、特にエントリーグレードのバイクに最初から付属しているタイヤは残念ながら性能が高いとはいえませんが、これをグレードアップさせることでバイクのパフォーマンスは向上します。走りを変えたいという人に、タイヤ交換はおすすめです。
タイヤ交換は費用対効果バツグン
メリットがたくさん
自転車において、唯一路面と接している部分がタイヤですから、走りに直接影響を与えるのは当然です。高性能なタイヤには、転がり抵抗が少ないものやグリップ力に優れたもの、耐パンク性能が高いものなどさまざまな特徴があります。タイヤを交換することで、加速が鋭くなったりコーナーで速くなったり、乗り心地がよくなるなど多くのメリットが期待できます。
コスパに優れたチューンナップ
ロードバイクでパフォーマンスをアップさせるためのチューンナップ方法はいろいろありますが、それなりの効果を得ようと考えるなら、決して少なくない出費を覚悟しなければなりません。しかし、タイヤなら高性能とされるものでも10,000円以内で手に入れることもできます。タイヤ交換は、費用対効果が非常に優れたチューンナップといえます。
ロードバイク用タイヤの主な種類
ロードタイヤで採用される主なタイヤの種類は「クリンチャー」「チューブレス」「チューブラー」の3つです。それぞれ特徴や走行性能、乗り心地などが異なるので、その内容を知ることで自分にあった、または求めるタイヤはどれなのかの判断も可能となるでしょう。
①クリンチャータイヤの特徴
タイヤの内側に入っているチューブに空気を入れてタイヤを膨らませる仕組みなのが、クリンチャータイヤです。ロードバイクだけでなくママチャリなど一般的な自転車にも採用されているタイヤで、ロードバイク用タイヤとして最も普及しています。
クリンチャータイヤのメリット
メリットのひとつとして、パンク修理が簡単という点があります。特にライド中のパンクでも、チューブを新しいものに交換することですぐにライドに復帰できるのは大きなメリットです。また、最も普及しているために選択肢が広いことや対応しているホイールが多いこと、価格が低いことも挙げられます。
クリンチャータイヤのデメリット
デメリットとしては、タイヤとチューブという構造上、重量があるという点が挙げられます。また、特に低圧時に段差などでリム打ちパンクをしやすい、ホイールからタイヤが外れる危険があるといったこともデメリットとなります。
②チューブレスタイヤの特徴
チューブレスタイヤは、その名の通りチューブがありません。タイヤとリムを完全に密着させることで空気圧を保てる構造になっています。タイヤとしての歴史は短いながら、シェアを確実に伸ばしています。
チューブレスタイヤのメリット
最大のメリットは、チューブが存在しないためにリム打ちパンクが起こりにくいことや空気が抜けにくい点です。また、走行中の抵抗感が少なく乗り心地がいい、荒れた道に強くグリップ力のある走りができるといった点も挙げられます。
チューブレスタイヤのデメリット
タイヤビード部分が硬く、脱着にコツがいるのではじめて交換する場合には非常に手間が掛かります。また、パンクの際、小さい穴ならシーラント剤で補修できますが、タイヤそのものを交換しなければならないケースもあります。また、普及が拡大しているとはいえ、クリンチャーより値段は高いといった点がデメリットとなるでしょう。
③チューブラータイヤの特徴
タイヤの内側にチューブが縫い付けられ、チューブとタイヤが一体になっているのがチューブラータイヤです。空気を入れるタイヤが発明された当初の構造とされています。
チューブラータイヤのメリット
グリップ力の高さや軽さ、乗り心地のよさがチューブラータイヤのメリットです。摩擦やズレがなく、パンクの際も急激に空気が抜けず、ある程度の距離ならそのまま乗り続けることも可能です。
チューブラータイヤのデメリット
パンク時に、小さな穴ならシーラント剤で対応できますが、パンクしたタイヤの交換には非常に手間が掛かるので予備のタイヤを持ち歩く人も少なくありません。価格が高い点もデメリットといえるでしょう。はじめてのタイヤ交換という人には、ちょっと敷居が高いかもしれません。
タイヤ交換で注目すべきポイント
特にはじめてタイヤを交換しようとする人にとっては、タイヤの種類やタイプの多さにどれを選べばいいのか迷ってしまうことも少なくありません。ここでは、タイヤ選びの際に注目するポイントを紹介しましょう。
①ホイールのタイプ
まず注目すべきポイントは、自分のホイールのタイプを知ることです。タイヤにはクリンチャーとチューブレス、チューブラーがありますが、ホイールもそれぞれに対応したタイプがあり、それに応じたタイヤを使用する必要があります。
自分のホイールはどのタイプ?
完成車のほとんどのホイールはクリンチャータイプなので、ホイールを変えていない限りクリンチャータイヤを選ばなければなりません。最近ではチューブレスレディホイールを採用している完成車もありますが、まずは自分のホイールに適応するタイヤはどれなのかをチェックしましょう。
②タイヤ幅
ロードバイクのタイヤ幅は、以前は23Cが主流でしたが、近年は25C、さらには28Cと幅広なタイヤが採用されるケースが増えています。特に、流行りのグラベルロードでは28Cは当たり前で、30C以上が一般的となっています。
どんな乗り方をするのかを認識する
タイヤが太くなると転がり抵抗が抑えられるほか、グリップ力や乗り心地が高まりますが、重量が増えてしまいます。転がり抵抗を抑えてスムーズな走りを求めるのか、ロングライドを快適に走りたいのか、軽量化を目指してヒルクライムに挑むのか、どんな乗り方をするのかによって、タイヤ幅も選びましょう。
ホイールと合わせる
ただし、これもホイールと適応することが必要です。メーカーがホイールリム内幅に適正なタイヤ幅を設定しているケースもあるので、それに準ずるほうが好ましいでしょう。つまり、現在のホイールを交換しない限り、新しくするタイヤもある程度限定されるというわけです。
③どんなシチュエーションで乗るのか
主にどんな場面を想定してロードバイクに乗るのか、たとえばロングライドを快適に走りたいのか、ヒルクライムを楽しむのか、とにかくスピードを求めるのかといった点もタイヤ選びにおいて重要なポイントです。
タイヤに求めるものは何か
ロングライドなら乗り心地のよい衝撃吸収性に優れていたり、パンクに強く耐久性の高いタイヤが適しています。ヒルクライムを楽しみたいなら、軽くて転がり抵抗の低いグリップ力に優れたタイヤがおすすめです。速く走りたい場合は、軽量かつ転がり抵抗の低いタイヤがいいでしょう。
メーカーのラインナップも要チェック
メーカーによっては、シチュエーション別に適した性能を追求したタイヤをラインナップしていることもあるので、それらを選ぶのもおすすめです。
まとめ
はじめてタイヤを交換するのは、タイヤが消耗した時だけではありません。ロードバイクのパフォーマンスを高めたいときも、タイヤを変えることは非常に有効な手段です。数あるタイヤの中から、適切なものを選ぶのは簡単ではありませんが、基本を理解してきちんとポイントさえ押さえれば、自然と自分にあったタイヤが見つかるはずですよ。