ダウンヒルってどんな自転車競技?姿勢など乗り方のコツも解説!

ダウンヒルってどんな自転車競技?姿勢など乗り方のコツも解説!

ダウンヒルという言葉は何となく聞いたことがあっても、自転車競技としては詳しく知らないという人も多いかもしれません。しかし、ダウンヒルはワールドカップも世界選手権も行われるメジャーな競技です。今回はダウンヒルに使用する自転車や乗り方の基本、コツなどを解説します。

記事の目次

  1. 1.自転車競技のダウンヒルって何?
  2. 2.ダウンヒル競技に使用する自転車
  3. 3.自転車競技のダウンヒルに必要なもの
  4. 4.ダウンヒルの乗り方とコツ
  5. 5.ダウンヒルに挑戦しよう!

ダウンヒルの乗り方とコツ

マウンテンバイクのダウンヒルを競技として行うには、まず基本的な乗り方を覚えることから始まります。基本的な乗り方をマスターしてから色々とコツを試していくものですから、まずは基本をしっかりと習得していきましょう。

ダウンヒルの乗り方とコツ①基本姿勢

基本ポジション

ダウンヒルの基本姿勢は腰を浮かせた状態になります。まずサドルに座った状態からハンドルをしっかり握り、ペダルの上に立った状態が基本ポジションになります。

基本姿勢を取るコツ

  • クランクの中心に重心を持って行く感覚で、なるべく真っすぐに立つことを意識する。

リラックスする

ダウンヒルでは高速度の中で暴れる車体をコントロールしなければなりませんので、腕や肩、膝を自由に動かせる状態にしておく必要があります。緊張でガチガチの状態では身体が思うように動きませんので、リラックスして力を適度に抜きゆったりと構えることを意識しましょう。

肘と膝を動かしやすくしておく

これもリラックスに通じるところですが、腕や脚が突っ張ってしまっているといかにフルサスでも衝撃がもろに身体に伝わり、ダメージを受ける上に車体もコントロールしにくくなります。そのため、肘と膝を少し曲げ遊びを作っておくと自由に動くことができるので、上手く衝撃を吸収できますし、いざ加速する時にもスムーズに力を込めることができます。

ダウンヒルの乗り方とコツ②下り斜面での姿勢

Photo by musumemiyuki

急斜面でも基本姿勢を意識する

急斜面では重力で自転車が前のめりになるため、乗っている人間も前重心になってしまいます。そうなると腕で自転車と自分の体重を支えることになって辛くなりますし、リアタイヤから加重が抜けて少し浮くような状態になり、スリップするリスクが高まります。そのため、急斜面でも基本姿勢を崩さないようにしなくてはなりません。

重心を移動させる

下りでは自然と前のめりになるので、後ろに重心を移動すれば基本姿勢であるクランクの中心に重心を持っていくことができます。重心を後ろに移動させるには腰を引くのですが、引きすぎるとポジションが後ろ過ぎて腕が突っ張ってしまいますので、傾斜に合わせてポジションを調整することが重要です。

重心移動のコツ

  • 目線を3~5メートル先に見るように配り、ハンドルが左右にぶれないようにする。

ダウンヒルの乗り方とコツ③ブレーキのかけ方

Photo byolivermann

マウンテンバイクは走る以上に止まること、そして、スピードをコントロールすることが重要であり、ブレーキが果たす役割が大きいです。そのため、ブレーキのかけ方をマスターすることが上達の早道となります。

ブレーキレバーのポジション

マウンテンバイクではブレーキレバーの先端を下に向けてセッテイングすることが多いですが、ダウンヒルは後ろ重心になるためそのポジションだと手首に負担がかかりますし、バランスを崩しやすくなります。そのため、特に自転車競技のダウンヒルでは少しフラット気味にして、手首に過度な負担が掛からないポジションにセッテイングをします。

ブレーキレバーの握り方

ダウンヒルで使用する油圧式ディスクブレーキは、ワイヤ―の抵抗が無いため軽いレバータッチで強力な制動力を得られます。そのため、ブレーキをかける際は人差し指1本か人差し指と中指の2本で十分です。特にダウンヒルでは衝撃でハンドルから手がすっぽ抜けてしまうことがあるので、しっかりと握り込むためにも少ない本数でブレーキをかける必要があります。

ブレーキのかけ方

Photo byPexels

ダウンヒルでは姿勢が前のめりになりますので、フロントタイヤに強い力がかかります。この状態でフロントブレーキを強くするとタイヤが滑ってコントロールできなくなりますし、最悪の場合前転してしまいます。そのため、急ブレーキを避け、速度をコントロールする意識を持ち、徐々にスピードを落とすようにブレーキをかけます。

ブレーキ時のコツ

  • リアをやや強めにかけるイメージで、その比率はフロント4:リア6が理想的。

ダウンヒルの乗り方とコツ④コーナリング

山の斜面に作られているダウンヒルコースは曲がりくねっていますので、競技でもコーナリングがポイントになります。ここではコーナリングの技術取得に向けて注意したいポイントとコツを解説します。

コーナリング時の姿勢

コーナリングの基本姿勢は通常時と同じで、腰を浮かせてペダルの上に真っすぐ立つことですが、特に曲がりがきついコーナーでは、肘と膝を曲げ胸を自転車に近づけ、重心を低くすることを意識します。このポジションを取ることで車体が安定して、コントロールがしやすくなります。

コーナリングの基本

Photo by musumemiyuki

コーナリングの基本はコーナー内側の脚を上にして、外側の下になる脚に体重をしっかりとかけて踏ん張ることです。外側の脚に体重をかけることでタイヤがしっかりとグリップし、低くなっている内側はペダルが上に来ているので接触のリスクが減ります。

トラブルを避けるコツ

  • 内側に障害物があっても脚を上げれば回避できる
  • 転倒しそうになったら内側の脚をペダルから離し、地面に脚を突っ張る
  • 連続するコーナーでは左右の脚の上下を入れ替える

ライン取り

ダウンヒルのように高速度でのコーナリングでは、コーナーのどこを走るのかが重要で、コーナーに入る前に意識しておく必要があります。コーナーでは外側から進入して内側に切れ込み、出口ではまた外側に進路を取って出ていくのが基本です。そうすることでブレーキを最小限に抑えられるので、スピードを保ったままコーナーを抜けられるようになります。

コーナーを上手く抜けるコツ

  • コーナーに進入する前に減速し、コーナーでは極力ブレーキを掛けないことを意識する
  • 進入時にコーナー内側の頂点付近を見ると、その後視線が自ずと出口に向くため、車体が出口に導かれやすくなる

ダウンヒルに挑戦しよう!

Photo byjean_cayo

悪路の急斜面を高速度で駆け下るダウンヒルは、自転車の競技の中で最もスリリングで激しいジャンルです。専用のマウンテンバイクやモトクロス並みの重装備が必要になりますし、ただマウンテンバイクを走らせればよいというものではなく、技術やコツを習得する必要があります。そのためには実戦経験を積む必要がありますので、上達の早道は専用のダウンヒルコースに出ることです。また、フルサスが基本になりますが、コツをつかんでいる上級ライダーはむしろハードテイルの方が面白みがあるという人もいますので、競技だけでなく色々な楽しみ方を見つけるのも醍醐味の1つです。

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hayauma
ライター

hayauma

自分の愛する自転車の魅力、楽しみを記事を通じて皆さんと共有していけたらと思っています。

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