ロードバイクでのハンガーノックには注意しよう!
ロードバイクでのロングライドに出かけた場合、無防備な状態でライドを続けていると「ハンガーノック」と呼ばれる状態に陥ってしまいます。ハンガーノックは非常に危険な状態といわれています。ハンガーノックの原理や症状などを解説していきます。
ハンガーノックとはどんな状態?
ハンガーノックとは、全身の糖分が不足してしまって運動が、十分に行えなくなってしまう状態のことをいいます。ロードバイクだけでなく、すべての運動において発生する危険性はありますが、マラソンやロードバイクなどでの有酸素運動を長時間行う運動はハンガーノックが起こりやすいです。
ハンガーノックの代表的な症状
ハンガーノックの代表的な症状としては、はじめに空腹感が感じられます。ハンガーノックになったら、実際に身体に起きてくる症状としては、脱力感、吐き気、頭痛、めまい、手足のふるえなどがあります。特に脱力感に関しては、力を入れて運動しようとしても全然力を入れることができなくなってしまいます。一度ハンガーノックになったら、対策をしっかりしないと他に手の打ちようがなくなってしまいます。
最悪の場合死亡するリスクもある
ハンガーノックは全身に必要な糖質が不足した状態です。生命の維持のためには糖質が不可欠です。筋肉を動かすときだけでなく、内臓や脳の活動にも利用されます。それらに使われるはずの糖質まで運動で消費してしまうと、最悪の場合死亡してしまう危険性もあります。ハンガーノックは非常に恐ろしい状態であるということは覚えておきましょう。
ハンガーノックの原因
原因① 極度の低血糖
ハンガーノックは身体が極度の低血糖状態になることが原因となって引き起こされます。運動時に不可欠となる糖質ですが、体の中に蓄えられている量には限りがあります。その蓄えている以上に糖質を消費してしまうことで、筋肉を動かすための糖質がなくなってしまうので、ハンガーノックになったら自分で動かそうと思っても、全身に力が入らなくなってしまいます。
原因② ロードバイクは想像以上にカロリーを消費する
有酸素運動であるロードバイクでの運動は想像するよりも多くのカロリーを消費します。特にロングライドに出向いたときには、1、2時間以上ロードバイクを漕ぎ続けることも珍しくありません。そのような場合には、さらに大きなカロリーを消費します。カロリー消費が大きいロードバイクではハンガーノックに注意が必要です。
原因③ ハンガーノックは気づきにくい
ロードバイクなどのスポーツではハンガーノックが起こりやすいといわれており、みんな気を付けているはずですが、それでもハンガーノックになってしまう方が続出しています。そこで大きく関わっているものが「アドレナリン」です。アドレナリンが運動中に放出されることで交感神経が働いた結果、空腹感に気づきにくくなります。逆に、気づいたときにはすでに手遅れの状態になっています。
ハンガーノックになりやすい人もいる?
注意して対処しないといけないハンガーノックですが、注意していてもなってしまうこともあります。また、ハンガーノックになりやすい人もいます。以下では、ハンガーノックになりやすい人の特徴をご紹介しますので、あてはまる場合にはいっそう注意するようにしましょう。
症状が出やすい人① ダイエットをしている方
はじめにご紹介するハンガーノックになりやすい人は、ダイエットをしながらロードバイクでの運動を行っている方です。特に食事制限を行っている方は注意しましょう。摂取しているカロリーや糖質が少ない状態での運動になるので、もともと身体の中に蓄えられている糖質の量が少ないです。カロリーのことが気になるかもしれませんが、運動中に消費するぶんはしっかり補給はするようにしましょう。
症状が出やすい人② 筋肉量が多い方
普段運動をしっかりとしていて筋肉量が多い方のほうが、体は丈夫でハンガーノックになりにくいというイメージを持たれる方も多いかもしれません。しかし、筋肉量が多いということは、その反面必要とする糖質量も多いということになります。そのため、筋肉量が多い方は他の方よりもこまめに補給するように心がけましょう。
症状が出やすい人③ 体調が優れない方
体調がすぐれない状態で運動をすること自体あまり良くありません。全身の水分バランスも崩れていますし、そもそも食事もあまり摂れていない場合もあるでしょう。そのような状態では運動を無理せずに、休息しましょう。
症状が出やすい人④ ハンガーノックを経験したことがない方
ハンガーノックになったら恐ろしいものですが、実際になってみないと分からない部分もあります。どれほどの空腹が続いたら自分はハンガーノックになるのかもわからないでしょう。ハンガーノックになる限界点を知っておくことで、防ぐこともできます。そのハンガーノックになる状態を経験していない方は、できるだけこまめに補給しましょう。
症状が出やすい人⑤ 気温が低い日や雨の日に乗る方
ロードバイクに長年乗っている方でも、気温が低い日や天気が悪い日のライドには注意が必要です。夏場よりも冬場の方が気温が低い日が多いです。人間は気温が低い日には、基礎代謝をあげて体温の維持を行おうとします。そのため、気温の低い日は普段よりもカロリーや糖質の消費が激しいので、ハンガーノックになりやすいです。
次ページでは、ハンガーノックにならないための対策について紹介!