マビックのホイールってどう？特徴や選び方、おすすめモデルも紹介！

マビックは、1889年フランスのリヨンで誕生した自転車の部品メーカーです。一時期はディレイラーなどのコンポーネントの製造も行っていましたが、現在はリムやホイール、そしてそれらに付随する製品を主に製造・販売しており、世界中で支持されている人気ブランドです。

ツール・ド・フランスでどのチームのサポートをも行う黄色い車を目にしますが、これはマビックが提供するニュートラルサポートカーで、通称「マビックカー」と呼ばれています。マビックは、40年以上にわたって世界のレースをサポートし続けていることでもよく知られています。

マビックのホイールのリムは、他メーカーのものと比較して軽量です。これは、マビックが創業時から長年にわたりリムを作り続けているからこそ、こういった特徴を生み出すことができるのでしょう。軽量なリムは踏み出しが軽いので加速しやすく、回転に使うエネルギーが比較的少なくて済むメリットがあります。

マビックのリムは軽量なのが特徴ですが、ホイール全体となると他メーカーと比較して飛びぬけて軽量というわけではありません。リムが軽量なのにどうして？と思うかもしれませんが、実はハブとスポークの重量が重いからなのです。

ハブやスポークは、大きく太いほど耐久性や剛性がアップします。ホイールの中心にあるハブはペダリングの際の慣性モーメントに影響しませんし、スポークの剛性を上げることでホイールのよれを防ぐことができます。これらのメリットを軽量リムと組み合わせることで、ホイール全体のバランスを取っているのです。

一般的にホイールとタイヤは別々に購入する必要がありますが、マビックではホイールを購入すると専用タイヤが装着されています。これは、マビックのWTS（Wheel Tire System）という、タイヤとホイールを同時に開発しそれぞれの相性の問題をシステム化で解決するという理念が元となっています。

マビックのホイールは比較的種類が多く多岐にわたるので、選択肢が多いのも特徴です。リムハイトを前提に、チューブレスやチューブラー、クリンチャーといったタイヤタイプ、ディスクブレーキやリムブレーキに違いによるブレーキタイプへの対応モデルがあります。また価格帯も幅広いので、さまざまな希望に応えてくれます。

幅広いラインナップを持つマビックのホイールですが、主に3つのシリーズに分類されます。それぞれのシリーズの特徴を知ってそれぞれを比較し、自分の乗り方や使い方に合ったものを選ぶことが大切です。

マビックのホイールで最も人気の高いのが「キシリウム」シリーズです。また、ラインアップが多く選択肢が広いのも特徴です。軽量・高剛性なので踏み出しが軽く加速に優れています。

ヒルクライムに強く、また下りの安定性も抜群、さらにロードレースや練習、普段使いなどさまざまなシーンで活躍してくれる「オールラウンド」なホイールです。カーボンリムホイールではシリーズ最軽量を実現しています。マビックのホイール選びで迷ったら「キシリウム」といわれるほど、おすすめのシリーズです。

ファスト＆ライトレンジカテゴリーシリーズなのが、コスミックシリーズです。軽量で路面からの抵抗を抑えた、乗り心地と速さの両立を実現した実用性を追求するライダーにおすすめのモデルです。

ミドルリムハイトは見た目のインパクトが強いだけでなく空力性能にも優れていて、軽量さを利用してヒルクライムや空力性能を活かした下りなど、あらゆる地形に高いレベルで対応してくれます。とはいえ、最も得意とするのはセンチュリーライドやエンデューロなど、平地での高速巡行でしょう。

カーボンディープリムハイトが特徴的なコメットシリーズは、平坦な道での高速ロードレースや強風のもとでのトライアスロンに適しています。ディープリムハイトは横風に弱いというイメージがありますが、風洞実験の結果から設計されたエアフォイルリムにより横風への安定性と低空気抵抗を実現しています。

チューブレスホイールなのでタイヤとチューブとの摩擦がなく転がり抵抗が非常に低いのも特徴です。また、クリンチャーと比較して空気圧を低くできるのでエアクッションに優れ乗り心地がよいメリットもあります。ラインナップはカーボンのみでアルミリムはありません。

マビックの1番人気のキシリウムシリーズのチューブレスのアルミリムモデルです。ハブのメンテナンスが楽、パワーがより伝わりやすい、40gの軽量アルミボディ、いろいろなエンド幅に対応可といった特徴のある新型のインスタントドライブ360ハブを採用しています。

チューブレスなので、突然のバーストを避けたい、パンクが心配、いろいろなシチュエーションでオールラウンドに使用したいといった人におすすめです。スポークの1本だけが、ワンポイントでマビックカラーのイエローに塗られているのがさりげなくおしゃれです。

重さわずか400gの軽量アルミリムのディスクモデルです。軽量ながら耐久性、剛性、路面追従性に優れるタフなホイールです。チューブレス対応なので、効率性とグリップ力がアップ、リム打ちパンクのリスクも軽減しています。

軽量エアロスポークは特許を持ち、高さ22mm、幅19mmのワイドリムが低慣性と高制御性を実現しています。高剛性アクスル、高耐久性ベアリング、新しいハブデザインがホイールの安定性を保ち。パワーの伝達を向上しています。

FOREドリルテクノロジーがリムテープを不要にしたチューブレス対応で、リムテープがないので従来のホイールと比較して60gの軽量化を実現しています。また、リムの上部ブリッジに穴が開かないためにリムの剛性がアップしています。

はじめてのホイールのアップグレードにカンパニョーロのゾンダとの比較対象になりやすいですが、ゾンダは非常に人気が高いために多くの人と被るのがネックという人もいます。キシリウムSは、性能や価格を比較してゾンダに十分対抗できるアルミリムモデルとしておすすめです。

重量わずか1,230gと非常に軽量なチューブラータイヤ専用のディスクブレーキ用フルカーボンリムロードレースホイールです。40mmのリムハイトは空気抵抗を抑え、横風に対しても安定性を保ちます。

フルカーボンのスポークとモノコック構造ID360フリーにカーボンラミネート加工のハブとクラス最高の軽さと剛性を兼ね備えたホイールシステムです。ヒルクライムもスプリントも、加速がより速くなるレースで勝てるホイールとしてプロレーサーにも選ばれています。

クリンチャーからの変更に抵抗のある人におすすめのチューブレス対応のカーボンリムブレーキモデルです。スポークは楕円形のエアロスポークで、ノーマルタイプと比較すると40km/h以上の走行でタイム短縮されるほどのエアロ効果が実証されています。

インフィニティハブプラットフォームがスポーク組みを最適化したことでスポークテンションが正確にコントロールされ、効率的なパワー伝達を可能としています。カーボンリムながら、マビックの特許のレーザー加工によりウェットな状況でもしっかりブレーキングに対応します。

チューブレス対応のオールラウンドに使用できるディスクブレーキのカーボン万能ツアラーホイールです。45mmのリムハイトは、空気抵抗を最低限に抑え、高速性、高剛性を兼ね備えた軽量ホイールで、あらゆる走りに応えます。

メインはツーリングだけれどもたまにレースに出場するという人や、ロングライドの後半はバテ気味といった人におすすめです。「まるで絨毯の上を走っているよう」とされる乗り心地は異次元を感じることでしょう。

32mmリムハイトの軽量カーボンディスクホイールです。瞬時の加速をもたらす低慣性軽量リムと空気抵抗を抑えるリム形状、レスポンス性能をアップさせたフラットなダブルバテッドスポークが、ヒルクライムでもコーナーリングでも高速走行を可能にします。

チューブレス対応ですがリムテープが不要でタイヤがはめやすいのは非常にありがたいですね。また、前後左右のスポークがすべて同じになったことで破損時のコストがこれまでのモデルと比較して大幅にダウンする点も大きなポイントです。

平坦な道での高速ロードレースや強風の中でのトライアスロンに最適な45mmのカーボンディープリムのエアロスピードホイールです。重量は1,840gと上位モデルのSL USTディスクより100g弱重いのですが、平坦な道での高速巡行ならホイールの重量差はさほど大きな問題ではないので、安価なこちらのほうがコスパに優れていておすすめです。

舗装路だけでなく、グラベルやダート、でこぼこの石畳などあらゆる路面でもコントロールしながらライドができるチューブレス対応のアルミリムホイールです。先代モデルより軽量化しているために、より高速でスムーズな走りが得られます。

ロードバイクの性能アップの手段として、ホイールのアップグレードは効果的かつ手軽な手段のひとつです。高性能なホイールはいろいろありますが、マビックなら軽量で種類も多く、ホイールブランドとしても高い認知度を誇ります。また、タイヤとセットになっているので、タイヤ代をねん出する必要がないものおすすめポイントでしょう。