ロードバイクのメーカーはいくつある?
現在、世界中でロードバイクを製造しているメーカーやブランドはどのくらいあるのでしょうか。実際のところ正確な数の把握は難しく、小規模なフレームビルダーや立ち上がったばかりの新興ブランドなども含め、その数は60とも80とも言われます。この記事ではその中から、日本でも入手可能な主要メーカー・ブランドをピックアップしていきます。
世界のロードバイクメーカー①イタリア
ロードバイクメーカーといって筆頭に上がるのがイタリアです。世界屈指の自転車大国であり、有名ブランドの多くがイタリア一国に集まっています。芸術と職人の国らしく美しくてクオリティの高い自転車が数多く生み出され、次々と世界にその名をとどろかせています。
ビアンキ/Bianchi
現存する最も古いメーカーとして有名なビアンキ。長年の伝統と最新の技術で世界の第一線で活躍するバイクを生み出し、チェレステと呼ばれる特徴的な緑色はビアンキの代名詞として世界中のファンに愛されています。
- ビアンキの人気モデル/OLTRE XR3 DISC
プロ用のレースマシンOLTRE XR4から一つグレードを下げたオールラウンドバイク。カウンターヴェイルによる優れた振動吸収性でロングライドもこなせます。
ピナレロ/PINARELLO
ピナレロは、元選手のファウスト・ピナレロが創業したイタリア屈指の高級ブランドです。非対称フレームなど独自の技術と造形美で人気を博し、グランツ―ルの表彰台を独占するハイスペックなバイクを数多く作り出しています。
- ピナレロの人気モデル/PRINCE
かつてプロの最前線で活躍した名車がその名の由来です。新しいモデルはミドルグレードですが、レースでも十分に戦える性能とロングライドにも適したマイルドな乗り心地は初心者にもおすすめです。
コルナゴ/COLNAGO
コルナゴは、伝統と格式、技術、どれをとってもトップクラスの名門ブランドです。昔から多くの名選手がコルナゴのバイクで勝利を重ね、2020年に初めてツール・ド・フランスの総合優勝も勝ち取りました。
- コルナゴの人気モデル/C64
断面形状が独特のカーボンチューブを伝統的なラグフレーム製法で組み上げた、ぜいたくなイタリアンハンドメイドバイク。200gもの軽量化によりヒルクライムでもおすすめのオールラウンドバイクです。
デローザ/DE ROSA
デローザは、ハートマークの入ったロゴが有名なイタリアの人気ブランドです。伝統的な家族経営のスタイルながら、カーボン、クロモリやチタンなど多様な素材の高性能バイクを多数生産し、おしゃれで優美なスタイルは日本でも高い人気を誇ります。
- デローザの人気モデル/IDOL
弓なりのトップチューブが美しいミドルグレードのバイク。どんな用途でも活躍できる安定感は、初心者からベテランまで万人におすすめしたい一台です。
ウィリエール/Wilier
ウィリエールは、1906年創業の老舗メーカーで、早くからプロチームをサポートしており、現在でもワールドチームの多くの勝利に貢献しています。路面の状況に対する順応性や乗り心地の良さに優れ、美しいカラーリングや洗練された控えめなデザインもファンの心をとらえます。
- ウィリエールの人気モデル/GranTurismoR Team Disc
快適性を重視したカーボン構成で、ロングライドにおすすめのミドルグレードモデル。制動力の高いディスクブレーキは悪天候でも安心です。
クオータ/KUOTA
クオータは、歴史の浅い新興ブランドですが、高い技術を活かしたカーボン専門メーカーとしてプロの舞台でも信頼を得ています。ボリューム感のあるフレームデザインにはイタリアらしい有機的な艶めかしさが漂います。
- クオータの人気モデル/KOBALT
カーボンバイクのエントリーモデルながら、電動変速対応の半内装ケーブル式を採用。エアロ効果や剛性も高いお買い得の一台です。
ジオス/GIOS
ジオスは、トラディショナルなクロモリロードに定評のある老舗。かつては多くのレースで活躍を見せ、ロゴの五輪マークにその名残を残します。ジオスブルーと呼ばれる深い青がこのブランドの特徴となっています。
- ジオスの人気モデル/REGINA
バッソ/BASSO
創業は1979年。地元の企業や大学・研究所と協力し、クオリティの高いフレームを開発。ドイツマーケットを重視し、高い評価を得ています。
- バッソの人気モデル/DIAMANTE
チポッリーニ/CIPOLLINI
イタリア最強のスプリンターとして名をはせたマリオ・チポッリーニ氏によるバイクブランド。パワーを無駄なく推進力に変えることを目標に、イタリア国内での製造にこだわったカーボンフレームが生産されています。
- チポッリーニの人気モデル/BOND2
チネリ/cinelli
伝統的なフレームスタイルとポップなグラフィックが融合した、ストリートで人気のロードバイクです。過去にはトップクラスのレースでも活躍し、名車「スーパーコルサ」は半世紀にも渡るロングセラー商品となっています。
- チネリの人気モデル/SUPERCORSA
グエルチョッティ/GUERCIOTTI
グエルチョッティは、創業して半世紀を超える老舗企業で、元シクロクロス選手の兄弟が小さなショップから始め、プロチームへの機材提供をきっかけに成長を遂げたメーカーです。加速性能や乗り心地の良さはあらゆるレベルのライダーにおすすめです。
- グエルチョッティの人気モデル/EUREKA
世界のロードバイクメーカー②ドイツ/スイス
マイスターの国ドイツやお隣の山岳国スイスでも、トッププロの世界でも活躍する高品質なバイクブランドは有名です。ドイツという国のイメージ通り質実剛健で機能性の高いのが特徴です。
フェルト/FELT(ドイツ)
フェルトは、日本でも人気が高いドイツのバイクブランドです。トライアスロンのノウハウを活かしてエアロ性能をロードバイクに取り入れた先駆けでもあり、直線的なフォルムに特徴があります。
- フェルトの人気モデル/AR Advanced 105
フレームチューブの断面に新形状を取り入れてより空気の流れを最適化させた、フェルトの最新型エアロロード。快適性を高める新技術や、美しい塗装も見逃せません。
コラテック/CORRATEC(ドイツ)
コラテックは、南ドイツを拠点に堅実な製品づくりを行なうコラテックで、大阪の工場で組み付けを行なっていることもあり、日本人の体格でも乗りやすいバイクが多いことも魅力です。
- コラテックの人気モデル/DOLOMITI
初心者におすすめのエントリーアルミロードで、チューブに3段階の厚みを持たせることで、剛性と軽量化を両立しています。優れた加工技術による振動吸収性の高いフレームは、アルミ独特の硬さを減らして快適性を上げています。
フォーカス/FOCUS(ドイツ)
フォーカスは、元シクロクロス王者だった創業者により、プロで勝てるバイクを作るべく設立されたブランド。グループ企業でもあるコラテック同様大阪で組立を行うなど、厳しい品質管理でも知られます。個性的かつ上品なデザインは日本でも根強いファンを持ちます。
- フォーカスの人気モデル/IZALCO MAX DISC
真円チューブを採用した前作よりも、さらにエアロ化を進めたフレーム形状です。より速度を求めるだけでなく、快適性や軽量、剛性などもより一層の進化を遂げています。上位モデルではケーブルの完全内装化でさらに空力性能が向上しています。
BMC(スイス)
BMCは、自転車を愛したスイスの富豪、故アンディ・リース氏が設立したブランドです。全てが直線によって構成されリア三角が小さな独特のフレームは、誰が見ても一目でBMCとわかる特徴的なフォルムになっています。
- BMCの人気モデル/Teammachine SLR
オールラウンドモデルの同シリーズでは、セカンドグレードの位置づけ。完全内装化や電動式には非対応ながら、それ以外の部分では上位モデルのテクノロジーがしっかりと盛り込まれています。
スコット/SCOTT(スイス)
スコットは、山岳国スイスでスキー用品製造会社として創業し、のち自転車業界へ参入しました。カーボン製造のスペシャリストによる軽量で剛性の高いフレームが特徴で、オリカ(現ミッチェルトン・スコット)を強豪チームにのし上げて名声を不動のものにしました。
- スコットの人気モデル/ADDICT RC
ヒルクライムの定番バイクとして必ずあげられるスコット自慢の軽量オールラウンダー。初心者向けからプロユースまで、幅広いニーズに応えられるラインナップの多さも魅力です。
キャニオン/CANYON(ドイツ)
直営店でのネット通販のみという販売方法で、プロレベルの高性能バイクがリーズナブルな価格で購入できるのがキャニオンです。複数のトップチームへ機材を供給していることもあり、近年人気と注目度が高まっています。
- キャニオンの人気モデル/Aeroad CF
空力性能のみならず、軽量化と快適性でも高いレベルを誇る人気シリーズです。最近発表された新型はその全てが大幅に向上し、可変式のハンドルでポジションを調整できるなど、新機能も盛り込まれています。
キューブ/CUBE(ドイツ)
キューブは、日本での取り扱いは2016年開始となじみの薄いメーカーですが、既にプロチームに機材を供給している新進気鋭のブランドです。自社独自のカーボン成形技術にも定評があります。
- キューブの人気モデル/LITENING C:68X
軽量オールラウンダーから高速エアロバイクへと変貌を遂げたハイエンドモデル。徹底したシミュレーションで空力を向上させ、世界のトップシーンで戦う実力を備えています。