自転車小屋はなぜ必要?
一戸建ての家では、自転車は庭や軒先などに置いてあることも多いです。しかし屋根も何もない屋外で保管すると、自転車は多くのリスクにさらされます。雨や雪によるサビ、紫外線によるパーツの劣化、そして盗難の危険などです。そのためロードバイクのような高価な自転車は室内に保管するなど、こうしたリスクを避けることは自転車を長く安全に使うためにも必要です。
屋外だからこそ保管は自転車小屋で
一方でママチャリやシティサイクルなど、スポーツサイクル以外の比較的安い自転車を室内保管するのはおすすめできません。普通の自転車はとても重いので、使うたびにいちいち室内に入れるのは大変です。自転車を屋外で保管しつつも野ざらしにしないためには、専用の自転車小屋があると便利です。
自転車小屋の選び方
屋外に設置する自転車小屋は形や大きさもさまざまです。値段も通販で買える安い簡易型から高価で本格的なものまで幅が広いので、購入の前にしっかり計画をたてましょう。その際には以下のような選び方のポイントを押さえておく必要があります。
選び方①収納台数とスペース
最初に決めるのが、どのくらい大きな自転車小屋を設置できるか、その自転車小屋に何台の自転車を収納できるかということです。家族全員が自転車を持っているなら、当然人数分の台数を保管できる広いスペースと大きな自転車小屋が必要です。逆に一人暮らしの方や、家庭で使う自転車は1台だけというときは、簡易なコンパクトサイズでもいいでしょう。
選び方②サイクルポートかガレージタイプか
次に考えるのは自転車置場のタイプで、大まかにサイクルポートタイプとガレージタイプの2つに分けられます。サイクルポートタイプは屋根と柱、簡易な壁からなる開放的な形ですが、ガレージタイプは四方を完全に覆ったテントや建物の中に収納するタイプです。防犯や雨風対策をどの程度重視するかや、庭のスペースやレイアウトによって選びましょう。
選び方③DIYか施工依頼か
場所や大きさ、購入するタイプを決めたら、実際に設置する方法を考えましょう。1台から収納できる安い簡易な商品なら通販で購入して自分で組み立てることができます。一方本格的なガレージや大屋根を備えたサイクルポートは、土台の基礎工事が必要になってくるので専門の業者に施工を依頼することになります。その場合時間も値段も余分にかかりますので、慎重な計画が必要です。
タイプ別自転車小屋の種類
選び方のポイントを踏まえたうえで、次は具体的にどんな自転車小屋にするかを見ていきましょう。通販サイトを使って購入できる自転車小屋は、次の4つの型に分けられます。それぞれの特徴や設置方法、メリットデメリットも合わせて比較しています。
自転車小屋の種類①ルーフスタンド型
最も簡易でコンパクトなのがこのルーフスタンド型です。2本の支柱と脚部と屋根となるシートからなります。シートは丈夫なビニールや帆布で出来ており、防水性も確保されています。値段も安い、手ごろなものが多いので、通販で気軽に購入できます。
設置方法
組み立ても簡単です。スタンド部の両端に柱を立て、屋根を渡すポールを組んでシートをかければ完成です。一人で作業してもさほど時間はかからないでしょう。
メリット
ルーフスタンド型のメリットは値段が安いことと組み立てが簡単だという手軽さにあります。設置場所の自由度も高く、庭に十分な広さがなくとも自転車1台分のスペースがあれば設置可能なコンパクトさも魅力です。
デメリット
一方で手軽さ、コンパクトさはデメリットにもなります。自転車を守るのはあくまで1台分の屋根しかありませんので、横から吹き込む雨には弱く、盗難やいたずらにもほぼ無防備なのも難点です。強風が吹くと倒れやすいことにも注意しておきましょう。
自転車小屋の種類②テント型
テント型はアルミ製の柱と布製のシートで前後左右と天井を覆った簡易なビニールハウスのような形状をしています。軽量で移動も楽なうえ、おしゃれな外観の製品が多いので通販でもよく購入されています。値段の安い1台タイプから3〜4台が入る大型タイプまで、収納台数と庭の広さに合わせた豊富な選択肢も人気の秘密です。
設置方法
テント型の設置方法は多くの製品が以下のようになっています。
- パイプを接合してベースと骨組みを組み立てます。パイプはジョイントパーツに差し込んでつなぎ合わせる商品が多いので簡単です。
- 地面に接地杭を打ち込みます。アスファルトなどの場合は下穴を開けなければいけませんが、地面が土の場合はそのまま打ち込みます。
- 前後の幕と天幕を骨組みに被せ、紐で結びつけます。
メリット
テント型のメリットもスタンド型同様、価格が安いこと、軽量で組み立てが簡単なことがあげられます。それに加えて自転車全体をカバーできるため、風雨と紫外線に対しても安心です。
デメリット
一方のデメリットは、強度と耐久性が万全ではないことです。シートには比較的丈夫な生地が使われていますが、外部からの強い衝撃には弱いという点があげられます。また一部の製品を除き、入口が施錠できないため防犯性の面でも不安が残ります。
自転車小屋の種類③物置ガレージ型
本格的に自転車を収納するならより丈夫で耐久性の高い物置ガレージ型がおすすめです。文字通り小屋として使えるため中で自転車のメンテナンスを行ったり、自転車以外にも日用品を収納したりとマルチに活用できます。
設置方法
ガレージ型の設置方法はメーカーや商品により違いはありますが、基本はこの手順で行います。組み立てはボルト・ナットやビスで留めていく方法が一般的ですので、電動工具は必須です。
- 基礎コンクリート設置(業者へ施工依頼)
- 基礎にベースを組み付ける
- 柱・梁材を組み立てる
- 壁面パネルを取り付ける
- 屋根を渡す
- 扉・ドアを取り付ける
メリット
一定の丈夫さがあり鍵のかかる扉をつけられるので、防犯性が高いのが人気です。ロードバイクのような高価な自転車を屋外で保管する方にはおすすめです。海外の製品はおしゃれでかっこいい外観が魅力的です。
デメリット
設置に手間がかかり、慣れていないと自分で設置するのは大変です。密閉型のため室内に湿気がこもりやすく、設置場所をよく考えてできるだけしっかりした土台を施工してもらいましょう。また値段も意外に高く、海外製品では国内のサイクルポート型並みに高価になることもあります。
自転車小屋の種類④サイクルポート型
物置ガレージ型より強度の高い屋根と柱を備えた、大規模な駐輪スペースを実現するのがサイクルポート型です。テント型や物置型より多い台数の駐輪ができるので、自転車の保有台数が多いご家族にはうってつけです。
設置方法
- 基礎の施工
- 柱・垂木の組み付け
- 枠・縁・側板の取付け
- 天板・前柱の取付け
- 柱・間柱の埋め込み
メリット
屋根や柱の丈夫さは一番です。多くの製品は20cmまでの積雪に耐えられますので、雪国でもよほど豪雪地帯でない限り対応できます。土台が強固で風通しもよい構造なので、水はけもよく快適に自転車を保管できます。
デメリット
一度設置すると動かすことはできないので、購入前の万全な計画と施工業者との打ち合わせが大変です。また扉がなく正面ががら空きなので防犯性は強くありません。庭が狭く家の外からの距離がない場合には注意が必要です。
出典:ガーデナップ公式サイト