フロントシングル化の注意点
フロントシングル化するにあたって、注意すべき点がいくつかあります。フロントシングル化の恩恵を最大に受けるためにも、注意点はしっかりと理解して要点をおさえるようにしていきましょう。
チェーンリングの注意点
フロントシングル用のチェーンリングが必要
フロントシングル化を行うには、そのまま2速変速のチェーンリングを使うことはできません。フロントシングル用のチェーンリングを用意する必要があります。しかし、シマノ製のクランクであればそのままのクランクを使用して、新しくフロントシングル用のチェーンリングさえ購入すればそのまま取り付けることができます。フロントシングル化に取りかかる前に、今持っているクランクなどの確認をしっかりしておきましょう。
チェーンの注意点
チェーンの長さが変わる
フロントシングル化を行うと、チェーンの交換も必要です。フロントが2速変速の場合は、大きいギアの方にチェーンの長さを合わせる必要があります。しかし、フロントシングル化で使用するフロントのギアは、2速変速のときよりも小さいギアを選択します。そのため、そのままのチェーンを使用していると、トラブルの原因になってしまいます。
スプロケットの注意点
場合によってはワイドレシオのスプロケットも必要
フロントシングル化を行って、そのままのスプロケットを使うこともできますが、上り坂などでギアが足りなくなる可能性もあります。そのようにフロントシングルで上り坂にも対応できるようにするためには、ワイドレシオのスプロケットを用意する必要があります。しかし、ワイドレシオではギアがとびとびになるということは覚えておきましょう。フロントのチェーンリングの歯数を少なくする方法も有効です。
シングルフロント化をおすすめできる方
デメリットに対してメリットの方が多いシングルフロント化ですが、どのような方におすすめできるのでしょうか? シングルフロント化をおすすめできる方のご紹介をしていきます。
おすすめの方①ヒルクライムが好きな方
ヒルクライムではほとんどがインナーのギアで走行する場面が多いので、フロントが2速変速対応していてもあまり恩恵はありません。そのような狭い範囲でのギア比でそうこうするようなヒルクライムで乗ることが中心の方には、シングルフロント化はおすすめできます。軽量化も図れるので一石二鳥です。上り坂の勾配に合わせたチェーンリングが必要ですが、急勾配の場合は小さめのチェーンリングを使用するようにしましょう。
ロードレース中心の方には制限もある
ロードレースでは平坦・上り・下りなどさまざまな環境に対応しなければいけません。そのようなときには、ワイドレシオのスプロケットを使用すれば対応もできますが、ギア比がとびとびになってしまうので、それが嫌な方はシングルフロント化は向いていないかもしれません。チェーンリングを小さくすることで上り坂に対応しやすくなりますが、下り道や平地でギアがなくなって足が回り切ってしまう可能性もあります。
おすすめの方②機材トラブルを少なくしたい方
シングルフロント化することで、チェーンや変速のトラブルを少なくできるので、メンテナンス性が向上します。機材トラブルのリスクをなるべく減らしたい方や、機材トラブルへの対応が苦手な方にもシングルフロント化はおすすめです。
ナローチェーンリングもおすすめ
ナローチェーンリングと呼ばれるチェーンリングを使用するとチェーン落ちが発生するリスクをさらに少なくすることができます。ナローチェーンリングはチェーンリングとチェーンが接触するときにしっかりと噛み合わさるように設計されているので、振動などでチェーンが暴れても安心できます。
おすすめの方③ すっきりとした自転車に乗りたい方
ロードバイクはかっこいい乗り物でもあるので、見た目を重視する方も非常に多いでしょう。ワイヤー類などはしっかり配線しないとごちゃごちゃした見た目になってしまって、かっこよくありません。しかし、シングルフロント化してそのワイヤー類を少なくしてしまえば見た目のすっきりとしたかっこいいロードバイクに仕上げることができます。
ロードバイクをフロントシングル化してみよう
今回はシングルフロント化に関しての説明や、メリット・デメリットなどのご紹介をしました。シングルフロント化は、自分の用途に合った方が行うことでたくさんの恩恵を受けることができます。注意点やデメリットもいくつかありますが、それらの要点をしっかりおさえたうえで、シングルフロント化に取り組んでみましょう。
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