今なぜクロモリフレームなのか
ロードバイクと言えば現在はカーボンが全盛となっています。そんな中、昔ながらのクロモリフレーム製ロードバイクを愛用する人も少なくありません。クロモリ特有の柔らかく粘りのあるしなやかな乗り味、伸びやかな踏み心地、そして美しい細身のホリゾンタル。懐かしいのに新しいクロモリロードは、自転車本来の乗る喜びが楽しめるロードバイクなのです。
アンカーRNCという選択
そんなクロモリロードバイクの中でも、四半世紀以上にわたり名声を博しているのが今回ご紹介するANCHOR(アンカー)のRNCシリーズ、いわゆるネオコットと呼ばれる自転車です。アンカーは日本が誇るメーカー、ブリヂストンのスポーツバイクブランドです。
独自の高技術が特徴のネオコット
ネオコット(NEO-COT)はクロモリという素材の特性を最大限に活かす、というコンセプトで開発されたロードバイクです。従来は真円だった鋼のパイプを、力のかかり具合を研究して効率の良い形状へ成形しました。そしてそれを可能にしたのが次に挙げるスピニングバテッドと、バルジ成形という2つの技術です。
RNC=ネオコットを支える2つの技術
- スピニングバテッド:フレーム各部にかかる力に合わせて、パイプの厚みを部位ごとに調整する技術
- バルジ成形:パイプ内部から高圧をかけてフレームを成形する技術
こうした独自の技術によって、ネオコットは軽さと強度を両立させ、なおかつ効率に優れた高速レース用バイクとしての地位を確立してきました。クロモリがレース用ではなくなった現在でも、クロモリロードの性能を極めるべく、その技術は進化を続けています。
2020年モデルはコンポ名で区別
従来アンカーの自転車は、各モデルの名称後に「équipe」や「sport」などの称号が付いていました。2020年からはこれが廃止され、モデル記号と番号、コンポーネント名称で区別されます。これに伴い、ネオコットも「RNC7」「RNC3 Tiagra」「RNC3 Sora」の3車種に区分されます。
次のページでは、RNC7とRNC3の概要・特徴をご紹介します。