ロードバイクのブレーキ事情
ロードバイクでは、時速25㎞から30㎞で走るのは当たり前で、中には40㎞以上で長距離を巡航する豪脚な人もいます。そんな高速走行の可能なロードバイクにおいては、ブレーキシューの減りは非常に激しく、また交換頻度も多くなるのは仕方ありません。
コンポのグレードでブレーキも決まる
しっかりした自転車メーカーのロードバイクであれば、エントリーモデルでも、時速30㎞程度の速度は軽く出せます。しかし、エントリーモデルとアッパーレベルのモデルとではコンポーネントのグレードが異なるため、ブレーキもエントリーモデルでは下部グレードのものが採用されていることがほとんどです。
ロードバイクのブレーキは高性能が望ましい
一般的にブレーキを含めコンポーネントは、シマノの場合、105からデュラエースの中・上位グレードとティアグラ以下のグレードとでは違いが大きく、特にブレーキは明確に差を体感できるとされています。もちろん下位グレードのブレーキでも止まるのですが、スピードが簡単に出るロードバイクだからこそ、よりしっかり効くほうが望ましいのは当然ですよね。
ロードバイクのブレーキシューの構成
シマノの105以上のブレーキは、ブレーキシューとそれを固定するカートリッジから構成されていて、ブレーキシューだけ交換が可能です。一方、シマノのティアグラ以下のグレードのブレーキシューはシュー部分だけの交換はできないので、台座ごと取り外して交換しなければなりませんし、上位グレードとの互換性もありません。
ブレーキの種類①キャリパーブレーキ
ロードバイクでおもに使用されているブレーキが、キャリパーブレーキです。左右からブレーキシューでリムを挟み込んで、その摩擦でスピードを落として止まるというシステムです。
リム素材によって異なる
キャリパーブレーキでは、カーボンリム用とアルミリム用の2種類があります。それぞれの違いは、ブレーキシューの素材です。カーボンリム用のブレーキシューは、ゴム製、コルク製、ゴムとコルクの合成の3つ、アルミリムはほとんどがゴム製です。
カーボン用とアルミ用の特性
カーボンリムは傷つきやすいうえ、熱に弱く放熱性が悪いので、ゴム製のブレーキシューより柔らかいコルク製のほうがリムが発熱しにくいのでおすすめです。アルミリムはカーボンより丈夫なので、アルミリム用ブレーキシューはカーボン用より硬めです。ダウンヒルなどでブレーキを頻繁に使う機会が多いなら、熱に強く放熱性の高いブレーキシューを選びましょう。
効きが悪くなる前に交換しよう
乗り方によって異なるので、ブレーキシューの交換時期は明確に決まっているわけではありませんが、効きが悪くなってからではなく、効きが悪くなる前に交換することをおすすめします。効きが悪くなってなくても、ブレーキシューには表面に溝がいくつか切り込んであるので、その溝がなくなる前を目安に交換するといいでしょう。
シューが減ると危険なだけではない
効きが悪くなってからでは危険なのは当然ですが、すり減って効きが悪くなったブレーキシューでは、土台の硬い部分が出てリムを傷つけるリスクもあります。ブレーキシューの交換だけなら数千円で済むところを、リムが傷ついてしまうと数万円、数十万円もの出費にもなりかねません。表面の溝がなくなっていなくても、半年ごとに交換するとより安心ですね。
ブレーキの種類②ディスクブレーキ
ブレーキキャリパーというパーツで、リムのセンターにある円盤状のローターをパッドで挟み込んで停めるのが、ディスクブレーキです。もともとはマウンテンバイクに採用されていたのですが、近年はロードバイクに採用される割合が急速に増えています。
ロードバイクにディスクブレーキが増えている
ディスクブレーキは、軽い力でもしっかり停まることができます。特に雨天時の制動力はキャリパーブレーキの比ではなく、ロードバイクを通勤や通学に使用する人が多くなったこともあって、今やディスクブレーキ搭載車がシェアを拡大しています。
続いて、ブレーキシューの選び方を紹介!