ストライダのモデル
現在、ストライダは台湾で製造しており、日本では5つのモデルが販売されています。このうち3つが16インチモデルで、2つが18インチモデルです。それぞれ詳細を見ていきましょう。
16インチモデル
16インチモデルは「LT(エルティー)」、「マルチカム」、「EVO16(エヴォ16)」の3つです。
LT
LTは定価が8,4000円(税別)の廉価モデルで、唯一10万円以下で買えます。キャストホイールを採用しており、重さ10.6kgと全モデルで最軽量です。また、車体カラーのバリエーションが豊富で、5色あります。安くて軽いですが、シングルギアです。さらに、他のモデルにはついている、折りたたみペダルと輪行袋がありません。
マルチカム
マルチカムはLTをブロックタイヤにしたモデルです。ブロックタイヤに加えて、スポークホイールも装備しているので、LTよりも安定して走れます。幅広のブロックタイヤでも、重さはLTの0.2kg増しの10.8kgで、それほど重くありません。また、LTではプラスチックだったキャリアが、マルチカムではスチールになります。
EVO16
EVO16は、内装3段のギア付きモデルです。ギア付きなので、ほかの16インチモデルとくらべて、上り坂を楽に走れます。ただ、ギアのおかげで、12.3kgと少し重めなのが難点です。また、価格も14万円(税別)と、LTより5万円以上高くなります。とはいえ、16インチモデルでは唯一キックスタンドがついたりと、高い分だけ装備も豪華です。
EVO16と18の価格差は1万円
EVOは16インチと18インチの2つがありますが、その価格差は1万円しかありません。コスト的にも16インチを後から18インチ化するよりも、最初から18インチを買った方がお得です。
18インチモデル
18インチモデルには「SX(エスエックス)」と「EVO18(エヴォ18)」の2つがあります。18インチは16インチよりもホイール径が大きい分、安定して走れるのが最大のメリットです。しかし同時に、重さが増したり、価格が高くなるといったデメリットも生じます。
SX
SXは、シングルギアの18インチモデルです。SXのメリットはギアがないことによる、軽さと安さにあります。まず重さは11.5kgで、持ち運びが苦行になりにくいです。価格は10万5,000円(税別)と、ギア付きのEVO18より約5万円安いです。2トーンの本体カラーと白いリムとキャリアで、全体的にポップなトーンでまとまっています。
EVO18
EVO18はSXに内装3段のギアがついた、ストライダの最上位モデルです。それだけに走行性能は最高で、快適に走れます。ハンドルやキャリアもチタンゴールドに塗装されており、最上位モデルらしい高級感のある佇まいです。ただ、価格も最高で15万円(税別)するのに加えて、ギアの分だけ重くて12.8kgあります。とにかく走行性能を重視する人におすすめです。
類似品に注意
現在、ストライダは台湾で製造されていますが、一部の通販サイトでは中国製の類似品が販売されています。ストライダよりも安くて魅力的ですが、品質に欠けるものが多いので、おすすめしません。
ストライダの軽量化カスタム
ストライダも他の自転車と同様に、部品の交換で軽量化できます。ここではストライダの軽量化に効果的な部品を、いくつか紹介します。
①タイヤ
タイヤの交換は、お手頃かつ効果的な軽量化カスタムです。溝のないスリックタイヤに交換することで、タイヤの重さを減らします。16インチはPrimo CometやKENDA KSMART、18インチはパナレーサーのミニッツライトPTが定番です。前後両方を交換すると、16インチはPrimo Cometで200g、18インチはミニッツライトPTで90g軽くなります。
②ホイール
ストライダのオプションには18インチ限定ですが、カーボンホイールがあります。カーボンで軽いのはもちろん、空気抵抗が少ないバトンホイールなので、転がりと安定感が非常にいいです。シュワルベのコジャックというスリックタイヤも、セットでついてきます。しかし、価格が10万7,000円(税別)と、LTかSXが1台買えてしまうほど高いのが、ネックです。
③ハンドルバー
前項のホイールと同じく、ハンドルバーにもカーボン製があります。価格は1万5,300円(税別)と、カーボンホイールの約10分の1なので、わりと手が届きやすい価格です。カーボンホイールよりは、気軽に交換できます。また、純正品なので、加工の必要もなく素直に取り付けられるのもメリットです。
④サドル
ストライダのオプションには軽量サドルがあり、これに交換することで軽量化がはかれます。軽いのはもちろん、金色のSTRIDAロゴもかっこいいです。サドルは取り付けが簡単で、自分で交換すれば、工賃もかかりません。そういう意味では、軽量化カスタムでは最もお手軽な方法です。
⑤グリップ
ストライダの純正グリップで最も軽いのは、EVAグリップです。このグリップは、かつて販売されていたカーボンフレームモデルにも採用されていました。純正品らしく、エンド部分には「STRIDA」のSをあしらったロゴが入っています。劇的に軽くなるわけではありませんが、1,800円(税別)と安いです。
⑥ペダル
オプションのペダルでは、マグネシウムペダルが最軽量です。着脱できるペダルなので、駐輪するときにはずしておくと盗難防止になります。輪行するときも邪魔になりません。軽量化だけではなく、利便性も改善できる1つで2つおいしいカスタムアイテムです。ペダルとしては価格が高めですが、メリットを享受できれば、むしろ安いかもしれません。
できれば試乗してから、購入検討を
ストライダは個性的な見た目が魅力ですが、乗り心地にクセがあります。台湾で製造するようになってからも、継続的に改良されていますが、それでも好みがわかれやすい自転車です。語弊をおそれずに言うなら、乗り手が自転車にあわせてあげる寛容さや割り切りが必要になります。なので、なるべくなら試乗をしてから、購入を検討するのがおすすめです。
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筆者作成