ロードバイクのエアロロードとは?
最近になってロードバイクの種類のなかで、「エアロロード」というワードをよく耳にするようになりました。エアロロードとは、エアロ効果(空力特性)に優れたロードバイクのことです。エアロロードが市場に少しずつ増えてきてはいますが、初心者の方やエアロロードのロードバイクを目にしたことがない方は、どのようなロードバイクか分からないでしょう。
ロードバイクは大きく分けると3つのタイプがある
ロードバイクのフレームは形状によって大きく分けて「軽量バイク」「オールラウンドバイク」「エアロロード」の3つがあります。それぞれ特徴や性能が異なっており、走り方も大きく変わってきます。その中でも、エアロロードは最近になって多くのフレームが販売されるようになっています。
エアロロードの特徴
最近になって主流になりつつあるエアロロードのロードバイクですが、その特徴はどのようなものなのでしょうか? エアロロードの形状にすることでのメリットなどの解説も加えながら説明します。
特徴①よく進む
エアロロードのロードバイクの最大の特徴は空気抵抗が少ないことです。ティアドロップ型と呼ばれる形状にすることで前からだけでなく、斜め前からの風の抵抗も少なくすることができるようになりました。そのため、エアロロードは空気抵抗が少ないぶん、同じ力でペダルを漕いでいても進む距離が延びます。平地だけでなく、緩斜面の上り坂や下り坂でもその効果は大きいです。
特徴②大きな力をダイレクトに伝える
エアロロードのロードバイクはティアドロップ型の形状のフレームなので、フレーム自体が普通のフレームよりも太くなります。そのため、使われるカーボンの量が多く、フレーム自体の剛性も高いです。フレームの剛性が高いと、ペダルを踏みこんだ力を無駄なくダイレクトに路面に伝えるようにもなります。
特徴③フォルムがかっこいい
最後の特徴としては、フレームデザインが今までのフレームとは大きく異なります。ティアドロップ型のフレームは全体のシルエットがかっこよく見えます。特に、ダウンチューブの部分が太く作られているフレームは一層かっこよく見えるでしょう。今までのロードバイクとは明らかに違ったシルエットなので、斬新さもあります。
エアロロードのデメリット
空気抵抗が少なく、見た目のシルエットもかっこよく見えるエアロロードのロードバイクですが、もちろんエアロロードならではのデメリットもあります。メリットは大きいエアロロードですが、人によってはデメリットの影響を強く受けてしまう方もいます。デメリットもしっかりと理解した上でエアロロードの購入を検討するといいでしょう。
デメリット①フレーム重量が重い
まず、一つ目のデメリットとして挙げられるのは、フレーム重量についてです。ティアドロップ型の形状にするためには、普通のフレームよりもたくさんのカーボン素材を使用する必要があります。そのため、どうしてもフレーム重量が重くなってしまいます。ヒルクライムを中心に乗っている方は、このフレーム重量の増加による影響は強く受けてしまいます。ヒルクライムが中心の方は、軽量バイクの方がおすすめです。
デメリット②横風を受けやすい
二つ目のデメリットは、横風による影響を受けやすいという点です。ティアドロップ型のフレームは前面に風を受ける面積は少ないですが、真横から受ける風の面積は大きいです。そのため、真横から強い風を受けてしまうと、バイク全体が左右に振られるようになってしまって、体重が軽い方や初心者の方は特に左右に振られやすいので、注意が必要です。
デメリット③似たような見た目になってしまう
エアロロードのロードバイクは、空気抵抗の削減を行うために、ティアドロップ型に成形したパーツを組み合わせるようになってしまいます。そのため、エアロロードのロードバイクはメーカーが違っていても、ある程度は似たような見た目になってしまいます。もちろんフレームはカラーリングやメーカーのロゴなどで判別は可能ですが、他の方と似ているロードバイクを好まない方はワンパターンな見た目に感じてしまうかもしれません。
エアロロードが主流になりつつある理由
デメリットもあるエアロロードのロードバイクですが、最近のロードバイク市場やロードレース界では主流になりつつあります。その理由としてどのようなものがあるのでしょうか? エアロロードのロードバイクが主流になりつつある理由について解説していきます。
理由①空気抵抗の削減は体力を温存できる
まず、最大のメリットとして挙げられるものが、空気抵抗の削減ですが、それは直接的に体力の温存につながっています。同じ力でペダルを踏み込んでいても、進む距離が違うということは、ロードレースではもちろん大きなアドバンテージを築くことができます。それだけでなく、ロングライドにおいても体力を温存できるという点は非常に魅力的です。それだけエアロロードのロードバイクは多くのサイクリストに恩恵をもたらしています。
理由②カーボンの素材の進化で軽くなっている
二つ目の理由として挙げられるポイントは、カーボン素材の進化による軽量効果です。以前までは、エアロロードのロードバイクを作るためには多くのカーボン素材を使用する必要がありました。しかし、最近のカーボンは強度が高くなっているため、同じフレームでも薄い層のカーボンで作っても、今までと同じ強度で作り上げることができるようになりました。そのため、エアロロードのフレームも以前よりも軽量になっています。
理由③技術開発の余地が大きい
ロードバイクの世界では、ロードバイクの軽量化を中心に技術が進歩してきました。しかし、どれだけ軽量なロードバイクを開発しても、自転車競技連盟では最低重量が6.8kgに規定されてしまっているため、それ以上に軽量なロードバイクを開発してもレースでは使用できません。しかし、空気抵抗の削減に関しては、軽量化に比べてもまだまだ開発の余地が残されています。それも影響して各メーカーはエアロロードの開発に力を入れています。
続いて、エアロロードのおすすめモデル4選を紹介!