シングルスピードとは
シングルスピードとは、変速機のない自転車をいいます。変速機のない自転車なら、ママチャリやシティサイクルもシングルスピードなの?と思う人もいるかもしれませんが、ロードバイクやクロスバイク、マウンテンバイクなど変速機がついていることが前提となる自転車で、変速機がないモデルが対象となります。
ピストや競輪自転車のギアの仕組み
変速機のない自転車というと、ピストバイクや競輪などのトラック競技で使用する自転車もあります。しかし、これらは後輪とペダル(クランクアーム)が連動している固定ギアです。固定ギアでは下り坂や惰性でペダルを漕がないときもペダルが回り続けているため、足を止めることができません。
フリーホイールと固定ギアの違い
一方、シングルスピードはフリーホイールなので、基本的に普通の自転車と同じようにペダルを漕がなければ、ギアの回転は止まります。また、本来競技用自転車であるピストバイクにはブレーキはついていないので、公道を走ることはできませんが、ピストバイクにブレーキを装着し、シングルスピードとして販売しているモデルもあります。
シングルスピードのメリット
ロードバイクをはじめとするスポーツバイクの世界では、ギアの段数が多いほうが有利という考え方を持っている人は少なくありません。確かに、ヒルクライムの際にギアの選択肢は大きな意味を持ちます。では、なぜシングルスピードは人気なのでしょうか。ここでは、シングルスピードのメリットや魅力を紹介しましょう。
メリット①メカトラブルが少ない
変速機は複雑
あらゆる製品においていえることですが、パーツが多いほどトラブルが発生しやすくなります。これは自転車においても例外ではありません。特に20速や22速といった変速機を持つロードバイクにおいて、メカトラブルが生じやすいのは仕方のないことです。しかし、シングルスピードには変速機がないので、こういったメカトラブルが極力抑えられるのです。
シンプルで使い勝手がいい
ギアやディレイラーといった部分のほかに、シフトワイヤーもありません。ロードバイクやクロスバイクなどにおいて、定期的な整備・調整が必要な部分のメンテナンスが、シングルスピードなら少なくなるのも大きなメリットです。
メリット②軽くて安い
スポーツバイクでは「軽さは正義」という言葉があるくらい、軽ければ軽いほどいいとされています。シングルスピードには変速機がないので、その分車重が軽くなるのは有利です。また、変速機に関連するパーツなどのコストも必要ないので、価格が低めになっているのもメリットに挙げられます。
次ページでは「メリット③ダイレクトな漕ぎ心地が味わえる」を紹介します。
http://www.lsp-ltd.jp/electra/item.php?id=1390