アルベルト・コンタドールとはどんな人物?自転車との関係は?

アルベルト・コンタドールとはどんな人物?自転車との関係は?

アルベルト・コンタドールは数多くのグランツールで伝説を残し続けたロードレーサーです。そんなアルベルト・コンタドールの活躍と彼を苦しめたドーピング問題、そして引退後も続けている社会貢献活動と日本との関わりについて説明します。

記事の目次

  1. 1.アルベルト・コンタドールとは
  2. 2.コンタドールの走りの魅力
  3. 3.信頼を置くロードバイク「トレック・エモンダ」
  4. 4.自転車との出会い~プロデビュー
  5. 5.デビュー後の活躍
  6. 6.アルベルト・コンタドールの引退
  7. 7.アルベルト・コンタドールとドーピング疑惑
  8. 8.自転車を通した社会貢献
  9. 9.アルベルト・コンタドールの日本との関わり
  10. 10.まとめ

アルベルト・コンタドールとドーピング疑惑

政府主導のドーピング摘発作戦

Photo by1966666

2006年のロードレース界は、「オペラシオン・プエルト」というスペイン国家警察主導のドーピング摘発作戦に翻弄されていました。当時コンタドールが所属していたアスタナ・ウルトにもその疑惑が浮上し、コンタドールにも出場停止処分が下ります。この疑惑は事実無根で撤回されたものの、今後長く続くドーピング疑惑との闘いの始まりでした。

タイトルの剥奪

その後、いくつかのチームに移籍するたびにコンタドールはドーピングの疑惑をかけられます。そして、2010年ツール・ド・フランスで2年連続3度目の総合優勝に輝くも、その後のドーピング検査で違反が指摘されました。

この写真からもドーピング疑惑に対する苛立ちがわかりますね!

微量な検出量であり、摂取した食肉からの汚染である可能性が高かったものの、その訴えは退けられ、2010年のツール・ド・フランス総合優勝と2011年のすべての記録を剥奪されました。

自転車を通した社会貢献

アルベルト・コンタドール財団の設立

出典: http://www.albertocontador.org/en/

コンタドールは、現役引退後も自転車を通した社会貢献を続けています。2010年には、コンタドール自身の故郷であるスペインのピントにNPO財団「アルベルト・コンタドール財団(Fundacion Alberto Contador)」を設立しました。

NPO財団「アルベルト・コンタドール財団」ホームページ

財団は、コンタドール自身が現役時代に患った脳血腫をきっかけとしており、発作の兆候を知ってもらうことが第一の目的であると、彼は語っています。さらには、恵まれない地域への自転車の寄付をも行っています。

アルベルト・コンタドール財団の目的

  • 自転車利用の促進
    • 恵まれない地域への自転車の寄付
    • 自転車を通した健康増進のPR
  • 脳卒中に関する知識の周知とその予防
    • 脳卒中の社会的影響や症状、予防措置の認識を高める
    • 脳卒中患者に対する神経学的ケア

アルベルト・コンタドールの日本との関わり

和歌山県のサイクリングロードを走破

コンタドールは、現役引退後にもロードバイクに関連するイベントにアンバサダーとして招待されています。2018年には、和歌山県のサイクルコースを走破しています。和歌山県は現在「サイクリング王国わかやまWAKAYAMA800」という名称で、県内に800キロにも及ぶブルーラインが引かれた自転車用道路を設け、サイクリストに優しい環境作りに取り組んでいます。

まとめ

出典: http://sub23.fundacioncontadorteam.com/en/u23-team-fundacion-contador-team/

今ではスペインの英雄であるアルベルト・コンタドールは、伝説に残るロードレーサーでありながら、財団やサイクルロードのアンバサダーとして自転車を通した社会貢献を現在も続けています。さらに2018年には、UCIコンチネンタルチーム「ポーラテック・コメタ」を発足させました。

自転車を通した社会貢献の先に

「ポーラテック・コメタ」は、元プロロードレーサーのイヴァン・バッソが監督を務め、ジュニア時代から選手を育てる活動を行っています。このように、コンタドールは、プロロードレースの世界から降りてもロードバイクからは決して離れず、活躍を続けています。日本のロードレースイベントに参加すれば、いつの日かこのスーパースターにも会えるかもしれませんね!

KOCHI Kazuhiro
ライター

KOCHI Kazuhiro

アマチュアトランペット奏者をやっている文化系サイクリストです。ロードバイクだけではなくミニベロも大好きで、毎週のように輪行旅行か試乗会に行っています。自転車の楽しさをもっと共有できる記事をお届けします。

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