アルベルト・コンタドールとドーピング疑惑
政府主導のドーピング摘発作戦
2006年のロードレース界は、「オペラシオン・プエルト」というスペイン国家警察主導のドーピング摘発作戦に翻弄されていました。当時コンタドールが所属していたアスタナ・ウルトにもその疑惑が浮上し、コンタドールにも出場停止処分が下ります。この疑惑は事実無根で撤回されたものの、今後長く続くドーピング疑惑との闘いの始まりでした。
タイトルの剥奪
その後、いくつかのチームに移籍するたびにコンタドールはドーピングの疑惑をかけられます。そして、2010年ツール・ド・フランスで2年連続3度目の総合優勝に輝くも、その後のドーピング検査で違反が指摘されました。
パーンチ!!!!!
— コンタドール ファンクラブ ジャパン (@Contadorfans_jp) September 27, 2014
ドーピングドクターと称する者が、走行中のコンタドールの体に聴診器を当てたそうです。これにはコンタドールも怒ってパンチで撃退! pic.twitter.com/gsa8bEVt4S
微量な検出量であり、摂取した食肉からの汚染である可能性が高かったものの、その訴えは退けられ、2010年のツール・ド・フランス総合優勝と2011年のすべての記録を剥奪されました。
自転車を通した社会貢献
アルベルト・コンタドール財団の設立
コンタドールは、現役引退後も自転車を通した社会貢献を続けています。2010年には、コンタドール自身の故郷であるスペインのピントにNPO財団「アルベルト・コンタドール財団(Fundacion Alberto Contador)」を設立しました。
財団は、コンタドール自身が現役時代に患った脳血腫をきっかけとしており、発作の兆候を知ってもらうことが第一の目的であると、彼は語っています。さらには、恵まれない地域への自転車の寄付をも行っています。
アルベルト・コンタドール財団の目的
- 自転車利用の促進
- 恵まれない地域への自転車の寄付
- 自転車を通した健康増進のPR
- 脳卒中に関する知識の周知とその予防
- 脳卒中の社会的影響や症状、予防措置の認識を高める
- 脳卒中患者に対する神経学的ケア
アルベルト・コンタドールの日本との関わり
和歌山県のサイクリングロードを走破
【アルベルト・コンタドール、和歌山の秘境を走る!】
— FRAME-フレイム (@frame_bike) June 27, 2019
和歌山県に整備された800kmに及ぶサイクリングロード「WAKAYAMA800」のPRするため、和歌山県が世界的に有名な元プロロードレーサー、アルベルト・コンタドールを招聘しました💁https://t.co/LcR2XyrBXr pic.twitter.com/kYQB7WcAjx
コンタドールは、現役引退後にもロードバイクに関連するイベントにアンバサダーとして招待されています。2018年には、和歌山県のサイクルコースを走破しています。和歌山県は現在「サイクリング王国わかやまWAKAYAMA800」という名称で、県内に800キロにも及ぶブルーラインが引かれた自転車用道路を設け、サイクリストに優しい環境作りに取り組んでいます。
まとめ
今ではスペインの英雄であるアルベルト・コンタドールは、伝説に残るロードレーサーでありながら、財団やサイクルロードのアンバサダーとして自転車を通した社会貢献を現在も続けています。さらに2018年には、UCIコンチネンタルチーム「ポーラテック・コメタ」を発足させました。
自転車を通した社会貢献の先に
「ポーラテック・コメタ」は、元プロロードレーサーのイヴァン・バッソが監督を務め、ジュニア時代から選手を育てる活動を行っています。このように、コンタドールは、プロロードレースの世界から降りてもロードバイクからは決して離れず、活躍を続けています。日本のロードレースイベントに参加すれば、いつの日かこのスーパースターにも会えるかもしれませんね!
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この写真からもドーピング疑惑に対する苛立ちがわかりますね!