適正なクランク長とは?身長・股下による長さの目安や選び方を解説!

適正なクランク長とは?身長・股下による長さの目安や選び方を解説!

ロードバイクのクランク長さが体に合っていないと効率よくパワーが伝達できないだけでなく、膝や足首を痛めるリスクもあります。クランク長は身長や股下の長さにより適正な数値が決まります。ここでは、その数値の出し方およびクランク長の選び方を紹介しましょう。

記事の目次

  1. 1.クランク長とは
  2. 2.適正なクランク長の目安の計算式(3つ)
  3. 3.クランクの長さによる違いや特徴
  4. 4.クランク長の選び方
  5. 5.まとめ

適正なクランク長の目安の計算式(3つ)

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クランク長は、身長や脚の長さに合わせるのが基本です。身長が低く脚が短い人は短いクランク、身長が高く脚が長い人は長いクランクが適切となります。これを踏まえた上で、クランク長の目安を出す測り方は3つあります。

計算式①身長の10分の1

1つめは、自分の身長の10分の1の値という測り方です。たとえば、身長が170cmの人なら170mm、身長175cmなら175mmのクランク長が適正というものです。

計算式②股下(cm)×1.25+65mm

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2つめは、股下(cm)×1.25+65mmという計算式です。たとえば、股下が80cmなら165mm、83cmなら167.5mmが適正なクランク長となります。

計算式③身長の9.5%以下

3つめは、1990年代に活躍したグレアム・オブリーというイギリス選手が推奨したもので、身長の9.5%もしくはそれ以下のクランク長が適している、たとえば身長180cmなら170mmのクランク長が最適であるという考え方です。

股下から測る方法が主流

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同じ身長でも股下の長さが異なることがほとんどなので、身長の10分の1の値でクランク長を算出するより、股下(cm)×1.25+65mmの計算式のほうがより正確な数値が出せるでしょう。そして、グレアム・オブリー選手の推奨した測り方は、今ではほとんど使われていません。

数値はあくまでも目安

しかし、この数値はあくまでも目安であって、誰でもこの長さのクランクを使用するのがいいというわけではありません。実際はその人それぞれの走り方や乗り方などによって、クランク長を選ぶことが望ましいのです。

クランクの長さによる違いや特徴

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クランク長は、長短によってそれぞれ特徴があり、メリットやデメリットが存在します。クランク長を変えることで、ペダリングをはじめ体の部分にさまざまな影響が生じることを認識しておきましょう。

長いクランクの特徴や違い

少ない力で高パワーを得やすい

長いクランクの場合、足を動かす円周が大きくなるので少ない力で大きなパワーを効果的に出すことができます。メリットとして、トルクが大きくなるのでヒルクライムやダンシングの際に楽にペダルを回せることが挙げられます。一方、回転数(ケイデンス)が落ちる点や脚や膝への負担が増える点がデメリットとなります。

短いクランクの特徴や違い

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高ケイデンスを維持しやすい

クランクが短ければ、足を動かす円周が小さくなるので、ペダルの回転数(ケイデンス)を上げることができます。また、ペダルの下死点が上がりその分サドルを上げられるので、エアロポジションが取りやすくなるのもメリットです。さらに腹部への圧迫が減るので呼吸がしやすくなったり、膝や足首への負担が減少します。

重いギアは使いにくい

しかし、トルクが小さくなるため重いギアが使いづらい、脚が長い人にとっては窮屈でペダリングがやりにくい点はデメリットです。パワー出力も減りますが、5mm以内の長さの差ならさほど違いはないというテスト結果もあります。

クランクの長さによる向き不向き

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したがって、ヒルクライムを楽しんだりダンシングをする機会の多い人、また重いギアを使うペダリングをよくする人の場合はクランクが長い方がよく、ハイケイデンスなペダリングをする人や膝や脚への負担をなるべく少なくしたいという人には短いクランクの方がおすすめです。

最近のトレンドは短いクランク

最近の傾向として、タイムトライアルを行う場合やプロサイクリストの間では、短いクランクを使用するケースが多く見受けられます。ただし、山岳ステージの多いレース出場選手では、やはり重いギアでトルクをかけて走る長いクランクのほうが支持されています。

続いて、クランク長の選び方を紹介します。

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クランク長の選び方

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