はじめに
自転車の輪行ができるようになると、行くことができる場所が大きく広がります。しかし、自転車を、電車のどこに乗せればよいのか、時間は何時頃がよいのか、などの疑問も出てくることでしょう。今回は自転車輪行の際に、少しでも安全な輪行ができるような情報を紹介します。ルールとマナーを守った自転車輪行旅を楽しみましょう。
電車での自転車輪行は気をつけることがあるわ。周りの乗客の迷惑にならないようにして、マナーを守った輪行をしましょう。
自転車は電車の場所をとる
自転車は、たとえ規定の輪行袋に入れていても、想像以上に電車のスペースを占領します。そのために電車に乗せる際には注意をしないと、他の乗客の邪魔になってしまいます。そのため電車に乗せる車両、場所、時間を計算しておきましょう。快適な自転車輪行は、ルールとマナーの両方を守ることが大切です。
輪行の規定を確認しよう
そして、自転車を車内に持ち込む際に、定められているルールがあります。JR東日本の場合、
- 3辺の和が250cm以内の物
- 重量が30Kg以下の物
普通電車は日常生活の場所
普通電車は、他の乗客にとって日常生活の場となる、公共スペースです。そのため、マナーを守らないと周囲に大きな迷惑をかけることになってしまいます。大きなトラブルに発展してしまうと自分の行程に影響が出ることはもちろん、今後、電車での自転車輪行に影響が出ないとも限りません。そのために、周囲に気を使うということは、自分の輪行旅への影響を出さないことにもつながります。
電車で自転車輪行する際の心構え
- 自転車は想像以上に大きい
- 普通電車は他の乗客にとって日常生活の場である
- ルールとマナーの両方を守ることは快適な輪行旅になる
自転車の輪行で注意すること
実際に、自転車輪行をする際に気をつけるポイントは大きく分けて3つあります。
- 乗せる時間
- 乗せる車両
- 乗せる場所
思い立ったときに移動するんじゃダメなのかな? 輪行袋に入れて、規定の大きさを上回らないようにすればいいんでしょ?
確かに、そうできるのならば、それが1番だと思うわ。でも、電車のスペースの確保も大変よ。それに、ルールを守ることはもちろん、マナーを守ることも大切よ。
乗る時間は始発がおすすめ
乗る時間は始発を強くおすすめします。その理由は、人が少ないという理由です。人が少ないと、ただでさえ大きな自転車を担いでいるため、ちょっとした動きにも注意が必要になります。そのために、人が少ないということは、気を使う対象が減るため、自転車を運ぶことに集中できます。また、目的の場所に早く到着することができるというメリットも存在します。
状況によっては始発駅まで行くこともおすすめ
もしも、その路線の始発駅に1駅や2駅ほどの場所に住んでいるのならば、その始発駅に、自転車で行くこともおすすめします。その理由は、始発駅ならば電車に乗ってくる乗客も少なく、他の乗客に気を使うことも少なくなります。ですので、始発駅まで行くことも選択肢に入ります。その際には、自転車を輪行袋にパッケージするための、広い場所を確認しておくようにしましょう。
乗る車両は先頭車両か最後方車両がおすすめ
乗る車両は先頭車両か後方車両がおすすめできます。それは、多くの乗客は降車後に、すぐに階段や改札を通れる車両に多くの人が乗り込みます。また、駆け込んで乗車してくる人もいるために、電車の中間にある車両は乗客との接触トラブルになります。特に接触トラブルは、人の怪我や、自転車の不具合になってしまうため、トラブル回避のためにも乗る車両選びは大切です
車両を通路をふさがないような場所に置く
乗る車両は先頭車両か最後方車両と述べましたが、通路をふさがない位置に置かないと、乗客の通行の妨げになってしまいます。先頭車両や、後方車両なら、車両間を結ぶ連絡通路がない位置があるため、そこに自転車を置くようにしましょう。そうすることで、自転車を安全に置くことができ、転倒防止用に固定することも可能です。ただし、車両に乗務員が出入りするドア付近は開閉の邪魔になってしまうため、車両は置かないよう気をつけましょう。
乗車中は自転車の近くにいること
電車に乗り、席が空いていると、どうしても座りたくなると思います。しかし、ぐっとこらえて、自転車の側にいるようにしましょう。そうすることで、万が一の転倒防止や、自転車へのいたずらや乗客の自転車との接触を避けることができます。自転車のチェーンやスプロケなど、デリケートな部分はいくらカバーしても、不安は尽きません。不要なトラブル防止のためにも、自転車の近くにいるようにしましょう。
乗車の際に注意すること
- 始発の時間にするとラッシュの時間を避けられるためおすすめ
- 先頭車両や、最後方車両の乗客が少なくなりそうな車両がおすすめ
- 連絡通路付近は避け、少しでもスペースの取れる位置がおすすめ
- 乗車中は自転車の側にいよう
邪魔にならない場所で待機することをおすすめ
自転車を車両から降ろす際にも、周囲への配慮が必要です。例え、どれだけ配慮をしても、途中の駅で乗車する人の影響で、乗降客が多くなってしまうこともあるでしょう。そのような時には、一度乗客の流れが落ち着くまで待機しましょう。そのため、乗り換えが発生するときなど、移動の時間は余裕をもってスケジュールを組むようにしましょう。
混雑している場合はルートの見直しも検討
もしも、乗り換え先の電車が混雑しているときや、電車が運転を見合わせているときは、ルートを見直しましょう。無理をして、車両に乗り込むと、トラブルのきっかけにもなりかねません。そうならないためにも、事前にいくつかのルートを候補として挙げておき、緊急の際にも対応できるようにしておくかとが大切です。
自転車の輪行って気を使わないといけないことが多いね。なんだか気疲れしてきちゃったよ。
確かに快適ではないかもしれないけれど、周囲の乗客に不快な思いをさせてはだめよ。それに、自転車輪行ができるようになった歴史もあるのよ。
自転車を電車に乗せて、輪行できるようになると行動範囲が大きく広がります。たとえ東京に住んでいたとしても、電車を使えば、遠くの地方に、自分の自転車で走行することができます。そのため、自転車輪行をする方も多くなりました。しかし、自転車を電車に持ち込むために、サイクリストの多大な努力がありました。そのため、ルールはもちろん、マナーも確実に守るようにしましょう。
自転車輪行には歴史がある
最初から自転車を電車に持ち込むことが許されていたわけではありません。最初は競輪選手のみ輪行可能な状況でしたが、今日では、輪行袋に収納し、規定の大きさを守ることによって、普通電車では無料での輪行が可能になりました。それは、先人たちの活動によって可能になったという歴史があります。その努力を無にしないためにも、ルールを守った輪行をしましょう。
ルールとマナーを守り快適な自転車輪行をしよう
目的地が遠くでも、それを可能にするのが自転車輪行の最大のメリットです。しかし、定められたルールを守らないと、トラブルに発展してしまうかもしれません。そのようなことを回避し、輪行が発展してきた歴史があります。そして、ルールとマナーを守った輪行をして、よりよい自転車の輪行旅を楽しみましょう。
自転車の輪行をしようと思うんだけど、気をつけることってあるの? 普通に電車に乗せちゃっていいのかな?