有間峠とは?
有間峠とは、埼玉県にある標高1,149mの峠で、飯能市下名栗と秩父市浦山の間にあります。名栗湖や周辺の山々を望むことができ、抜群の眺望です。名栗エリアには多くのヒルクライムのポイントがあるのですが、その中でも最も標高差が大きく、路面があれており、パンクのリスクもあり、道中の厳しさは飯能名栗方面の峠の中ではトップクラスといわれています。頂上に到達するにはいくつかのコースがあります。
有間峠のヒルクライムルート(2つ)
有間峠には、大きく分けて飯能市側から登るヒルクライムルートと、秩父市側から登るヒルクライムルートの2種類のヒルクライムルートがあります。どちらも勾配がきついので、自転車よりもバイクなどのツーリングルートに好まれているようです。
①飯能市側のヒルクライムルート
有間峠のヒルクライムルートの王道で、有間峠で開催されるレースのコースとしても採用されています。埼玉県堂73号秩父上名栗線から分岐し、広河原逆川林道に沿って、浦山ダム(秩父さくら湖)湖畔を目指して進んでいきます。広河原逆川林道への道が分かりにくいので注意が必要です。
厳冬期は通行止め規制がある
- 厳冬期の積雪時には、路面凍結の可能性があるので、12月中旬から4月下旬まで通行止め規制があることがあります。
②秩父市側のヒルクライムルート
秩父駅からスタートするルートで、有間ダム(名栗湖)の北側を通る湖畔道路から進み、途中有間道路との二股路に差し掛かったところでルートを右にとるコースです。
夜間の通行禁止の規則
- 夜間二輪車通行禁止と夜間一般車通行禁止の規則があります。
有間峠の総距離&勾配
有間峠の総距離は、9.7km(名栗湖入口からだと13.8km)で、全体の勾配は7.8%で、登りのみの平均勾配は9.4%となっています。標高差は759m(名栗湖入口からだと906m)で、最大勾配は14%と、かなりきつい峠であることが分かります。ただのサイクリング、と気軽には臨めない最難関ヒルクライムコースです。
有間峠へのアクセス
有間峠へは、マイカーでも行けるのですが、電車でも便が良く、峠の麓までのサイクリングも楽しめるので、電車で行くことをおすすめします。
有間峠へのアクセス①公共交通機関(電車)
飯能市側ルートの場合は、西武池袋線「飯能駅」かJR八高線「東飯能駅」からスタートできます。秩父市側ルートの場合は、西武秩父駅がスタート地点となります。西武秩父駅には、2017年にできたばかりの「祭の湯」という施設があり、お土産屋さんや食事処、宿泊もできる温泉施設があります。
有間峠へのアクセス②マイカー
自転車を車に積むカーサイクリングも人気です。秩父市側から登攀するのであれば、西武秩父駅の「祭り湯」に駐車することができます。飯能市側から登攀するのであれば、県道73号線と広河原逆川林道の中間にある有間峠の路肩スペースに駐車することができます。どちらかから登攀して、有間峠を縦断することもおすすめですので、その場合は電車の方が便利です。
有間峠ヒルクライムのチェックポイント(4つ)
ロードバイクで坂を上っていくのは精神的にきつい瞬間があります。「あそこまで足をつけずに漕ぐ!」という目標を持つとヒルクライムが楽しくなってきます。
チェックポイント①寄国土トンネル
「いすくど」トンネルと読みます。トンネルの入り口に派手な獅子舞が描かれているトンネルです。このあたりは獅子舞で有名で、出口にも派手な獅子舞が描かれており、帰りの際にも注目です。
チェックポイント②林道逆川(さかさがわ)線
有間峠へは、釣り場を少し過ぎたあたりにY字路があり、ここを右折すると林道逆川線に入っていきます。勾配は時折5-6%になることがありますが、ほとんどが10%前後となかなかのものです。林道ではありますが、名栗と秩父をつなぐルートでもあり、車もたま通ります。バイクが多く、自転車よりバイク乗りに人気がある峠です。
チェックポイント③名栗湖(有間ダム)前の激坂
有間峠ヒルクライムルートの入口ともいえる坂で、名栗湖の前に立ち塞がり、勾配がきついことで有名です。序盤の7㎞は平坦が少なく勾配が高い上りが続きます。序盤の勾配は6,7%程度。300mほど登るとさわらびの湯があり、ここを過ぎると激坂が始まります。勾配10,11%が続き、終盤0.9kmのところでは、12%にまでなります。ここを登りきると名栗湖(有間ダム)がみえてきます。
チェックポイント④秩父さくら湖(浦山ダム)
秩父さくら湖(浦山ダム)が、有間峠の頂上です。標高は1149mで、名栗湖と飯能・入間の市街地が見渡せます。天気がいい日には都心まで見えることがあります。湖畔には、有間峠の看板がありますので、登攀の記念にロードバイクと一緒に写真を撮る人が多いようです。
飯能市ヒルクライム名栗ステージ
有間峠で、中学生以上が参加できるヒルクライムレースが6月頃開催されます。コースは、名栗湖堰堤サイドから有間峠頂上までの約14kmです。登りが始まる広河原逆川林道起点付近からスタートし、有間峠まで走破するというレースです。現在は広河原逆川林道が通行止めになっているため開催が中止されています。
次ページでは、有馬峠と一緒に行けるヒルクライムポイントを紹介!
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