ロードバイク界の急速なディスクブレーキ化
マウンテンバイクは以前からディスクブレーキが一般的でしたが、ロードバイクやクロスバイクにおいても、ここ1~2年でディスクブレーキ化の波が押し寄せています。ディスクブレーキ採用の是非についてはいろいろな意見がありますが、メーカーの多くはディスクブレーキ化に大きくかじを切る傾向が見受けられます。
今後リムブレーキは減っていく?!
TREK(トレック)では、2020年モデルからハイエンドモデルにおいてリムブレーキを廃止してディスクブレーキのみを扱うと発表しました。とはいえ、すべてのメーカーですぐ同じようにリムブレーキモデルのロードバイクがなくなることは考えられませんが、新しくロードバイクを購入しようとした際にリムブレーキモデルの選択肢が減っていくのは間違いないといっても過言ではありません。
ディスクブレーキにおける輪行の注意点(4つ)
今後リムブレーキモデルが減ってディスクロードモデルが増えるのであれば、ディスクブレーキでの輪行はどんな点に注意しなければならないのでしょうか。また、油圧式と機械式ではやり方が違うかどうか、特に必要なアイテムはあるのだろうかといった点は、当然考えておかなければならないポイントだといえるでしょう。ここでは、ディスクブレーキにおける輪行の注意点を紹介しましょう。
輪行の注意点①専用のエンド金具を使う
エンド幅、スルーアクスルが異なる
縦型の輪行袋を使用する場合には、エンド部分にエンド金具を取り付けなければなりません。リムブレーキでは、リアエンド幅は130mmのクイックリリースが主流ですが、ディスクブレーキとなるとリアエンド幅が135mmや142mmと広がり、12mmのシャフトのスルーアクスルが使用されているのが主流となります。つまり、従来のリムブレーキ用のエンド金具を取り付けすることはできません。
142mmがスタンダードに
したがって、新しくディスクロードを購入して輪行に出掛ける際には、エンド金具も新たに買う必要があります。エンド金具の幅がいくつかある件については、シマノが142mmのスルーアクスルを販売してきたことから、今後は142mmがスタンダードとなる可能性が高くなると考えられます。
輪行の注意点②ブレーキローターの取り扱い
ディスクロードの要ブレーキローター
ブレーキローターは、普段から汚したり曲がったりしないように気をつけなければなりませんが、輪行となるとさらに注意が必要です。というのも、輪行袋に入れて持ち運びする際に、汚したり曲げたりする可能性が増えるからです。
ブレーキローターにカバーを
うっかり手で触ってしまった場合でも、制動力に影響が生じる危険性があります。したがって、最もおすすめなのは、ブレーキローターをカバーで覆うことです。ブレーキローターカバーは販売されていますし、スプロケットカバーでも代用できます。ただし、スプロケットに使っていたカバーをローター用に使用すると、スプロケットの汚れがつく可能性もあるので要注意です。
特に曲がらないように注意
曲がるのを防ぐには、持ち運びの際にローターが自分の体側に来るようにすることがおすすめです。また、地面に置くときは倒れないように壁際に立て掛けるといった注意も必要です。
輪行の注意点③ホイールを外した後でブレーキを引かない
油圧ディスクブレーキは要注意
油圧ディスクブレーキの場合は、ホイールを外した状態でブレーキレバーを握るとブレーキキャリパーのピストンが押し出されて戻らなくなってしまうので注意しましょう。こうなると、左右のパッドに隙間がなくなりブレーキローターを差し込むことができなくなって、ホイールが固定できなくなります。
対応はできるけれども…
ブレーキレバーを握ってパッドが戻らなくなってしまったら、マイナスドライバーでこじ開ければ戻すことは可能です。しかし、輪行ではドライバーを持っていないことも多いので注意するに越したことはないでしょう。
ただし、普通であればホイールを外した後にブレーキレバーを握ることはないので、何かのはずみで握るといったことのないように気をつけていれば問題はないはずです。機械式の場合には、こういった症状は起こらないのでご安心を。
輪行の注意点④出掛ける前に練習をする
輪行に出掛ける前には自宅で練習をすることをおすすめします。ネットの記事や動画で輪行のやり方や機材の取り付け方をチェックしてわかったつもりでも、実際にやってみると意外に苦戦することもあるでしょう。特に、リムブレーキモデルからディスクブレーキモデルに乗り換えた場合は、異なる点に戸惑うケースもないとはいえません。
続いて、ディスクロードの輪行で必要となるアイテムを紹介しましょう
https://www.amazon.co.jp/シマノ-AX-MT700-EスルーIタイプ用-φ12mm-対応