自転車はトレーニングマシンとして使えます
健康を望む人が多くなったことで、体力向上や筋トレ目的でトレーニングジムに通う人がいます。確かにトレーニングジムでは、筋肉を鍛える筋トレが効果があります。しかし、トレーニングジムで筋トレするには費用がかかります。そんな中で費用がかからず効果的にしかも、身近に筋トレできる方法があり、それが自転車です。何気なく乗っている自転車はトレーニングマシンとして使えるのです。
自転車の運動内容
自転車の運動特徴をみながら、自転車を乗ることで何故「ふともも」などの筋肉を鍛える効果があるのかみていきましょう。自転車の運動のメインは漕ぐことつまり、「ふともも」を上げたり下げたりすることです。自転車に乗る場合は、「ふともも」の上下運動は欠かせません。つまり、自転車を普通に乗るだけで筋肉痛になることもあります。
乗り方を変えるだけでさまざまな筋トレ効果がある
筋肉痛になるということは、普通に乗るだけ自然に「ふともも」の筋肉が鍛えられるトレーニング効果が出るということです。また自転車の運動には「ふともも」などの下半身だけではありません。乗り方を変えるだけでさまざまな筋トレ効果があります。
自転車は下半身(ふともも)だけではない
自転車の筋トレ効果は下半身だけだと思っていませんか。自転車は「ふともも」などの下半身とともに、上半身の筋トレ効果もあります。自転車に乗ることは、下半身だけではなく、上半身の筋トレ効果がなぜあるのでしょうか。まずは自転車の筋トレ効果がある下半身の筋肉と上下身の筋肉を詳しくみていきましょう。
自転車で鍛えることができる筋肉①大腿四頭筋
自転車で筋トレ効果がある部位は、「ふともも」の前にある「大腿四頭筋」(だいたいしとうきん)です。「大腿四頭筋」はふともも」の上下運動によって鍛えることができる大きな筋肉です。「大腿四頭筋」は、大腿直筋・内側広筋・外側広筋・中間広筋で構成されています。
大腿直筋とは
大腿直筋は、上半身と下半身の境にある股関節の両端に位置している筋肉です。内側広筋と外側広筋は、膝の関節付近にある筋肉で屈伸運動に影響し、自転車を漕ぐときには欠かせません。中間広筋は、膝関節運動に欠かせない筋肉です。
自転車で鍛えることができる筋肉②腸腰筋
「ふともも」の内側にある「深腹筋(しんふっきん)」や、深部腹筋群と呼ばれている筋肉が腸腰筋(ちょうようきん)です。腸腰筋は、深部に位置していることからインナーマッスルと呼ばれ鍛えにくい筋肉と言われています。腸腰筋は上半身と下半身の連結運動をスムーズにするために大事な筋肉で、衰えると姿勢が悪くなったり、足が出づらくなったりします。自転車のペタルを速く漕ぐことで鍛えることが可能です。
自転車で鍛えることができる筋肉③ふとももの裏にある筋肉
ふとももの裏にある筋肉も自転車を乗ることで筋トレ効果があります。その筋肉が大腿二頭筋(だいたいにとうきん)」「半腱様筋(はんけんようきん)」「半膜様筋(はんまくようきん)で構成されているハムストリングスです。自転車でペタルを漕ぐペダリングでは、足に瞬発力を与えるハムストリングスが大事になります。ハムストリングスは、膝を折って曲げる力の原動力なのです。つまり、自転車でペタルを漕ぐ回数が多くなるほどハムストリングスを鍛えることができるということです。
自転車で鍛えることができる筋肉④お尻の筋肉
お尻の筋肉には、臀筋(でんきん)と呼ばれている大・中・小の筋肉があります。自転車に長い時間乗っているとお尻の筋肉痛を感じたことがあると思います。その筋肉痛の元になっているのが臀筋にんまります。臀筋は筋肉痛になるほど自転車でよく使う筋肉です。臀筋は自転車のサドルに安定して座るために大事な筋肉と言えます。臀筋が弱いと座る姿勢が安定しません。
臀筋の役割
臀筋の中でも特に大事なのが大殿筋という大きな筋です。この大殿筋がお尻の強い筋力を発揮します。大殿筋は股関節との動きでも大事になり、股関節のびと広がり、内側に動かすこと、外側や内側に回転させることなどの連結した動きに影響します。自転車にバランスよく乗っていることは臀筋のトレーニングになっているのです。
自転車の筋トレ効果がある上半身の筋肉には
自転車の筋トレ効果がある下半身の筋肉についてみてきました。ここからは、自転車を漕ぐ運動で上半身のどの筋肉を鍛えることができるのか詳しくみていきましょう。
自転車で鍛えることができる筋肉①上半身(背筋)
普通に正しい姿勢で自転車を乗っているだけで背筋は鍛えることができます。背筋は、背中にある筋肉で姿勢の維持に影響します。普通の姿勢で自転車に乗っていても使う筋肉です。前傾姿勢を維持した走り方は、背筋の力が大事でトレーニングになります。前傾姿勢の角度が鋭角になればより背筋の力が必要です。長時間の前傾姿勢を維持して自転車に乗ることは背筋のトレーニングになります。
自転車で鍛えることができる筋肉②上半身(腹筋)
自転車に正しい姿勢に長時間乗るには、腹筋を使うことになります。また自転車を漕ぐときには、足を上下運動します。足の上下運動では、お腹の正面にある腹筋とともに、お腹の左右にある腹横筋を使います。ペタルを漕ぐスピードが速くて、回数が多くなれば、その分だけお腹周りの筋肉を鍛えることができます。
自転車で鍛えることができる筋肉③上半身(上腕三頭筋)
自転車で走行するには、ハンドルの操作が必要です。前傾姿勢でハンドル操作することで上腕三頭筋は鍛えることができます。特に舗装道路ではない悪路走行するマウンテンバイクでは、路面からの衝撃が強く、安定して走るために腕の力が必要になり自然に上腕三頭筋が鍛えられます。
自転車で鍛えることができる筋肉④上半身(大胸筋)
胸のまわりにあって腕や肩を動かすや役割があるのが「大胸筋」です。自転車を安定して走行するには、漕ぐ力とバランスが大事です。ペタルを漕ぐときには、腰から下の筋肉を使い、バランスをとるためには、腰から上にある大胸筋を使います。長い時間前傾姿勢で自転車に乗ったときには、胸の筋肉痛の経験があるのではないでしょうか。筋肉痛になることは、その筋肉を使っているからです。つまり、正しい姿勢で自転車を長時間乗れば大胸筋を鍛えることができるということです。
自転車で鍛えることができる筋肉⑤上半身(腹直筋)
腹横筋は、外腹斜筋や内腹斜筋で構成されている腹筋の一部部分の筋肉です。腰から背骨に沿って構成されています。腹横筋が弱いとお腹に力が入りにくくなり、ペタルを漕ぐ力も弱くなります。腰から背骨に沿っている筋肉のため体幹に影響があります。自転車の座り方で正しい姿勢が続けられるのは、体幹がしっかりしているからです。体幹が不安定になると姿勢のキープが難しくなり、バランスを崩しやすくなります。普通に自転車に乗っていることは知らずしらずのうちに、腹横筋が鍛えられているのです。
自転車では体力も鍛えられる?
自転車を漕ぐ運動は、下半身や上半身の筋トレ効果だけではありません。自転車は筋肉を使いながら酸素を取り入れる運動になるため体力を鍛えることができます。筋肉運動によって酸素を使うのが有酸素運動です。自転車をある一定の時間漕ぐことは、息が上がることになります。その状態を続けることで心肺機能の向上ができます。負荷をかけながらある一定の時間運動する有酸素運動は、基礎代謝がアップします。
新陳代謝もよくなる
新陳代謝もよくなり、血液の流れもスムーズになります。このように自転車を漕ぐ運動は、心肺機能の向上とともに、基礎代謝を上げることができ、疲れにくく、軽い運動なら息が上がりにくい体つまり、体力アップになるのです。