練習してロードレースでの表彰台を目指そう!
ロードバイクの楽しみ方はいろいろありますが、そのなかの一つとして「ロードレース」があります。ロードレースはロードバイクを用いてレースを行う自転車競技の一つです。レースに出場している方でも目標はさまざまですが、大部分の方が優勝や表彰台を目標にされている方は多いでしょう。今回は、ロードレースで好成績を残すために必要なスキルやトレーニング方法のご紹介をしていきます。
レースで好成績を残すための4つのポイント
ロードレースは種目やコースによって、好成績を残すために求められるものが大きく変わります。しかし、どの場面でも最低限求められる能力もあります。まずは、ロードレーサーとしてレースで勝負できるようになるために必要な要素を紹介していきます。
ポイント① 速い巡航速度でも対応できる
まずは集団についていかなければならない
ロードレースでは集団で走れるということが一つのキーポイントになります。レース終盤に単独でゴールするということはよくありますが、レース中大部分は集団で走行する時間が圧倒的に多いです。レース中の巡航速度は普段のライドよりも速い傾向にあるので、そういった速度でも集団で長距離を巡航できる能力は必須です。
ドラフティングを利用しながら集団で走行しよう
レース中は集団内で過ごすことが多いので、集団についていければおのずと終盤の勝負場面まで残ることはできます。集団内で平地を走行しているときは、ドラフティング効果もあるので、平地で集団から離れてしまうことはないでしょう。
ポイント② 登坂能力を向上させる
ロードレースでは登りがキーポイントになることも多い
ロードレースは、ずっと平坦な道が続くというより、コースのどこかに登り坂があることが多いです。登り坂は平坦な道に比べてドラフティング効果も少なくなってしまうので、登り坂がレースのキーポイントになることも多いです。
登坂能力は心肺機能や体重に影響される
ロードレースではキーポイントになる登り坂ですが、ロードレーサーの登坂能力は心肺機能に影響されます。心肺機能が優れた方はずっと大きなパワーでペダルを踏み続けられるので、より速く登ることができます。また、重力の抵抗を受けやすい登り坂ではロードレーサー自身の体重にも大きく影響されます。
ポイント③ 最終局面はスプリントで勝つ!
ロードレースの最終局面はスプリント勝負が多い
プロのレースであればスプリント勝負でないこともちらほら見かけますが、国内のホビーレースではスプリントでの勝負というレース展開が多いです。そのため、好成績を残すためにはスプリントの勝負で勝たなければなりません。誰よりもスプリントが強ければ優勝も夢ではないでしょう。
スプリントで力みすぎないように注意
レースの最終局面のスプリントで勝敗が分かれる場面ではゴールに向けて無心でペダルを踏み続けるようになります。しかし、スプリントでただ力任せになると無駄な力は推進力に変換されず、左右にふらついたりすることにつながってしまうので注意が必要です。
ポイント④ ロードレースには屈強な精神力も必要
ロードレースは大部分が苦しい
初心者・ベテラン関係なく、ロードレースという自転車競技は、練習も含めて、正直なところ苦しいことばかりです。特にレース中はペースが上がったりすると、つらい思いをすることもたくさんあるでしょう。それらを耐えしのぐ精神力もかなり重要なポイントとなります。
苦しさの先にそれ以上の楽しさがある
ロードレースで苦しいことを耐えしのぐ精神力を身につけて、最後まであきらめずに取り組めばきっと素晴らしい結果がついてくるでしょう。普段の練習からあきらめない精神に磨きをかけておくことは、レースでも必ず活かすことができます。
初心者がレースに出場するための必須スキル4選
ロードレースで好成績を残すためのメニューと聞くと、インターバル系のきつい練習を思い浮かべる方が多いでしょう。しかし、まず好成績を残すこと以前に安全にレースを走行することは必須です。安全に走行した先に好成績を残せるようになるので、まずは初心者の方が最低限は身につけたいスキルを獲得しましょう。最低限必要なスキルは以下の通りです。
初心者の方が最低限身につけておきたいロードバイクのスキル4選
- スキル① スタンディング
- スキル② まっすぐ走行する
- スキル③ 一定の速度を維持して走行する
- スキル④ ロードバイクでの安全なコーナーリング技術
スキル① スタンディング
ロードバイクのテクニックでは基本中の基本
スタンディングとは、停止した自転車の上で左右のペダルに均等に体重をかけて、停止したままバランスを保ち続けるテクニックです。自転車上でのバランスをしっかりとれることは操作性が向上したり、ふらつかなくなったりなどのメリットが多くあります。スタンディングは自転車上で行うテクニックとしては基本となります。
最初はスニーカーで練習しよう
スタンディングは慣れないうちは、とっさに足を地面につくようにしないと、転倒する危険があります。そのため、いきなりビンディングシューズで行うのではなく、スニーカーで練習しましょう。
わずかな緩斜面で視線を前方に保つ
なかなかコツがつかめない方は、わずかな緩斜面で練習しましょう。緩斜面の方が平坦なところよりも行いやすいです。また、不安なうちはどうしても地面に視線が向きがちですが、視線は前方に向けるように意識ましょう。
スキル② まっすぐ走行する
斜行・蛇行は危険!
レース中は集団で走行することが多いので、前後左右に他のライダーがたくさんいます。そのなかで斜行や蛇行をすることは、周りとのライダーに接触を招きかねないので、かなりの危険行為になってしまいます。
ロードバイクで白線上を走行するように意識して練習する
普段のライドでは路肩に白線があることが多いでしょう。初心者の方がまっすぐ走る練習方法としては、路肩の白線上をまっすぐ走るようにします。速い速度ではできていても、ゆっくりと走行するとできないこともあるので、さまざまな速度で練習しましょう。
視線は前方の白線に向ける
まっすぐ走行する練習も、スタンディングと同様で視線は前方に向けるようにしましょう。フロントホイールの直前の白線を見ているよりも、50m~100m以上先の白線を見て走行したほうが安定しやすいです。
スキル③ 一定の速度を維持して走行する
速度のムラがある走りは危ない
斜行や蛇行と同じで、集団内で速度にムラのある走りを行っていると、前方に追突してしまったり、後方から突っ込まれてしまう危険性が高くなってしまいます。また、速度にムラがあると、加減速を繰り返すころになるので、自分自身としても走行して無駄な力を使ってしまいます。
スピードセンサーを気にかけながら一定速度で走行しよう
自分が走行している速度はスピードメーターが表示してくれます。自分一人で走行しているときに、速度の値をなるべく一定に保つように走行しましょう。そのときに、ペダルを踏みこむ力も一定を意識したほうが速度の維持はしやすいです。
スピードメーターの見過ぎには注意しよう
速度を気にしてしまうばかりで、スピードメーターを注視し続けることは避けましょう。前方不注意になってしまうと、障害物や歩行者に気づきにくくなってしまいます。常に前方への注意は怠らずに、たまに速度を確認するようにしましょう。
スキル④ ロードバイクでの安全なコーナーリング技術
ロードレースでは集団でコーナーに進入することもある
集団で走行することが多いロードレースでは、集団内でコーナーに進入することも多いです。そのときにしっかりと曲がれるようにしないと、落車などの危険にもつながります。
コーナーリングは「アウト・イン・アウト」がすべてではない
コーナーリングの基本として、「アウト・イン・アウト」をよく耳にします。たしかに最短で最速でコーナーリングを行うには「アウト・イン・アウト」が理想ですが、レース中は左右には他のライダーがいるので、走行ラインを自分勝手に描いてしまうと危険です。そのため、集団内でのコーナーリングは自分の走行ラインを守りつつ曲がるようにしましょう。
2~3人で練習するとコツをつかみやすい
走行ラインを守りながらのコーナーリング練習方法としては、複数人で車通りが極力少なくて見通しのいい農道などでコーナーリングの練習しましょう。横に2人並走した状態で練習するとコツをつかみやすいです。慣れてきたら少しずつ速度を速めていきましょう。コーナーの出口に視線を向けると曲がりやすくなります。
次ページからは、レースで好成績を残すための練習メニューを紹介!