ツール・ド・つくばとは
ツール・ド・つくばとは、筑波山を自転車で登っていくヒルクライムレースです。自転車競技を通じて、親しみのある筑波山にしていくことが目的です。サイクリストの間でも、つくば霞ヶ浦りんりんロードは人気です。「自転車の街つくば市」のキャッチフレーズを掲げているので、街全体で応援する注目の大会だと言えます。
ツール・ド・つくばのコース概要
ツール・ド・つくばのコースを全体的に見ると、高低差は約500mで、全長は約12kmです。霊峰筑波山を自転車で一気に登っていくため、きつい坂が多く、初心者にとっては試練とも言うべきコースです。
坂好きのクライマーに人気が高い「つくば霞ヶ浦りんりんロード」の一部が、ツール・ド・つくばのコースとなっています。最速を狙う実力者もおり、参加する、しないに関わらず、大いに盛り上がる大会です。
スタートして県道138号線を北上する平坦区間、標高280mを徐々に登っていく不動峠、連続したアップダウン区間の表筑波スカイライン、標高500mまでの残りを一気に駆け上る風返峠、ゴールのつつじヶ丘駐車場までが、ツール・ド・つくばのコースとなっています。
セクション①最初の平坦区間
スタートは平沢官衙遺跡からとなり、広く雄大な景色を堪能できます。注意するのは平坦区間だからといって、飛ばして前に出ようとしないことです。ペースを守り、ゴール前まで足を残すことが重要です。
ヒルクライムレースで好成績を狙うため、自己ベストを更新するためだからといって、いきなり飛ばしていく実力者が多いです。実力者についていこうとしたら、最初の平坦で体力を使い切ってしまいます。道も広くはないので、慣らし運転のつもりで景色を楽しむことです。
前に出る時は、「すみません、前に出ます!」と声をかけ合いましょう。声をかけられたら、譲ってあげましょう。自分のペースを考え、譲り合いの心を持ち、余裕のある走行をするのがスタート地点のマナーだと言えます。足を使わずに我慢し、力を発揮する部分を見極めるのも、立派なクライマーには欠かせないことです。
視界を邪魔する建物もないため、パノラマビューを楽しむことができます。スタートから600mくらいで徐々に上り始め、ヒルクライムスタートです。段々とスピードが落ち、周りの参加者と差が出始めます。
セクション②不動峠
不動峠は厳しい勾配の坂があるので、ギアを調節し、ペースを守る事を忘れないでください。実力者が前に出ても焦らず、リズムを掴むのが大事です。空の青から緑豊かな視界に変わるので、爽快な景色が参加者を歓迎してくれます。
スタートから1.3km地点で、つづら折りのカーブとなり、コース取りが重要となってきます。ただ走っていると余計な距離を稼ぐことになり、大きく他の参加者と差が出るエリアでもあります。
不動峠の最後の難関は、斜度10%のきつい上り坂です。斜度7~8%の坂でも初心者には厳しいですが、それ以上の坂を登るのです。忍耐と精神力が試されるエリアとなっています。スタートから約4kmの地点で不動峠から、中盤の表筑波スカイラインに入ります。
セクション③表筑波スカイライン
不動峠から表筑波スカイラインに入る直前に、左に大回りをするカーブがあります。その先に車のスピードを落とすための段差があり、注意して通り過ぎます。その先にT字路があり、右折すると表筑波スカイラインです。平坦、上り下りを繰り返す、アップダウン区間となります。
足を休めたり、スピードを上げたりできる区間です。今のコンディションを確認しながら、リズムよく走ります。効率的に走りたい人は、レース前に試走をしましょう。長い上りの部分もありますが、下りも長い部分があるので、差をつけるには絶好のポイントです。
風返峠までアップダウンの区間は約6kmもあるので、ゴール前にタイムを縮める最後の区間となります。ここでの判断が重要となってくるのです。
セクション④風返峠~つつじヶ丘駐車場
表筑波スカイラインの標識が見え、二差路になっています。信号を過ぎて上り坂が始まり、終盤の風返峠からつつじヶ丘駐車場まで一気に登ります。ゴールのつつじヶ丘駐車場までの約2kmは急勾配に加え、つづら折りの道が続く最後の難所となっており、限界を迎える人が多いです。
適切なコース取りをしなければ、自分の体力を減らすだけとなってしまいます。最速を目指す人ならゴール前ということで、最後の踏み込みに入るはずです。途中勾配がゆるくなる部分がありますので、そこからゴールを狙うという選択もあります。
ツール・ド・つくばのエントリー方法
エントリー情報①開催日
ツール・ド・つくばの開催日は、毎年6月に開催されています。3月~4月の春の序盤が、エントリー期間となります。
エントリー情報②定員
定員は開催される年によって変わります。2019年は500名で、毎年定員に達し次第エントリー期間中でも締め切りとなります。2020年の定員を早めに知り、早めのエントリーを心がけましょう。
エントリー情報③参加資格
小学5年生以上が対象となります。18歳未満の人は、保護者の同意がなければ参加できません。
エントリー情報④エントリー区分
ロードバイク部門とマウンテンバイク部門があります。ロードバイク部門は3つの区分があります。高校生以上が参加できるエキスパート区分と、一般男子の区分があり29歳まで、30代、40代、50代以上の4クラスが設定されています。他にも一般女子の区分があり、年齢によるクラス分けはありません。
マウンテンバイク部門は、2つの区分があります。一般男子と一般女子の2つで、それぞれ年齢によるクラス分けはありません。
エントリー情報⑤エントリーの仕方
毎年公式サイトの大会概要ページに、「スポーツエントリー」のサイトへのリンクがあります。ここでエントリーを行います。このサイトでのエントリーには、サイトにメンバー登録をする必要があります。
フェイスブックでも登録可能
メールアドレスで登録するか、フェイスブックでも登録ができます。必要事項を入力すると、メンバー登録が完了します。参加したい区分が「受付中」となっていれば、参加が可能です。申込画面へ行き必要項目を入力すれば、エントリー完了です。
エントリー情報⑥参加費用
参加するには、参加費用が必要です。高校生以上の一般男女が、一人6000円です。小学5年生~中学生が、一人5000円です。この参加費用には、競技中の保険代も含まれています。
保険内容 | 金額 |
---|---|
死亡・後遺症 | 最高500万円 |
入院 | 1日5000円 |
通院 | 1日3000円 |
エントリー情報⑦当日の集合場所と受付
開催する年によって違いがあり、2019年は筑波東中学校跡地でした。2020年の集合場所は、事前に確認する必要があります。
ツール・ド・つくばのリザルト
過去のリザルト
過去のリザルトで2010年~2016年にかけての、清宮洋幸選手の7連覇という記録は有名です。清宮洋幸選手は、竹芝サイクルレーシング所属のホビーレーサーです。2013年に有名なホビーレースでもある、ツール・ド・おきなわで優勝した選手です。
実力のある清宮洋幸選手が、華々しい結果を残したツール·ド·つくばの舞台で好成績を残すということは、栄誉あることなのです。
2019年のリザルト
2019年のリザルトで注目するのは、大野拓也選手です。大野拓也選手は過去の富士ヒルクライムでもトップ10入りの強者です。ツール・ド・つくばの頂点は、サイクリストたちの憧れなのです。
まとめ
筑波山はサイクリストたちに、愛されている山です。是非ツール・ド・つくばに参加し、活気ある山にしていくことに貢献していただきたいです。コースの概要を知り、筑波山の魅力を再発見できます。大会の注意事項を、事前に確認しておくことも忘れないでください。
出典:筆者撮影