東京オリンピック2020の自転車競技
2020年、いよいよ待ちに待った東京オリンピックが開催されます。東京オリンピックの自転車競技の会場は、静岡県を中心に行われます。オリンピックの自転車競技は、回を重ねるごとに種目が増えており、東京五輪2020では、トラック種目でマディソンが、BMX種目ではフリースタイルが追加されました。各種目の特徴と見所や、日程を詳しくご紹介していきます。
東京オリンピック自転車競技の種目
2020年の東京オリンピックで開催される自転車競技の種目は、BMX、マウンテンバイク、ロードレース、トラックの4種目です。マウンテンバイクの種目は、クロスカントリーと呼ばれるコースでのレースだけですが、BMX、ロードレース、トラックの競技は、さらにいくつかの種目に分けられています。
東京オリンピック自転車競技①BMX
BMXとは、Bicycle Motocross(バイシクル モトクロス)のことで、快適性も変速機能もない短距離向けの単純な構造の自転車のことです。技をする際にブレーキのケーブルが絡まないよう、ハンドルがクルクル回るようになっているのがBMXの特徴です。国際自転車競技連合では、BMXは、20ホイール、クルーザーバイクでは24ホイールと規定されています。
BMXフリースタイル
日程 | 8月1日10:00~12:20/8月2日10:10~12:45 |
会場 | 有明アーバンスポーツパーク(東京) |
BMXフリースタイルは、BMXの乗り回しのよさを最大限に活かした競技で、コース上に、ジャンプ台などのさまざまな構造物が作られているパークと呼ばれる場所が会場です。パークの構造物をうまく使いながら、制限時間内に自由に技を決め、その難易度や独創性でポイントが付けられます。フィギュアスケートの自転車バージョンといったイメージです。
BMXレーシング
日程 | 7月30日10:00〜12:00 |
会場 | 有明アーバンスポーツパーク(東京) |
BMXレーシングは、テレビの衝撃映像などの番組で、よく目にする機会のある競技です。400mほどのダートコース上に様々な形状のジャンプ台やコーナーが設けられ、スピードを競います。バラエティに富んだコースになっており、BMXが通るたびに、ダートの土が飛び散ったりと迫力があります。また、全体が見渡せるので、わかりやすく、見ていて面白い競技です。
東京オリンピック自転車競技②マウンテンバイク
日程 | ・男子 7月27日15:00〜17:00 ・女子 7月28日15:00〜17:00 |
会場 | 伊豆MTBコース(静岡) |
マウンテンバイクの競技は、1周4~6㎞の未舗装の山道を中心とした周回コースを走り、クロスカントリーとも呼ばれます。伊豆MTBコースは、全長2,500m、高低差が85mあるオフロードコースになっており、マウンテンバイクならではの野性味溢れる勢いのあるレースが見ることができます。バラエティに富んだ山道を、体力とマウンテンバイクをあやつる技術で、どのように攻略していくのかが見どころです。
見どころ①自然豊かなクロスカントリーコース
マウンテンバイクのコースは、本来クロスカントリーと呼ばれる自然あふれるオフロードのはずですが、ロンドンオリンピック、リオオリンピックともに人工的なコースになっていました。しかし、東京オリンピックのために作られた伊豆MTBコースは、自然環境を活かした作りになっています。
見どころ②日本ならではのコース設計
マウンテンバイクのハンドルさばきやコース選びなどのテクニックが問われる8つのポイントが作られ、それぞれに「浄蓮の滝」や「枯山水」、「箸」と言った日本をイメージさせる名前がつけられています。マウンテンバイク競技のクロスカントリーコースの注目のポイントをいくつかご紹介します。
ポイント①浄蓮の滝
浄蓮の滝では、岩が縦に並べられ、まるで滝のように見えるようになっています。このポイントでは、選手たちが滝のように、下ってきます。
ポイント②枯山水
滝と対照的な名前の枯山水という名前が付けられたポイントでは、木や岩をすり抜けて進んでいきます。タイヤ一本分でもコース取りを間違えられると、命取りになってしまう危険なポイントになっています。
ポイント③箸
二本の大きな丸太が配置され、まるで箸のように見えるポイントです。
ポイント④天城越え
伊豆半島を代表する峠の名前が付けられているポイントで、クロスカントリーコースの序盤に造られている難所です。傾斜の大きな登り坂を駆け上がり、息つく暇もなく、岩が点在するS字カーブを一気に下ります。観戦エリアがすぐ横に設けられているので、迫力あるレースを目の当たりにすることができます。
ポイント⑤散り桜
マウンテンバイクのレースで、シャッターチャンスを狙うなら間違いなくここです。1.5mの落差があり、まるで桜のように選手たちが舞い下りてきます。実はこのポイントでは、天気が良いと富士山を望めるため、選手が飛び出してくると、あたかもマウンテンバイクで富士山を越えているようなカットを抑えることができるようコースの設計が工夫されました。
ポイント⑥伊豆半島
伊豆半島は、マウンテンバイクのコースの終盤に設けられたポイントです。青々とした芝生が、伊豆半島をかたどって植えられており、比較的平坦なコースいなっています。このポイントの始まりと終わりには朱色の橋が架けられ、日本古来の庭のような印象です。