ヒルクライムでパワー計算が重要な理由
ヒルクライムでは自分が出力しているパワーを計算して、そのパワーを活用しながら走ることが大切です。実際には、どのようなところで重要になるのでしょうか? 次にヒルクライムでパワー計算が重要な理由を解説していきます。
理由①適切なペースで上ることができる
自分が出力しているパワーを計算して、そのパワーの値を活用しながらヒルクライムを行うことで、一番有効に活用になるのは、ペース配分が明確になるということです。自分の出力可能なパワー以上の値で、上っているとオーバーペースになっていると判断できる材料になります。逆に、パワーが低いと、もう少し頑張れるというモチベーションにもつながります。
理由②ヒルクライムでは出力体重比が大切
ヒルクライムでは、出力できるパワーがただ単に高いというだけでは、速く走ることはできません。平坦な道ではパワーが大きいほど有利ですが、ヒルクライムでは、重力に打ち勝ちながら走る必要があるため、出力体重比が重要です。大きなパワーが出力できても、体重が重すぎると速く走れません。逆に、パワーが多少低くても、体重が軽ければ出力体重比が高くなるので、速く上れます。
理由③その日の調子を把握することができる
FTPはヒルクライムを行う上で非常に重要な指標になりますが、あくまでも「目安」です。FTPの値を参考にして、計算したパワーで走行していても、思ったよりも余裕がある日や、辛い日があります。そのように、計算されたパワーを目安にヒルクライムを行うことで、客観的な情報と、主観的な情報を照らし合わせて、その日の調子を把握することができます。
計算されたパワーの活用方法の具体例
では、自分が出力できるパワーを計算して、実際にどのようにヒルクライムで活用していけばいいのでしょうか? 具体的なヒルクライムでの状況と照らし合わせながらFTPなどの活用方法を紹介します。
具体例①5分程度の上りの場合
まずは、短い上りでのヒルクライムの状況では、運動時間が少ないので、FTP以上のパワーで上ることができます。FTPの数値を100%として換算して、110~120%程度のパワーを目安にして上るといいでしょう。高強度短時間の運動で乳酸が溜まりやすく、非常につらい強度ではありますが、5分未満であれば計算されたFTPの110~120%程度のパワーは維持可能です。
具体例②20分程度の上りの場合
20分程度の上り坂を上るときは、運動時間が長くなってくることで、FTPの数値に近いパワーで走行する必要があります。それでも、FTPよりも少し高いパワーで走行はできるため、FTPの105%前後を目安に上るといいでしょう。最初からオーバーペース気味に上ると最後の方が疲れ切ってしまうので、少しずつパワーをあげていく方がいいです。
具体例③1時間程度の上りの場合
最後に、1時間程度の上り坂を上る場合です。かなりの長時間のヒルクライムのため、ペース配分の重要性が高まります。FTPの100%を目安に上ることが理想です。しかし、20分前後の上り坂のときと同じように、最初からペースをあげ気味で走行してしまうと、疲れてしまうので、FTPの95%程度から少しずつペースを上げていくような走り方の方がペース配分はしやすいでしょう。
まとめ
自分の出力できるパワーを計算して、ヒルクライムで速く走れるようになろう!
自転車では、パワーメーターを使用することで自分のパワーを測定可能です。そのパワーを計算して活用していくことで、ヒルクライムなどでのペース配分が行いやすくなります。ヒルクライムではペース配分を乱してしまうと、タイムの更新は難しいので、パワーメーターを活用して、うまくペース配分を行い、速く上れるようになりましょう。
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