夏のライドをもっと快適に！暑さ対策の服装や自転車アイテムを紹介！

近年は、真夏ともなると気温35℃以上は当たり前という地域も少なくないのではないでしょうか。また湿度も高く、ただ家にいるだけでも熱中症の危険があるので気をつけなければなりません。そんな状況ですから、ロードバイクやクロスバイクでのライドとなると、いっそうの注意が必要です。

高い気温の中、長時間にわたって運動をすると、熱中症のリスクが高まります。ライドは炎天下の中を走りますし、曇っていても湿度が高いために熱中症の危険は付きまといます。夏のライドは、暑さ対策が重要なポイントとなります。

真夏は少し運動をするだけでも、大量の汗が出て体力を消耗します。ロードバイクで家の近くをポタリングするだけでも、帰宅すれば汗でびっしょりです。ましてや、ロングライドやヒルクライムなどとなると、当日の天候や気温、湿度などをしっかりチェックして準備しておく必要もあるでしょう。

走りに行きたいけれども暑さの中を走る気力がないことから、夏はライドの機会が減るという人もいます。そんな場合には、夏のライドを快適にしてくれるアイテムを活用しましょう。

夏のライドで重要なのが、ウェアです。ユニクロやワークマンなどの衣料メーカーでも最近はスポーツウェアをランナップしています。しかし、やはりロードバイクなどスポーツサイクルの乗り手の快適さに特化したウェアは、夏の暑さへの対応力が段違いです。

夏に快適にスポーツをするのであれば、最も重要なのが通気性です。サイクルジャージの通気性能は他のスポーツウェアよりも非常に高いため、長時間のライドでもそこまで暑さを感じないのが特徴です。サイクルジャージは、体にぴったり張り付いて暑く見えるかもしれませんが、むしろ快適です。

通気性に加えて大切なのが、速乾性です。夏のライドでは汗が出るのは仕方のないことです。そこで重要なのが、そのかいた汗をすぐに乾かせるかという点です。いつまでも汗でべたついていては不快感が増すばかりですが、速乾性の高いウェアなら衣服が体にまとわりつかないので、汗をかいてもストレスが少なくてすみます。

また、サイクルジャージには背中にポケットがついているので、補給食や家の鍵、簡単な携帯工具、スマホなどを入れておくことができます。こういった荷物を入れるために真夏にリュックを背負うと背中が汗でビショビショになって非常に不快ですが、サイクルジャージならそんなことはありません。

他にも、ロードバイクの乗車ポジションに合わせて背中が出ないように、背中の裾部分が長めになっているといった点なども含めて、サイクルジャージは季節にかかわらずロードバイクに乗る人の快適さを考えて作られているウェアであるといえます。

普段はサイクルジャージだけで充分なので、アンダーウェアは特に必要ないかもしれません。しかし、最近では「冷感」加工をした製品も多く販売されているので、サイクルジャージだけでは暑いという人は試してみるのもおすすめです。

アンダーウェアを選ぶときの注意点として、身体にぴったりしているほうが吸った汗を外に出す効果が高いので体にフィットしたものを選ぶという点が挙げられます。また、夏用はノースリーブが基本です。

長袖のアンダーウェアやロングタイツもいいのですが、自転車を降りたときに暑いのが難点です。そこで、半袖のサイクルジャージに短いサイクルパンツにアームカバーやレッグカバーを着用するといいでしょう。自転車を降りて暑ければ、簡単に外すこともできます。

肌を露出したほうが涼しそうですが、日焼けすると体力を消耗してしまいます。また、汗がダラダラと流れるのは気になるもの、アームカバーやレッグカバーはそれらを防いでくれます。通気性・速乾性に優れ、冷感素材のものならなお快適です。

ヘルメットの下に着用するので、頭から流れ出る汗を吸収するほか、つばが夏の強烈な日差しを遮ってくれます。また、ライド中に休憩などで食事をするときやお店に入るときなどには、キャップが汗に濡れたぼさぼさの髪を隠してくれます。さらにロングライド時の裏ワザとして、サイクルキャップを水で濡らしてかぶると気化熱で走行中涼しく感じられますし、乾いたならまた濡らせばOKです。

紫外線は白内障などの目の病気の原因ともなるので、夏の日差しの中を長時間走ることもあるロードバイクでサングラスは必須アイテムです。また、紫外線対策だけでなく、虫や飛び石などから目を守ってくれます。さらに、眩しさからの目の疲れも軽減してくれるなど多くのメリットがあります。

できればロードバイク専用のものを選びましょう。そのうえで、偏光レンズや調光レンズならより好ましいです。ロードバイク専用は高価なのでなかなか手が出ないというなら、普通のサングラスでもOKです。とにかく、夏のライドにサングラスは必需品といえます。

「暑い夏にウインドブレーカー？」と思う人もいるかもしれません。確かに通常の夏のライドでは、ウインドブレーカーの出番はほとんどないでしょう。しかし、特にヒルクライムの後のダウンヒルや高低差のある場所でのロングライドにおいては、汗冷えや気温差による身体の冷え対策になります。

ロードバイク用なら軽量で薄く折りたためばコンパクトになるので、サイクルジャージの背中ポケットに入れられます。撥水性のあるものなら、当然の雨でもレインウェア代わりに使うこともできるでしょう。

日焼けの小麦色の肌がかっこいいというのは昔の話で、今は紫外線対策のためにも日焼けを抑えることが推奨されています。特にライド中の日焼けは、身体の水分が奪われるだけでなく体力を大きく消耗するなど、デメリット大です。

こういった事態を防ぐためにも、日焼け止めが大切です。日焼け止めにはいろいろなタイプがありますが、なるべく持ちがよく汗や水に強いウォータープルーフのクリームタイプがおすすめです。いくらウォータープルーフといえどもやはり流れ落ちやすいので、2～3時間ごとに塗り直しましょう。

熱中症対策には、水分補給も忘れてはなりません。特にロングライドの際には、ひとつは水分補給用、もうひとつは暑くて火照った体に水をかけて冷やすためと、ボトルケージ2つにそれぞれドリンクボトルを用意しておくといいでしょう。

サイクリング用ボトルには保冷・保温効果を謳っているものもありますが、普通のボトルよりは保冷効果があるという程度で、いつまでも冷たさをキープできるわけではありません。ライド後半でも冷たい飲み物が飲みたいという人には、サーモスからステンレス魔法瓶構造の自転車用の保冷ボトルが販売されており、おすすめです。

真夏のライドには熱中症などのリスクが伴います。だからといって、リスクを恐れてライドに出掛けないというのもストレスが溜まってしまうでしょう。大切なのは、しっかり対策をとっておくことやどうすれば快適にできるかを考えることです。そのうえで、体調や天候によっては無理をしないことも忘れてはなりませんよ。