バイクパッキングとは?
近年のアウトドアブームの影響もあってか、自転車雑誌や自転車に関するネット上の情報などでも、バイクパッキングに関する記事を目にする機会が多くなりました。バイクパッキングとは、ツーリング専用の自転車以外でもキャンプや旅行ツーリングを可能にするパッキング(荷造り)の手段なのです。
ツーリング専用以外のバイクでもOK
自転車によるツーリング自体は特に新しいものではありません。ランドナーといったツーリング専用のバイクも以前から販売されています。しかし、バイクパッキングは、そんな本来ツーリングに使用することを想定していない自転車に荷物を積んでツーリングを行うというものです。
本来ロードバイクは荷物の積載を想定していない
一般的なロードバイクは速く走ることが目的なので、重い荷物を積むことを想定していません。そのため車体には、パンク修理キットなど最小限の荷物を入れるサドルバッグやライド中の水分補給のためのボトルゲージといったものを装着する程度でした。
車体に複数のバッグを装備
それらの荷物しか運べないのではツーリングに出掛けられません。かといって、キャリアを取り付けるためのダボ穴もほとんどついていません。しかし、バイクパッキング専用の大型のサドルバッグやフレームバッグを装備することで、多くの荷物を運ぶことが可能となります。つまり、一般的なロードバイクでもテントを使ったキャンプツーリングに出掛けることができるのです。
バイクパッキングのメリット・デメリット
バイクパッキングを始める前に知っておきたいのが、メリットとデメリットです。メリットを知ることで「ぜひバイクパッキングを始めてみたい」「自転車でキャンプツーリングをしてみたい」と思う人も増えることでしょう。一方、デメリットによっては「やっぱりやめておこう」「自分には向いていない」という判断に至る人もいるかもしれませんね。
バイクパッキングの3つメリット
メリット① ほとんどのバイクでバイクパッキングが可能
ロードバイクをはじめとするほとんどのスポーツバイクでバイクパッキングが可能となります。たとえば、レースに出場するための使用しているバイクでもOKです。ツーリング用のバイクが必要になることもなく、普段乗り慣れたバイクが使えるので、長距離を走るときでも安心感が違うでしょう。
メリット② バイクの規格を気にする必要がない
パニアバッグなどを取り付ければキャンプに使用するテントなど多くの重い荷物が運べますが、そのためにはキャリアを設置しなければなりませんし、キャリアを設置するにはダボ穴が必要です。つまり、バッグを装着するためのダボ穴がついているバイクでなければツーリングに出掛けられないというわけです。バイクパッキングならバッグの固定は面ファスナーなどで行うのでダボ穴の有無は関係なく、どんな自転車でも取り付けできます。
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パニアバッグとは?
- 自転車専用に作られたバッグで、バランスが保てるように荷台の左右に振り分けて取り付けるのが一般的です。さらに前輪と後輪の両方につけることにより、最大80㎏もの荷物を積載することも可能です。
メリット③ バッグの取り外しが簡単
キャリアで荷物を運ぶ際は、バッグの取り外しに専用の工具などを使用しなければならないこともあります。しかし、面ファスナーやアタッチメントなどで固定するだけのバイクパッキングなら、どこでも簡単にバッグの取り外しができます。
バイクパッキングの4つのデメリット
デメリット① ロングツーリングは難しいかも…
いくら多くの荷物が運べるとはいっても、ランドナーなどのツーリング専用車にはかないません。持ち物を厳選すれば多少の長期旅行も無理ではありませんが、積載可能な容量は20~30リットル程度なので、1泊2日ほどの小旅行に最適であると認識しましょう。
デメリット② パッキングに工夫が必要
そもそもロードバイクはたくさんの重い荷物を積載することを想定していません。したがって、バイク本来のバランスが狂いやすいといえます。特に複数のバッグを装備する場合には、しっかりバランスをとることが重要となります。
デメリット③ カーボン部品は要注意
カーボンフレームやカーボンシートポストなどは、力が加えられる方向によって強度が大きく異なります。したがって、なるべく重いものの取り付けは避けたほうが無難です。また、面ファスナーで留める場合も、長さを調整するためのプラスチック製の部品などがカーボン部分に当たり長時間強い力をかけ続けることもあるので要注意です。
デメリット④ バイクパッキングに適していないバイクもある
ほとんどのロードバイクでバイクパッキングが可能ですが、フレームサイズが小さい、サドル位置が低い、トップチューブがスローピングしているといったバイクはあまり向いていないといえます。理由は、クリアランスの点で問題の発生が考えられるからです。特にサドル位置が低い場合は、サドルバッグがタイヤに接触する可能性もあり得ます。
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