ロードバイクでハンガーノックが起こりやすい理由
ハンガーノックには十分注意してライドする必要がありますが、そもそもなぜハンガーノックはロードバイクで引き起こされやすいのでしょうか? 次は、ロードバイクとハンガーノックの関係についての解説をします。
起こりやすい理由①全身を使った有酸素運動
ロードバイクは、ペダルを踏み込むことで推進力に変換していますが、下半身だけでなく、上半身も自転車上でバランスをとったり、上体を支えたりしているため、全身を使った運動です。なおかつ、有酸素運動に分類されるため、カロリーやグリコーゲンの消費がほかのスポーツよりも多いです。そのため、ロードバイクではハンガーノックが引き起こされやすくなります。
起こりやすい理由②運動時間が長い
ロードバイクでの運動は、有酸素運動ということに加えて、運動時間が長いのも特徴の一つです。ロングライドに出かけると1時間、2時間以上のライドは普通です。カロリーやグリコーゲンの消費が大きい有酸素運動を長時間行うため、ハンガーノックがさらに引き起こされやすくなります。
起こりやすい理由③普段経験することがない
ハンガーノックになってしまう原因として、そもそも普段の生活では、ハンガーノックのような状態にはなりにくいということも関係しています。ロードバイクで運動するほどのカロリーやグリコーゲンを消費することが、普段の生活ではないため、ハンガーノックの認識が乏しくなりやすいです。
ハンガーノックの予防方法
では、実際に、ハンガーノックを予防していく方法の解説をします。慣れないうちは、しっかりと意識して予防しましょう。
予防方法①こまめに補給食を食べる
ハンガーノックを予防するために、大切なことは、なによりも補給するということです。補給さえしっかりおこなっていれば、ハンガーノックも怖くありません。空腹感を感じる前からこまめな補給を意識するようにしましょう。長い時間のロングライドでは、カロリーの消費も大きいので、体重を気にされている方でも、こまめに補給して太ってしまうということも少ないです。
予防方法②水分摂取も行う
補給したものが、消化・吸収されるためには最低限の水分も必要です。効率よく体内にグリコーゲンを補給するためにも、水分摂取は必ず同時に行うようにしましょう。また、夏場では汗として排出される水分の量も多くなってしまうため、そのほかの季節よりも多めの水分補給を心がけが大切です。
予防方法③ライド前にしっかりと食べる
補給はライド中に行うものですが、ライドの前にもしっかりと食べておくこともハンガーノック予防のためには重要です。しっかりと食べ物を体の中に入れておくことで、最初からグリコーゲンの補給が行えます。しかし、ライド直前に食べすぎると、ライド中にお腹が痛くなることがあるので、ライドの2~3時間前には食事はすませておくといいでしょう。
補給におすすめの食べもの
補給することがなによりもハンガーノック予防という観点では大切です。しかし、何も考えずにとりあえず好きなものを食べていても、効率はよくありません。できるだけ糖質の量が多い食べ物を補給食として利用すると、ハンガーノック予防に有効です。次に、おすすめの補給食についての紹介をします。
おすすめの補給食①ジェル
最初に紹介する補給食は、エナジージェルです。エナジージェルはさまざまなメーカーから販売されており、いろいろな味のジェルがあります。かなり甘いものが多いですが、その分含まれている糖質の量は多いです。少ない量で、効率よく糖質の補給ができるため、疲れてきたときにも補給しやすいです。また、体内への吸収もされやすいため、ハンガーノックの手前の状態でも素早く補給が可能です。
おすすめの補給食②おにぎり
補給食として、エナジージェルばかり食べていると、甘さが不快になることもあります。そこで、もっと身近な食材でおすすめの補給食が、おにぎりです。おにぎりの原料の米も糖質量が多いです。また、中身の具材によっては、たんぱく質も補給ができます。さらには、休憩で立ち寄ったコンビニにも必ずといってもいいほど、おにぎりは売られているので、手に入れやすいです。
おすすめの補給食③ようかん
次に紹介するおすすめの補給食は、和菓子のようかんです。和菓子はだいたいのものが糖質が高く、消化・吸収速度も速いですが、その中でもようかんは糖質がかなり多いです。また、ようかんは、豆に分類されるあずきで作られたお菓子なので、運動時に大切なたんぱく質も少量含まれています。
洋菓子は要注意
和菓子でなくても、洋菓子でも補給はできますが、生クリームなどが含まれているものは避けましょう。脂質が高い食べ物は、ライド中に胸焼けなどを引き起こす原因になってしまいます。
おすすめの補給食④フルーツ
次におすすめの補給食はフルーツです。なかなかライド中に食べることは難しいかもしれませんが、バナナなどは携帯性にも優れています。フルーツにも多くの糖質が含まれており、なおかつ体内への吸収速度が速いです。また、エナジージェルほど甘さがしつこくないので、不快さも感じにくいです。さっぱりとしたフルーツだと、疲れも少しは和らげることもできるでしょう。
おすすめの補給食⑤ジュース
手持ちの補給食が底をついてしまい、近くにコンビニもない状況でハンガーノックの危険を感じたときには、自動販売機を探しましょう。自動販売機で炭酸飲料などのジュースを買って飲むことで、糖質の補給ができます。しかし、満腹感は得られにくいので、あくまでも緊急時の対策なので、コンビニを見つけたら、固形物の補給食を買って食べるようにしましょう。
ハンガーノックにならないための補給の目安
ロードバイクのロングライドに出かけたときに、こまめに補給するといっても、何を目安にして補給をしたほうがいいのかわからない方もいるでしょう。最後に、補給を行うタイミングの目安について解説します。
補給の目安①空腹を感じる前にとりあえず食べる
ロングライドの出かけたときには、目安は気にせずにとりあえず食べようと思ったときや、食べるタイミングがあったときには、積極的に補給するようにすることで、ハンガーノックの予防には有効です。細かいことを考えずに、とりあえずタイミングが合えば補給するという考え方でも間違いではないでしょう。そちらの方が、ハンガーノックを避けられるという観点では安全です。
補給の目安②30分~60分おきに食べる
補給するタイミングが合えば積極的に補給していくべきですが、なかなかタイミングがないときもあるでしょう。しかし、そのようなときは、時間を目安にして決めた時間が過ぎてしまっているときには、必ず補給するというルールを決めましょう。時間としては、30分~60分に一度補給するようにすればハンガーノックは予防できます。不安な方は、補給の間隔を短くしましょう。
補給の目安15~20kmで食べる
時間で補給するリミットを決める方法のほかに、走行距離を目安にする方法もあります。15~20km走行する間に一度は補給するようにするといいでしょう。距離を目安に補給すると、予定しているロングライド中に何回の補給が必要かということの管理も可能になります。補給回数を念頭に置きながら、補給食を携帯する量を決めてもいいでしょう。
まとめ
ハンガーノックを予防しながらロングライドに出かけよう!
今回は、ロードバイクでロングライドに出かけたときに注意が必要なハンガーノックについての解説をしました。ハンガーノックはしっかりと補給を行っていれば、恐れる必要はありません。しかし、補給が不十分になってしますと、途端にハンガーノックは起こります。しっかりとこまめな補給を意識して、ハンガーノックを予防しながら楽しくロングライドに出かけましょう。
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