クロスバイクのバーエンドバーとは?
「バーエンドバー」は文字の通り、クロスバイクのハンドル「バー」の外側の端(エンド)に取り付ける、棒状(バー)のパーツのことです。フラットハンドルに対して垂直に取り付けられるため、握り手がハンドルよりも前方に突き出るのが特徴です。バーエンドバーというからにはハンドルの外側に取り付けるのが一般的ですが、内側に取り付けるカスタマイズも少なくありません。また、一口にバーエンドバーと言ってもいくつか種類がありますので、後ほど詳しく紹介します。
クロスバイクにバーエンドバーを取り付ける意味
クロスバイクにバーエンドバーを取り付けるのは、ハンドルに握る場所を増やすためです。ロードバイクのドロップハンドルやトライアスロンのブルホーンハンドルは、握り場所が複数あり、それによって握り方も変えられますし、乗車ポジションも変化します。それによって長距離を走りやすくなったり、速く走れるなど様々なメリットがあります。バーエンドバーのカスタマイズは基本的に水平であるクロスバイクのフラットバーハンドルを、疑似的にブルホーンやドロップハンドルにするという意味です。
クロスバイクのバーエンドバーの種類
クロスバイクのバーエンドバーには形状が真っすぐなものや先端がカーブしているものなど様々な種類があります。そこでまずはバーエンドバーにはどんな種類があるのかを紹介します。
バーエンドバーの種類①ストレートタイプ
握る場所が根元から先端まで真っすぐに伸びているタイプです。扱いやすい短めのものが多くリーズナブルなため、主流の1つになっています。
バーエンドバーの種類②クラシックベンド
バーエンドバーの種類③グリップ一体型
グリップの先にバーエンドバーが付属しているタイプで、手のひらにフィットして握りやすい形状で「エルゴノミックタイプ」などと呼ばれています。グリップごと交換になりますので、握りやすく地面からの衝撃を吸収してくれる製品が人気です。
バーエンドバーの種類④ドロップ形状
画像のように、ロードバイクのドロップハンドルのような使い方ができるバーエンドバーです。クロスバイクをドロップハンドルに交換するよりも、だいぶ簡単にドロップ化できます。
バーエンドバーの突き出しの長さは?
バーエンドバーは握る場所が前方に突き出ていますが、その長さは様々です。突き出しが長くなるとブレーキレバーから大きく離れてしまうので注意が必要です。後ほど解説しますが握り手を増やし疲れを分散させる目的なら短めでも問題ありませんので、10mm前後を基本に長くても15mm程度までがおすすめです。
クロスバイクにバーエンドバーをカスタマイズするメリット
バーエンドバーはクロスバイクのカスタマイズに推奨されやすいですが、それは相応のメリットがあるからです。ここではそのメリットを解説します。
バーエンドバーをカスタマイズするメリット①お手頃!
バーエンドバーの人気製品は2,000~3,000円前後のものが多く、どんなに高価でも4,000円くらいです。取り付け方も簡単で他のパーツを巻き込んで大きなカスタマイズになることもありません。クロスバイクにおいてバーエンドバーは、安価な上にすぐに取り付けられる、いわゆる手ごろなカスタマイズなのです。
バーエンドバーをカスタマイズするメリット②長距離をこなしやすくなる
クロスバイクで長距離を走ると手や腕が疲れ、後半には握力が無くなってきます。フラットバーハンドルを握る際は手の甲を上にして握りますが、これは自然の手首の位置から半回転ひねっています。いわゆる不自然な握り方をしているため、長い時間握っていると疲れがたまっていくのです。人間の自然な手首の位置は手の甲が横向きになっている状態であり、水平なハンドルに対し垂直方向に取り付けられるバーエンドバーは自然に握れるため、疲れを分散でき長距離をこなしやすくなります。
バーエンドバーをカスタマイズするメリット③速く走れる!
クロスバイクのハンドルにバーエンドバーをカスタマイズすると、握る場所が前方に突き出る状態になります。そうなるとサドルとの位置が離れますので、乗車姿勢が前傾になります。前傾が深くなると前方からの風を受け流しやすくなり空気抵抗が減ります。また、ペダルに力を込めやすくなるため、車輪の回転数が上がり速く走れるようになります。
バーエンドバーをカスタマイズするメリット④坂を上りやすくなる
傾斜のキツイ坂道や山道などは立ち漕ぎやペダルに力を込めることも多くなりますが、その際にハンドルを体に引き寄せるとやりやすくなります。しかし、ハンドルを上から握り込むフラットバーハンドルは体に引き寄せにくいため、効率よく坂を上るのが難しくなります。その点で横向きに握るバーエンドバーはハンドルを体に引き寄せやすくなるため、速く走れるようになることにも繋がりますが、ペダルに効率よく力を込められ坂道をこなしやすくなります。
先端に角度が付いているクラシックベンドは、その角度が上向きや横向きなど様々なバリエーションがあり握り場所が増えることから、ストレートタイプと並んでバーエンドバーの主流です。