クロスバイクの寿命
クロスバイクに限ったことではありませんが、乗り方やメンテナンスの有無などで自転車の寿命は大きく変わります。何年も長く乗り続けるうちに出てくる不具合に対して、調整や交換が必要な場面が必ず訪れます。古くなればなるほど不具合の箇所や頻度は増えて行くので、それらに対してどこまで付き合えるかが、寿命の目安と言えるでしょう。
クロスバイクの寿命の目安は約5万km/10年
極論を言えば、フレームが破損しない限りいつまでも乗り続けることは可能です。ですが、増え続ける消耗パーツや不具合の箇所を補修・交換する費用や手間などを考えると、買い替えたほうがいいなというタイミングがやってきます。もちろん人によって違いますが、そのタイミングの目安が、走行距離約5万km・年数約10年くらいが一般的のようです。
クロスバイクの寿命の目安
- 走行距離5万km
- 10年
- フレームの破損
クロスバイクのパーツ毎の寿命
クロスバイクは多くのパーツで構成されており、そのほとんどが消耗パーツと言えます。それぞれのパーツによって耐久性が違い、乗り方によっての消耗度も違うので一概には言えませんが、それぞれのパーツ毎の目安となる交換時期を紹介します。参考にしてみてくださいね。
①タイヤ・チューブの寿命
タイヤは約3000〜5000km、チューブは約10000km、年数的には約2年が目安です。タイヤを2〜3回交換したらチューブを替える時期と考えていいでしょう。タイヤは減っていたりひび割れを起こしていたりしているようであれば、それも寿命です。距離や年数に関係なく交換しましょう。チューブはパンクなどで補修したものは早めの交換をおすすめします。
②ブレーキの寿命
ブレーキも代表的な消耗パーツです。ブレーキシューには溝が切ってあるので、目視で確認する習慣をつけておくとよいでしょう。溝が1mm以下であれば交換時期です。ここが減っていると異音がしたりホイールにもダメージを及ぼしたり、最悪の場合はブレーキが効かない事態にもつながります。ディスクブレーキの場合はリムブレーキよりも長持ちします。
③チェーンの寿命
チェーンは約5000km、2年くらいが目安です。見た目に明らかに錆びていたり伸びていたりするようであれば、それもひとつの目安と言えます。チェーンが痛んでいると、外れやすくなったりギアにもダメージを与えたりしてしまいます。
④ワイヤーの寿命
ほとんどのクロスバイクは、ブレーキや変速機をワイヤーで制御しています。ここが痛んでいると、ブレーキが効かなくなったり変速ができなくなったりします。錆びていたりワイヤーがほつれていたり、動きが悪くなったようなら交換時期と考えてよいでしょう。距離と年数の目安は3000〜5000km、2年ほどです。
⑤ホイールの寿命
クロスバイクはアルミリムホイールを履いているものが多く、ブレーキシューとの摩擦によってアルミリムの部分が次第に削れてきます。ハブやスポークなどは修理・交換ができますが、リムが減ってきたら交換時期と考えていいでしょう。指で触って段差や歪みが出ている場合も同様です。
⑥クランク・BB(ボトムブラケット)の寿命
クランクとは、左右のペダルがついている根元の部分のことです。BB(ボトムブラケット)はクランクの軸を支えているパーツのことで、外からは見えません。ペダルを回すと異音がする、触るとガタがあるなどの場合は要交換です。クランクの種類によって、BBのみ交換できるものと、クランクごと交換になるものがあります。
⑦グリップの寿命
ハンドルのグリップ部分はゴム系の素材でできているため、やはり経年経過で劣化します。1〜2年くらいが交換サイクルの目安です。触ってベタベタしてたり消しかすのようなものが出てきたりするようであれば寿命と考えていいでしょう。
⑧フレームの寿命
フレームはクラック(ひび・割れ)があるようなら、それが寿命のサインです。クロスバイクはアルミフレームが採用されているものが多く、力のかかる溶接部分やクランクの根元などが破損しやすい部分です。フレームの交換も可能ではありますが、車体ごと買い換えた方が安い場合がほとんどなので、フレームの破損=クロスバイクの寿命と言えるでしょう。
クロスバイクの寿命を長持ちさせる方法
クロスバイクは乗り方や保管方法を工夫して大切に扱ってあげることで、寿命を格段に伸ばすことができます。末長く何年も乗れるように、気をつけるべきポイントをいくつか紹介します。こちらもぜひ参考にしてみてくださいね。
①定期的な点検・メンテナンス
常日頃の点検・メンテナンスはとても重要です。それぞれのパーツの不具合や寿命を察知して、いち早く対処してあげることが、長く乗れるコツと言えます。毎日隅々まで点検する必要はありませんが、定期的にチェックするとよいでしょう。いつもと違うなと感じたらそのまま放置せず、自身での対処が難しいようならサイクルショップなどにお願いしましょう。
②乗り方に気をつける
ガタガタ道を通ったり歩道の段差を頻繁に乗り越えたりしていると、ホイールやフレームなどにダメージが蓄積されていき寿命を縮めることになります。パンクのリスクも上がります。アルミフレームは衝撃に弱いので、できるだけ悪路や段差は通らないようにするとよいでしょう。雨天走行はブレーキシューの減りが早いので、できるだけ避けるのも有効です。
③保管場所・方法を工夫する
クロスバイクは外に保管しておくと、雨や紫外線によって劣化を早めてしまいます。できるだけ雨や直射日光の当たる場所を避けて保管するとよいでしょう。理想は室内保管です。スペース的に難しいようであれば、雨天走行後は水分を拭き取る、自転車カバーをかけるなどの対策をすることで、劣化を抑えて長持ちします。
クロスバイクを大切に乗りましょう
クロスバイクの寿命と長持ちさせるためのコツを紹介しました。乱雑に乗ったりメンテナンスを怠ったりすると、著しく寿命を縮めてしまいます。適切に扱って大切にすることで、クロスバイクは長く何年も乗り続けることが可能です。各パーツによって耐久性が違うので、それぞれの時期に合わせて調整や交換などのメンテナンスをして、長持ちさせてあげましょう。