ヒルクライムのコツ① 腹式呼吸を使う
心拍数が上がってくると「ぜぇはぁぜぇはぁ」と短い呼吸法になりがちです。これだと、心臓に十分な酸素が送り込まれません。心臓が辛くなってくるのには理由があります。
心臓が辛くなる理由
- 腹式呼吸ができていない
- 短い呼吸法になっている
腹式呼吸といっても、それをロードバイクに乗り意識しながらやるのは意外に難しいでしょう。そこで、簡単に腹式呼吸ができる方法をお伝えします。
それは、息を全部吐くことです。最初はかなり辛いですが、肺の中の古い空気を全部吐き出すことによって、体は新しい酸素を求め、思い切り息を吸います。すると自然とお腹を使った呼吸法になります。心臓が辛くなるのは古い空気が体から全部吐き出されず、新しい空気を吸入する事ができていないからです。
腹式呼吸のコツ
- 吸うのではなく、吐く事を意識する
- 吐く時にお腹をへこませるよう意識する
ヒルクライムのコツ② 引き足を使う
次に、「脚」が痛くなる理由ですが、主に、ペダルを踏みすぎているからです。ここで勘違いしてはいけないのが、踏む事は悪い事ではありません。
脚が辛くなる理由
- 必要以上にペダルを踏みすぎている
ある一定の箇所の筋肉を使いすぎた場合、脚が痛くなりつってしまうことがありますが、踏むことにより、つりやすい筋肉は、「ふくらはぎ」です。
ここで必要になってくるのが「ビンディングシューズ」と「ビンディングペダル」です。なぜなら、この2つで脚とペダルを固定させる事により、ペダルを踏むのではなく引くことができるからです。引く事により「太もも」を使うことができ、筋肉の使用を分散することができます。また、太ももはふくらはぎと違い、筋肉が大きいので疲れにくいともいえます。
引き足を使うコツ
- 踏むのではなく、引く
- ふくらはぎではなく、太ももを使うよう意識する
ヒルクライムのコツ③ 適切なギアを使う
軽いギアに入れ、クルクルとペダルを回して上るのが基本的なヒルクライムの方法とされていますが、これだと脚に負担は掛からないのですが心拍数は上がります。ただでさえ標高が上がっていき酸素が薄くなる中、過度な心拍上昇はとても危険です。逆に、ペダルを踏んで上ってしまうと、速度は出ますが脚が痛くなったり攣ったりしてしまいます。
ギアの違い
- 軽いギアは心拍数が上がる
- 重いギアは脚の筋肉を使う
そこで、ヒルクライム時に重要になってくるのが「坂に対して、適切なギアに入れているかどうか」です。山は斜度が上下しており、常に一定の斜度で山頂までなんて事はありません。ただし、その斜度に合ったギアは人それぞれであるため、適切なギアを入れるテクニックを、山を上ることを通じて、身に付ける必要があります。
ギアを覚える
- 山の斜度は常に一定ではない
- 斜度に合ったギアを入れる
ヒルクライムのコツ④ ダンシングを使う
疲れた時に大事になってくるのがダンシングです。ダンシングは、立ち漕ぎのことです。ダンシングをすることによりシッティングでペダルを回している時とはまた別の筋肉を使うことができます。ただ注意しなくてはいけないのが、ダンシングをする際にしなければいけないことがあります。
ダンシングをする際
- ギアを1つか2つ重くしてから行う
軽いギアでダンシングをしてしまうと腰を上げている分、体重が脚にそのまま掛り必要以上に踏み込んでしまい余分な体力を使ってしまいます。最初のうちはダンシングする時、速度を出すためではなく呼吸を整えながら心拍数を抑え、ゆっくり漕ぐ事を意識します。つまりヒルクライムが上手い人は「心臓や脚の筋肉の使い分け、適切なギアを理解している」と言う事です。
まとめ
- 心臓や脚の筋肉を使い分ける
- 自分の体に合った適切なギアを理解する
ヒルクライムを上手くなるためのトレーニング
ヒルクライムで使う心臓や脚を鍛えるには、インターバルトレーニングが効率的です。そして何と言っても、ヒルクライムができるようにトレーニングするなら山に上るしかありません。平坦路でひたすら漕いでいてもまったく意味がありません。とにかく山を上って上り坂に慣れることです。
鍛える場所
- 平坦路で鍛えるのではなく山で鍛える
インターバルトレーニングのやり方
今よりもっと上れるようになりたい、まだまだ全然上れない、そんな時のトレーニング方法です。できれば5km前後の上り坂が好ましいです。この上り坂を軽くもなく重くもない自分にとって真ん中に位置するギアに入れ、全力で上ります。限界を迎えたら、足を着いて止まってもいいです。呼吸を整えたら再度全力で限界まで上ります。
トレーニング方法
- 真ん中くらいのギアで「全力」で坂を上る
- 疲れたら止まり休み、また「全力」で上る
楽に上りたい、速く上りたい。実は、この2つは、走り方や乗り方は違えど、トレーニング方法は同じなのです。どちらにも結局はインターバルトレーニングが1番です。しつこいようですが、ヒルクライムにとって重要とされる心臓と脚が鍛えられるからです。
目的別トレーニング
- 楽に上るのも速く上るのにも、一番効率的なのは「インターバルトレーニング」
最後に
ヒルクライムは、乗り方や漕ぎ方、呼吸法など、覚えなければいけないことがいろいろあります。また、「少しでも楽に上りたい」「前よりも速く上りたい」など、人によって悩みは違います。ただし、一概にこう乗れば楽、ここはこのギアなど明確な答えはありません。
上りきった山は充実感や達成感を与えてくれる!
なぜなら、答えは人それぞれ違うからです。それがヒルクライムの魅力の1つです。そうして自分で考えて上りきった山や峠は、普通の生活をしていただけでは得られない景色や達成感を、きっと与えてくれるでしょう。
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