記事の目次
- 1.フラットバーロードという第三の選択肢
- 2.フラットバーロードとは?
- 3.フラットバーロードはロードバイクになれるのか
- 4.2019年おすすめフラットバーロード
- 5.おすすめ2019年モデル①ジャイアント FORMA
- 6.おすすめ2019年モデル②キャノンデール CAAD OPTIMO CLARIS FLATBAR
- 7.おすすめ2019年モデル③フジ ROUBAIX AURA
- 8.おすすめ2019年モデル④ラレー RF7 Radford-7
- 9.おすすめ2019年モデル⑤コルナゴ VORREI
- 10.おすすめ2019年モデル⑥ジオス AMPIO
- 11.おすすめ2019年モデル⑦ルイガノ AVIATOR 9.0
- 12.おすすめ2019年モデル⑧コーダーブルーム FARNA 700F
- 13.おすすめ2019年モデル⑨ブリジストンアンカー RL3 FLAT EX
- 14.まとめ
フラットバーロードという第三の選択肢
初めてスポーツバイクを購入するときに、ロードバイクか、クロスバイクか、どちらがいいのだろうと迷う人も少なくないようです。ロードバイクのほうがスポーティなイメージがあるけれども、最初からうまく乗れるだろうか、ドロップハンドルは乗りにくいんじゃないだろうか、クロスバイクは普通の自転車と見た目はあまり変わらないので乗りやすそう、でも何となく物足りない・・・。そんな思いがいろいろと錯綜するわけです。
やっぱりロードバイクがいいの?
初めてのスポーツバイクにクロスバイクを買った人の中には、少なくない割合で、1年以内、早ければ半年も経たずにロードバイクに乗り換える人もいます。クロスバイクを買ったけれども、もっと速く走りたい、ロングライドをしたい、というのがその理由です。確かに、走りにこだわるならクロスバイクよりロードバイクのほうが秀でています。
でも、無駄にお金を使いたくない
でも、せっかく高いお金を出してクロスバイクを買ったのに、すぐに乗り換えるなんて、もったいないですよね。そして、ロードバイクはクロスバイクよりさらに値段は高くなります。それなら、最初からロードバイク並みに走れて、スポーツバイク初心者でも乗りやすい自転車を買ったほうがいいと思いませんか。
フラットなハンドルのロードバイク?
「そんな都合のいい自転車なんてあるの?」実は、それこそがフラットバーロードなんです。フラットバーロードとは、その名称のとおり「フラットバー」を装着した「ロードバイク」です。フラットバーとは、クロスバイクのようなまっすぐなハンドルのことをいいます。つまりフラットバーロードとは、簡単にいえば、ハンドルがまっすぐなロードバイクということです。
フラットバーロードとは?
「真っすぐなハンドルがついているなら、クロスバイクとどこがどう違うの?」そう考える人もいるでしょう。ここでは、フラットバーロードとクロスバイク、およびロードバイクとの違いについて、比較しながら詳しく見ていきましょう。
クロスバイクと比較①コンポーネント
Ⓐギア段数の違い
スポーツサイクルの動きを担う主要パーツである変速機やギア、ブレーキ系を合わせてコンポーネントといいます。一般的なクロスバイクでは、マウンテンバイク用のコンポーネントが使われており、ギアの段数はフロントが3段×リア8段といった組み合わせが多いです。一方、フラットバーロードでは、ロード用のフロント2段×リアは9段~11段など、より速く走ること、ロングライドを快適にすることに主眼をおいたコンポーネントが使用されています。
Ⓑブレーキの違い
ブレーキも、クロスバイクではVブレーキが使われていますが、フラットバーロードではロードバイクで使用されているキャリパーブレーキを採用しています。Vブレーキは制動力が高いため、ストップアンドゴーの多い街中で使用することが多いクロスバイクにメリットが大きいです。キャリパーブレーキは、小型で軽量、かつスピードコントロールに優れています。このあたりも、フラットバーロードは走りに重点をおいているといえるでしょう。
クロスバイクと比較②タイヤサイズ
街乗り使用でも快適に走ることができるように、クロスバイクは28C~32Cと太めのタイヤが装着されています。フラットバーロードでは、ロードバイクでも採用されている25Cサイズのタイヤが多く使用されています。タイヤが細ければ乗り心地は悪くなりますが、スピードは上がるのがメリットです。これも、フラットバーロードが走りを優先している点といえます。
クロスバイクと比較③ジオメトリー
Ⓐフレームの形状の違い
クロスバイクとフラットバーロードの最大の違いは、「フレームのジオメトリー」です。ジオメトリーとは、「配置」や「形状」という意味で、この場合は「フレームの形状」のことをいいます。そして、ジオメトリーの違いによって、乗車姿勢が大きく左右されます。
Ⓑ快適性か走行性能かの違い
クロスバイクは街中走行の快適性をも求めています。だから、直進安定性や乗り心地を考えてジオメトリーは設計されており、シティサイクルに近い乗車姿勢で楽に運転できます。一方、フラットバーロードのジオメトリーは、速く走ることを目的に設計されています。したがって、ロードバイクと同様に、空気抵抗の少ない前傾姿勢をとりやすくなっているのが特徴です。
Ⓒロードバイクとの比較
クロスバイクとの比較を紹介してきましたが、では、ロードバイクとの違いは何でしょう。 一言でいえば、ドロップハンドルか、フラットハンドルか、という点くらいでしょうか。もちろんそれにより、変速機レバーやブレーキレバーの位置関係が異なります。また、ハンドルポジションによって、ロードバイクと比較すると、前傾姿勢が取りにくくなったり、ロングライドや一定の速度維持が難しくなるといった点も挙げられます。
フラットバーロードはロードバイクになれるのか
前述したような理由で、クロスバイクをロードバイクにカスタムすることはほとんど不可能です。しかし、フラットバーロードは、フラットハンドルをドロップハンドルにすれば、ロードバイク化することが可能です。もちろん、それに合わせてシフターやブレーキ周りの変更が必要となります。また、フラットハンドルからドロップハンドルにするので、ポジショニングの調整をし直さなければなりません。とはいえ、フラットバーロードは、比較的容易にロードバイクにカスタムできるのです。
2019年おすすめフラットバーロード
では、ここからは、おすすめのフラットバーロードの2019年モデルを紹介していきましょう。
おすすめ2019年モデル①ジャイアント FORMA
世界最大の自転車メーカー
世界最大規模とシェアを誇る台湾の自転車製造メーカーGIANT(ジャイアント)は、日本でもっとも売れているクロスバイクエスケープR3を販売するメーカーとして人気が高いです。ジャイアントのバイクが支持される最大の理由は、そのコストパフォーマンスの高さにあります。
コスパに優れるフラットバーロード
FORMAも、例外ではありません。ジャイアントが独自に開発した軽量で合成の高いアルミ素材を使ったフレームとフォークにより、車重は10.0㎏と軽いです。また、メインコンポーネントにシマノのクラリスを使用して、74,000円(参考価格:税抜)というのは、まさにジャイアントの名目躍如といったところでしょう。フレームのダウンチューブが、太めのエアロ形状になっているのも特徴的です。
おすすめ2019年モデル②キャノンデール CAAD OPTIMO CLARIS FLATBAR
レースモデルの性能を気軽に
アメリカの自転車メーカーキャノンデールのモデルとして人気の高いロードバイク、CAAD OPTIMOの性能をもっと気軽に味わうことのできるのが、CAAD OPTIMO CLARIS FLATBARです。CAAD OPTIMO譲りのクイックなハンドリングや、レースバイクに迫るスピードを手に入れることができます。
ロードバイク並みの性能
フレームはクロモリ、フォークにカーボンを使用しているので振動吸収性に優れているのは大きなメリットです。また、ディレーラー前後、シフター、ブレーキとコンポーネントはほぼシマノのクラリスで統一しています。さらにフロントシングルと、ロードバイクにカスタムしても十分な性能が発揮できるでしょう。価格は79,000円(参考価格:税抜)です。
おすすめ2019年モデル③フジ ROUBAIX AURA
日本生まれのアメリカンバイクメーカー
日本で生まれ、現在はアメリカに拠点を置く、ロードバイクの人気が高い自転車メーカーフジのフラットバーロードが、ROUBAIX AURAです。その性能は、ロードバイクと比較しても劣らないくらいの機敏性を誇ります。
走りも外観もおすすめ
カーボンフォークのフレームはアンシンメトリックチェーンステーなどのレースジオメトリーで、コンポーネントにシマノのクラリスを採用しています。ケーブルは内臓され、溶接個所もスッキリと処理がされているので、見た目にも美しいのが特徴です。走りおよび外観ともにおすすめの一台で、価格は90,000円(参考価格:税抜)です。
おすすめ2019年モデル④ラレー RF7 Radford-7
英国の伝統を継承するフラットバーロード
1888年にイギリスで設立された自転車メーカーラレーのRF7 Radford-7は、ロードバイクへのカスタム化を容易にする「ロードとのクロスオーバー」を目指すフラットバーロードです。
コンポはティアグラを採用
このバイクの特徴は、フラットバー専用コンポーネントが採用されている点が挙げられます。専用設計なので操作性は抜群です。また、アルミ製フレームとカーボン製フォークの組み合わせによる車体重量は、9.3㎏の軽さです。さらに、ほとんどのコンポーネントにシマノ製ティアグラが採用されており、より高性能な走りが期待できます。この装備で95,000円(参考価格:税抜)という価格はバーゲンともいえるでしょう。
おすすめ2019年モデル⑤コルナゴ VORREI
イタリアンフラットバーロード
ヨーロッパのロードレース界に君臨するブランド、コルナゴ。現在のロードバイクの主流となっているカーボンフレームを早くから採用し、ロードレースに多くの歴史を刻むイタリアの自転車メーカーから発売されているフラットバーロードが、VORREIです。
目指すは最速のフラットバーロード
最速のフラットバーロードを目指して開発されたVORREIは、アルミ素材のフレームが軽快な走りを見せます。ロードと比較して若干ホイールベースが拡張されているので、より直進安定性が高まる点はメリットです。メインコンポーネントは8速のクラリスに加えて、ワンランク上のソラを装備したモデルもあります。価格は、VORREI CLARISで99,000円(参考価格:税抜)、VORREI SORAで120,000円(参考価格:税抜)です。
おすすめ2019年モデル⑥ジオス AMPIO
「ジオスブルー」が人気
ジオスは、1948年にイタリア トリノに設立された名門自転車メーカーです。フレームの精度に徹底的にこだわる高いクオリティは、イタリアンメーカーでありながら「ドイツ的な印象を与える」と評されるほどです。ジオスのイメージカラーの濃い青色は「ジオスブルー」と呼ばれ、人気です。
クロモリフレームの「味」
フレームとフォークの素材はクロモリなので、乗り心地や路面からの振動吸収性に優れています。また、クロモリだからこそ実現できるホリゾンタル(水平)なトップチューブのデザインが、おしゃれでクラシカルな雰囲気を作り出しています。価格は80,000円(参考価格:税抜)です。ジオスには、コンポーネントにティアグラを採用した、よりロードバイクに近いコンセプトのLUNAというモデルもあります。
おすすめ2019年モデル⑦ルイガノ AVIATOR 9.0
おしゃれな自転車メーカー
ルイガノは、カナダのケベックに本社を持つ自転車メーカーです。1984年のロサンゼルスオリンピックに自転車レース選手のカナダ代表として出場した経験を持つ創業者のルイ・ガノのバイクは、高い品質と安全性、そしてデザインや色合いが多くの人から支持されています。
コンポに驚きの105を採用
後輪の突き上げを滑らかにするベント形状のアルミフレームとカーボンフォークは、きびきびとしたレスポンスを生み出すだけでなく、街中やロングライドでの疲労を軽減してくれるメリットがあります。メインコンポーネントに高性能なシマノ製の105を採用するなど、速さと心地よさを両立しているモデルです。値段は145,000円(参考価格:税抜)と高めですが、走りにおいて、ロードバイクと比較してもそん色はないといえるでしょう。
おすすめ2019年モデル⑧コーダーブルーム FARNA 700F
日本人のためのスポーツバイクメーカー
日本人が企画・開発した、日本人のためのスポーツバイクメーカーがコーダーブルームです。日本人の体形や使用シーンに応じたスポーツバイクを展開しているので、海外ブランドと比較して、私たちによりフィットしたスポーツバイクが手に入りやすいといえるかもしれません。
ロードバイクへのカスタムも容易
ドロップハンドル仕様のロードバイクと共通のフレームで設計されたのが、FARNA 700Fです。ロードバイクのスピードとフラットバーによる安定性は走る楽しさを実感させてくれます。また、安定性を追求したオリジナルジオメトリーは、ドロップハンドルに対応しています。フレームはアルミ、フォークはカーボン、そしてコンポーネントにシマノ製ティアグラを採用するなど、将来的にロードバイクへのカスタムも容易です。重さは8.9㎏と非常に軽く、価格は98,000円(参考価格:税抜)となっています。
おすすめ2019年モデル⑨ブリジストンアンカー RL3 FLAT EX
ブリジストンのスポーツバイク
ブリジストンは自転車メーカーとしても多くの人に知られていますが、「アンカー」はブリジストンサイクルのスポーツバイクブランドです。その「アンカー」から販売されているフラットバーロードが「RL3 FLAT EX」です。
初心者から上級者までをカバー
「アンカー」には上位モデルとしてRL6というロードバイクがありますが、そのコンセプトのもと、新たに素材や加工を選びなおしたアンカー入門モデルRL3のフラットバーロードです。アルミ素材のフレームにカーボンフォークというオーソドックスな組み合わせに、メインコンポーネントにシマノ製ソラを採用しています。本格的なスポーツライドの初心者や気軽なライド、さらに上級者やロングライドまでこなす性能を持っています。価格は93,000円(参考価格:税抜)です。
まとめ
速い自転車が欲しいけれども、ドロップハンドルはちょっと…といった人や、通勤や通学、街乗りにも気軽に乗って速く走れるスポーツバイクを探しているという人に、フラットバーロードはおすすめです。ただし、将来ロードバイクにカスタムする予定ならば、ドロップハンドルに変更するだけでも3万円程度、コンポやパーツなどを交換するとなるとさらなる出費となるので、最初からロードバイクを買うほうがいいかもしれませんよ。