シマノ製コンポーネントのグレードの違いは?性能や選び方を解説!

シマノ製コンポーネントのグレードの違いは?性能や選び方を解説!

ロードバイク、特に完成車に組まれているコンポーネントの大半はシマノ製です。コンポーネントの種類はいくつかあり価格もさまざまですが、グレードによる違いがよくわからないという人も少なくありません。シマノのロードバイク用コンポーネントについて、考察してみましょう。

記事の目次

  1. 1.コンポーネントとは
  2. 2.シマノのコンポーネントの種類
  3. 3.シマノのコンポーネントの選び方
  4. 4.まとめ

コンポーネントとは

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コンポーネント(コンポ)とは、ロードバイクやクロスバイクなどのスポーツバイクに装備される駆動系(走る)と制御性(止まる)それぞれのパーツ群を指します。コンポーネントの性能=ロードバイクの性能といってもいいほど、重要な部分です。

コンポは8つのパーツからなる

フリー写真素材ぱくたそ

コンポを構成するのは、レバー(ブレーキ/シフト)、クランク、フロントディレイラー、リアディレイラー、ブレーキ(F/R)、スプロケット、チェーン、BB(ボトムブラケット)の8つのパーツです。

世界3大コンポブランド

プロチームに提供したり、世界的なレースに出場するロードバイクに採用されるコンポを製作・販売するメーカーとして、日本のシマノ、イタリアのカンパニョーロ、アメリカのスラムがあります。世界中で販売されているスポーツバイクのコンポのほとんどは、この3つのブランドによって占められています。

シマノのコンポーネントの種類

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3大コンポブランドの中でもシマノ製は、世界で8割のシェアを誇るといわれます。なお、コンポーネントはシマノのパーツ群の名称であり、カンパニューロなどは「グループセット」と呼んでいます。シマノのコンポは7つのグレードに分けられます。それぞれの特徴を詳しく見てみましょう。

シマノのコンポーネント①デュラエース(DURA-ACE)

https://bike.shimano.com/ja-JP/product/component/duraace.html

シマノのフラッグシップコンポ

シマノのロード用コンポの最高峰モデルです。素材や製造方法にはシマノの技術が凝縮されており、変速性能や操作性は一級品です。また剛性にも優れる一方、非常に軽量な点も特筆でき、ツール・ド・フランスなどのトップレベルのプロロードレースに最も多用されている機材です。

値段も最高級

デュラエースには電動式(Di2)もラインナップするなど、シマノのフラッグシップコンポとして進化し続けています。ただし、価格も格別に高く、機械式で20万円オーバー、電動式となると30万円近くと、ちょっとしたロードバイクの完成車が買える程度の出費が必要です。

シマノのコンポーネント②アルテグラ(ULTEGRA)

https://bike.shimano.com/ja-JP/product/component/ultegra-r8000.html

シマノのセカンドグレード

デュラエースに次ぐグレードがアルテグラです。重量は若干増加しますが、それでも非常に軽量で、変速性能や操作性に大きなそん色はないといってもいいでしょう。見た目もクランクやリアディレイラー以外はデュラエースと変わりません。変速機能には機械式と電動式があります。

高性能を手軽に

価格はデュラエースの半分程度でハイエンド完成車に採用されているケースが多く、手軽に高性能コンポを体感できると非常に人気があります。レースへの出場も問題なく、リーズナブルなハイスペックコンポーネントといえます。

シマノのコンポーネント③105(イチマルゴ)

https://bike.shimano.com/ja-JP/product/component/shimano105-r7000.html

上位モデルに引けをとらない

105(イチマルゴ)は手頃な価格でありながら、デュラエースやアルテグラ譲りの高性能なコンポとして人気が高く、ミドルグレードの完成車に多く採用されています。ミドルグレードとはいえ、変速性能や制動力、耐久性などのレベルも高く、また上位モデルとのパーツの互換性もあります。

おすすめNo.1コンポ

105は日常でも手軽に乗れるのはもちろん、レースへの出場も可能な性能をも持っています。機械式変速しか設定はありませんが、そのコスパの高さは「コンポ選びで迷ったなら105」といわれるほどです。

シマノのコンポーネント④ティアグラ(Tiagra)

https://bike.shimano.com/ja-JP/product/component/tiagra-4700.html

ちょっといいコンポが欲しい人向き

ティアグラ(Tiagra)は、初級者から中級者向けのコンポです。4アームクランクやレバー形状など、ルックスは上位グレードとさほど変わりません。性能的には耐久性が少し低い点が見受けられますが、レースに出場でもしない限り問題になることはないでしょう。

上位互換性がないのがネック

ただし105以上のグレードがリアの変速が11速なのに対して、ティアグラは10速で上位互換性がありません。コンポをグレードアップしようとした場合は、ディレイラーをはじめほとんどのパーツを交換しなければならないうえ105とは7,000円程度の金額差しかないので、予算に多少余裕があるなら105を選択するほうがいいでしょう。特にブレーキは105と変更する人が少なくありません。

シマノのコンポーネント⑤ソラ(SORA)

https://bike.shimano.com/ja-JP/product/component/sora-r3000.html

エントリーとはいえ性能十分

ソラ(SORA)は、初級者、入門者対象のエントリークラスのコンポです。エントリークラスとはいえ、9速ギアは街乗りはもちろん、ロングライドにも十分です。10万円前後のロードバイクやクロスバイクに装着されていることが多いです。

見た目もグレードアップ

ソラ(SORA)は、クランクが4アームになったりシフトケーブルが内装になるなど、見た目にも高級感を感じることができます。ただし、上位グレードと比較すると、操作性や変速の滑らかさが異なるのは仕方ないでしょう。

シマノのコンポーネント⑥クラリス(Claris)

https://bike.shimano.com/ja-JP/product/component/claris-r2000.html

入門向けコンポ

10万円以下のエントリーモデルのロードバイク完成車に装着されているコンポの多くが、クラリス(Claris)です。8速ギアはレースやハードなロングライドには適していませんが、通勤や通学、街乗りといった目的ならまったく問題はないでしょう。

とにかくロードバイクに乗りたい人へ

クラリス(Claris)は、ルックスも上位モデルと同じ4アームクランクや触覚と揶揄されたSTIから出るワイヤーの廃止などにより、かなりスマートになりました。また、上級モデル譲りのデュアルコントロールレバー(STI)の操作性は、廉価グレードとは思えません。

シマノのコンポーネント⑦ターニー(Tourney)

https://bike.shimano.com/ja-JP/product/component/tourney-a070.html

街乗りには問題なし

ターニー(Tourney)は、シマノのコンポの最下位グレードです。以前は5万円程度のロードバイクに搭載されていることも多かったのですが、最近ではクラリスが採用されるケースが増え、すっかり影を潜めているといった感があります。ギアは7速とロードバイクとして乗るのにはいささか物足りませんが、タウンライドなら十分にこなしてくれます。

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シマノのコンポーネントの選び方

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