ホローテック2への交換
BBには種類と規格がある
BB(ボトムブラケット)の取り付け方法には、大きく分けて2種類あります。一つは従来からあるネジ式。これにはさらにネジピッチやサイズによって規格があります。もう一つは圧入式です。プレスフィットと呼ばれるこの方式では、すでにホローテック2と同様の仕組みのBBとなっています。
規格が合えば交換が可能
ネジ式のBBにはカップアンドコーン式、カートリッジ式があり、この場合は、ホローテック2への交換が可能となります。その際は、現在のBBと同じ規格のものを選択しましょう。BBの規格は、メーカーのwebサイト等で、自転車のスペックとして記載されていることが多いです。
ホローテック2の取り付け方
交換に必要な工具
BBの交換に必要な工具は次の通りです。
- ホローテック2BB工具
- アダプター(ホローテック2BBに付属)
- クラックキャップ回し
- ワン工具
- フックレンチ
- カートリッジBB工具
BBの取り外し
BBにはいくつか規格がありますが、大体のBBは右ワンが逆ネジ、左ワンが正ネジとなっています。また、初期装着されているワンは、非常に強い力で締め付けられていることがありますので、ケガをしないように、また、部品や工具をなめないように、気を付けて作業しましょう。
清掃とグリスアップ
既存のBBを取り外したら、内部の清掃とネジ部のグリスアップをしましょう。清掃によって部品の寿命延長や、フレームのトラブル発見につながりますし、グリスアップはねじ山の保護になります。この機会にやったほうがいい作業です。
ホローテック2BBの取り付け
新品のホローテック2BBを、インストールしていきます。新品のBBはネジ部にグリスが塗られているので、そのまま取り付けが可能です。最初は手回しで、次に工具を使用して締めこんでいきます。トルク管理には、気を付けてください。取り付けるBBのグレードによっては、付属するアダプターが必要となるので、注意しましょう。
Qファクターとチェーンラインに注意
Qファクターの違いとは pic.twitter.com/s5tbnOmcUa
— カズちゃん@ (@kazu_RADAC) March 30, 2018
ホローテック2化によって、チェーンリングの位置は内側にズレることが、多々あります。左右のクランクの幅を、Qファクターといいますが、Qファクターは狭いほど、ペダリングがスムーズになる傾向があります。しかし、Qファクターが狭くなると、同じようにチェーンラインも内側にズレます。このチェーンラインのズレであったり、狭くなりすぎたQファクターによって、クランクがフレーム干渉したり、チェーンに負担がかかったりするので、程度によってはBBの隙間調整が必要となります。
BBのクリアランス調整はスペーサーを使おう
クランクとフレームの干渉や、チェーンラインのズレは、BBとフレームの間にスペーサーを挟むことで、調整ができます。BBとフレームの間に隙間を作り、位置を調整するのです。スペーサーはシマノ純正を含め、簡単に入手ができますので、調整が必要になったら、いろいろと試してみるとよいでしょう。
クランクの取り付け
クランクを取り付けます。まずは右クランクを、BBの穴に通していきます。奥までしっかりと押し込みます。プラスチックハンマーなどで、軽く叩き込むのもよいでしょう。ただし、叩きすぎはNGです。
クランクキャップは先に締める
次は左クランクを取り付けます。クランクを飛び出たシャフトの奥まで入れ、クランクキャップを締めこみます。クランクキャップは、アーム端部のボルトを締める前に、アームの動きを確認しながら、あまり抵抗にならないところまで先に締めこみます。後でクランクキャップを締めこむと、アームのがたつきが発生する恐れがあります。
クランク抜け防止プレートを忘れないで
クランクキャップを締めこんだ後は、クランクアーム端部のボルトを締めて終了となりますが、クランク抜け防止プレートを、忘れずに挟み、しっかりと押し込みましょう。クランクシャフトには、側面に穴が開いており、抜け防止プレートの爪が、かかるようになっています。
まとめ
BBとクランクの交換は、工具がそろっていれば難しいものではありません。そして、ホローテック2化はすなわちアップグレードとなりますし、大幅な軽量化になることもあります。なにより見た目が大きく変わるので、大きな満足感が得られるでしょう。入門用の自転車に慣れた後は買い替えもいいですが、このようにアップグレードも楽しんでみてはいかがでしょうか。
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