ナローワイドチェーンリングとは
ロードバイクなどで現在一般的に使われているギアはフロントギア2枚、リアギア11枚の22段変速などで構成されていますが、ナローワイドチェーンリングとはフロントギアを2枚ではなくシングル化、つまり1枚にするチェーンリングの事です。フロントのギアチェンジを不要にしたチェーンリングで今やMTBやシクロクロスでは主流にまでなりました。
- フロントギアを1枚にするのがナローワイドチェーンリング
① ナローワイドの意味とは
ナローワイドとはリングの形状の事で主な特徴としてはギアの歯に工夫が施されています。それはギアの歯が厚い歯と薄い歯で交互に配置されている事です。実はこの厚い歯と薄い歯にはちゃんとした理由があります。
② 厚い歯と薄い歯の意味とは
フロントをシングル化にする事でフロントギアチェンジの必要がなくなります。つまり自然とフロントディレイラーが必要なくなります。フロントディレイラーにはチェーン落ちを防止する役目があり、それがなくなると些細な段差でもチェーンが落ちてしまいます。しかし、厚い歯と薄い歯を交互に配置する事によってギアにチェーンが吸い付き、チェーンの落下を防ぐ役割しているのです。
- ナローワイドとは形状の事で、「厚い歯」と「薄い歯」で交互に配置されている
- 「厚い歯」と「薄い歯」で、チェーン落下を防ぐ役割をしている
ナローワイドチェーンリングが主流に?
MTBと同じくロードバイクでもナローワイドチェーンリングが主流になろうとしています。通常フロントギアは大きなギアのアウターと小さなギアのインナーとあり、この2つを路面に合わせてギアチェンジしていますが、ナローワイドチェーンリングにすると、このフロントギアチェンジの必要性がなくなります。
① 現在のギアチェンジ
ロードバイクを通勤や移動手段として使用している方は大体がフロントのギアをアウターもしくはインナーに入れて走行し、フロントギアを変える事はほとんどなく、リアのギアチェンジのみで走行している方が多いです。街乗りなどの平坦路ではフロントギアを変速する事はないと言えるでしょう。
- アウターかインナーどちらかのギアで固定しリアギアの変速のみで走行している方が多い
② ギアチェンジする場面
主にヒルクライムや上り坂、斜度が変わった時にフロントをインナーに入れて上る事が基本と言われています。ですがその基本も、ある機材の進化で失われつつあります。その機材とはスプロケットです。
シングル化を推進させている主な要因としてはリアのギア、スプロケットの進化が挙げられます。スプロケットのギア比が昔に比べ幅広くなり、例えばインナーに入れないとキツイ上りも、アウターに入れたままインナーと同じくらいの軽いギアを作れるようになったからです。
- リアのギア「スプロケット」のギア比が幅広くなり、フロントギアチェンジの必要性がなくなってきた。
③ プロ選手のギア
MTBやシクロクロスのレースではナローワイドチェーンリングを使用している選手がほとんどなのです。そして、ロードバイクのレースでも日本より高い山がいくつも存在する海外の選手がナローワイドチェーンリングを使用して走行していたりと、レースに参加する選手の中ではシングル化が当たり前になってきているのです。
次のページではナローワイドチェーンリングのメリットを紹介!
では一体どんな場面でフロントのギアチェンジをするのか?