「CO2ボンベ」とは？パンク時での使い方とおすすめの商品をご紹介！

CO2ボンベはその名のとおり二酸化炭素が詰まったボンベで、自転車のタイヤに入れて使います。ガスの圧力ですぐにタイヤが膨らむので、出先のパンク修理に持っていると便利です。コンパクトでリーズナブルですし、自転車で遠出する人なら、持っていて損はありません。

CO2ボンベはメーカーやタイプなどで細かな差異はありますが、おおむね上の画像のような形をしています。主に2つの部品で構成されており、それぞれの役割は以下のとおりです。

CO2ボンベとチューブのバルブをつなぐアダプタ。ダイヤルやスクリューを開くことで、CO2ボンベから二酸化炭素を出します。

二酸化炭素入りのボンベです。前項のインフレーターに取り付けて使います。ネジが切ってあるかないかで2種類に分かれますが、よく使われているのはネジが切られている方です。ネジの規格は全メーカー共通なので、違うメーカー同士を組み合わせて使っても問題ありません。

CO2ボンベには形状ごとに、様々なタイプがあります。それぞれの利点や好みで、選ぶと良いでしょう。

まっすぐなので、かさばりません。ツールケースやサドルバッグにも収納しやすく、携帯しやすいです。ただし、自転車によってはスポークと干渉する恐れがあり、作業しにくいデメリットがあります。

最もメジャーなタイプで、選択肢が豊富です。インフレーターがL字型でスポークに干渉しにくく、作業しやすいメリットがあります。しかし、ストレートタイプに比べて、かさばるのが難点です。

CO2ボンベを入れるケースが付いているタイプ。CO2ボンベから二酸化炭素を出すと、ボンベが霜で真っ白になるぐらい凍り付きます。素手で触っていると、凍傷になる恐れがあり危険です。しかし、ケース付きなら誤ってボンベに触れてしまう心配がありません。ケースの分だけかさばるのですが、安全面では優れています。

携帯ポンプ付きのインフレーター。1つで携帯ポンプとインフレーターの2役をこなします。インフレーターだけでは心もとなくて不安な人や、ロードバイク乗りでとにかく余分な荷物を持ちたくない人におすすめです。ただ、携帯ポンプとしての能力は決して高くありません。

インフレーターが付いた携帯工具。工具とセットで持ち歩くことが可能で、コンパクトさに優れています。その代わり、機能的にはシンプルなので、使い勝手があまりよくありません。

今回はダイヤル式のインフレーターを例に、CO2ボンベの基本的な使い方について説明します。ダイヤル式は扱いやすいので、初心者におすすめです。

最初にダイヤルを締めます。緩んでいると、次の手順でCO2ボンベを接続した時に漏れてしまいますので、要注意です。

ロードバイクなど仏式バルブの自転車は、バルブの固着予防に軽く空気を抜いておきます。インフレーターをバルブに取り付け、固定用のネジをしっかりと締めてください。前項と同じく、緩んでいると二酸化炭素が漏れてしまいます。

ネジを締める要領で、CO2ボンベを時計回りに回してインフレーターに取り付けます。途中から硬くなってきますが、構わず一気にねじ込みます。ここで躊躇してソロソロやると、二酸化炭素が漏れてしまうことがありますので、ご注意ください。

インフレーターのダイヤルを開いて、CO2ボンベから二酸化炭素を出していきます。この時、ダイヤルは一気に全開にするのがポイントです。少しずつ開くと、CO2ボンベ内の圧力が下がってしまい、二酸化炭素が出にくくなります。

二酸化炭素を放出したインフレーターは、上の画像のようにCO2ボンベが霜で真っ白になるほど凍り付きます。凍傷になってしまうので、直にボンベを触るのはやめましょう。必ず専用カバーやグローブ、タオルなどで覆ってください。

交換したチューブがタイヤとリムの間に挟まっていると、二酸化炭素を入れた時にバーストする恐れがあります。インフレーターからボンベの圧力が下がらない程度に二酸化炭素を少量入れ、挟まっていないか確認しましょう。ただ、インフレーターは何度もやり直せないので、不安な場合は携帯ポンプで空気を入れるのが確実です。

タイヤに二酸化炭素を入れ終えたら、インフレーターを取り外しましょう。手順としては基本的に取り付けの逆です。まずはCO2ボンベに残っている二酸化炭素が噴き出さないように、インフレーターのダイヤルを締めます。

バルブの固定用ネジを緩め、インフレーターを取り外してください。まだボンベは冷たいですから、触れないように注意しましょう。

上の画像の①、②の順で作業します。

1. インフレーターのダイヤルを開き、CO2ボンベ内の二酸化炭素を出し切ってください。
2. ネジをはずす要領で、CO2ボンベを逆時計回りの方向に回して、インフレーターから取りはずします。

自転車のタイヤの素材であるゴムは、二酸化炭素をよく通す性質を持っています。つまり、インフレーターで入れた二酸化炭素はタイヤから抜けるのが早く、1～2日ぐらいしか持ちません。なので、後で空気を入れ直す必要があります。うっかり忘れないように、ご注意ください。

ダイヤル式のL字タイプ。ダイヤル式はきちんと接続できてなくて、二酸化炭素が漏れても、ダイヤルを締めて中止できます。他のタイプよりも使い方が比較的簡単なので、初心者におすすめです。

差し込みトリガー式のL字タイプ。インフレーターの差し込み口をバルブに押し付けて、二酸化炭素を注入します。インフレーターを差し込むだけでバルブに固定できて簡単な反面、前項のダイヤル式よりも注入量の調整が難しいです。しかし、固定ネジがない分、見た目がスッキリしており、収納しやすいメリットもあります。

差し込みトリガー式のストレートタイプ。まっすぐで出っ張っているところがない分、収納性はピカイチです。ただし、スポークに干渉して、作業がしにくいこともあります。

ケース付きのL字タイプ。CO2ボンベがケースに収納されているので、二酸化炭素の注入時にボンベに触れても安心です。ただ、ケースの分だけかさばります。

携帯ポンプとしても使える、2in1的なインフレーターです。しかも、長さはたったの117mmでかさばりません。「荷物を減らしたいけど、CO2ボンベと携帯ポンプのどちらも持っていきたい」というロードバイク乗りの願いを叶えてくれます。ただし、この携帯ポンプだけでタイヤに空気を入れるのは大変です。

CO2インフレーター付きの携帯工具。携帯工具とインフレーターが一緒になっているので、収納性に優れています。しかし、インフレーターとしての機能は最低限しかないので、非常用として備えるのがいでしょう。

CO2ボンベは簡単かつコンパクトな空気入れで、出先でのパンク修理にかかる手間を大幅に軽減してくれます。なるべく荷物を持ちたくないロードバイク乗りにもおすすめです。ただ、慣れていないと失敗することもあるので、1回は練習した方がいいでしょう。ガスの圧力を使うものなので、使い方を誤ると部品がはじけ飛ぶなどして、ケガをする恐れがあります。使い方を守って、楽しいサイクルライフを送りましょう。