はじめに
冬ライドの魅力
冬のサイクリングやツーリングには魅力がたくさんあります。まず、虫が飛んでいません。次に、湿度が低いので、夏のように汗がべっとりしたウェアで走り続けることもありません。そして、何よりも素晴らしいことは、冬の澄んだ空気によって、はっきり映える美しい風景が楽しめることです。また、冬は朝日や夕焼けが大変きれいになります。
冬のロードバイクで気を付けること
冬ライドで気を付けることは、何と言っても気温の低さです。冬用ウェアの着用を強くすすめます。冬用ウェアのなかでも、特に重要なものがグローブ・手袋です。この記事では、冬用のサイクルグローブ・手袋について、選び方やおすすめ品を紹介します。
冬のロードバイクでのグローブ・手袋の重要性
冬は指先から冷える
冬のライディングは指先から冷えます。通常、物体が冷たい外気中に置かれたときは、末端から熱が奪われていきます。人間の場合は指先です。さらに、ロードバイクに乗っているときは、指先にもろに風が当たるため、余計に冷えることになるのです。
指先が冷えたまま乗り続けると危険
冬に指切りタイプや薄手のグローブを着用していると、すぐに手がかじかみます。次第に指先がむくんできて、キリキリとした痛みがでてきます。ここまで冷えると大変危険です。ブレーキ操作に支障が出て、落車や交通事故につながりかねない状態です。指先の保温は非常に重要なのです。
冬のロードバイク用グローブ・手袋とは
冬用グローブ・手袋の特徴
そもそもロードバイクの冬用グローブ・手袋とはどのようなものなのでしょうか。さまざまな種類の冬用グローブ・手袋がありますが、冬に適した①形状、②生地、また、③スマホ対応といった機能が特徴です。
グローブの特徴① 形状
当然のことながら長指タイプです。ほかに夏用に比べて特徴的なところは、手首の裾です。長袖ウェアの裾との間に隙間ができないように、ほとんどの製品で裾が長くなっています。
グローブの特徴② 生地
基本的に生地は夏用に比べて厚手です。風を通さず保温性に特化したものや、通気性と保温性を両立したものなど多岐に渡ります。保温性を確保するため裏起毛になっているものも多いです。
グローブの特徴③ スマホ対応
夏用グローブにはない機能として、スマホなどのタッチパネル操作に対応したものがあります。スマホで地図を確認するときなど、寒い中でわざわざグローブを脱いでスマホを操作するのは非常に面倒です。スマホ対応のグローブならば、この煩わしさから解放されます。
普通の手袋との違い
普通の手袋でもよいと思われるかもしれませんが、ロードバイクのハンドルやブレーキレバーを握るとき、かなりのストレスが手袋にかかります。特に親指と人差し指の間にかかるストレスは相当なものです。普通の手袋だと寿命が短くなってしまうので、しっかりとしたサイクルグローブの着用をするべきです。
冬のロードバイク用グローブ・手袋の選び方
冬用のサイクルグローブは多岐に渡ります。シマノやパールイズミなどのメーカーから、薄手のものから厚手のものまでさまざまな製品が出されています。千差万別の製品の中からどのようにして自分に合ったサイクルグローブを選べばよいのでしょうか。
グローブ・手袋のサイズ・フィット感
まず、基本的なこととして、自分の手に合ったものを選びます。サイズが合っているだけではなく、ブレーキレバーやシフトレバーの操作のことを考えて、自分の指にフィットしたものを選ぶべきです。これは冬用に限ったことではなく、夏用でも同様です。サイクルグローブは通販でも購入できますが、できればショップで実際に試着した上での購入をおすすめします。
グローブ・手袋の気温による選び方
冬用グローブの商品カタログやタグを見ると、「0℃以下対応」とか「0~5℃」といった表記があります。まずは、気温によって選ぶのが基本です。しかし気温は、時間帯や天候などで大きく変わります。さらには運動強度によっても体感温度は変わります。このように、ライディングする時間や運動強度も考慮に入れた「シチュエーション」も重要になってきます。
グローブ・手袋のシチュエーションによる選び方
冬ライドと言っても、さまざまなシチュエーションがあります。今回は代表的な4つのシチュエーションについて、「どんな特徴をもったグローブを選べばよいのか」について紹介します。4つのシチュエーションとは、ポタリング、自転車通勤、ツーリング、レースです。
シチュエーション別グローブの選び方① ポタリング
冬のよく晴れた日の昼間、近所のカフェや公園にのんびりポタリングをするのは気持ちの良いものです。しかし、日がでているとはいえ気温は低いため、相応の保温性を備えたグローブが必要です。街中のポタリングでは、カジュアル系のデザインのものが向いています。また、スマホで地図を確認したり、人気の店を探したりする際のために、スマホ対応のものがよいでしょう。
シチュエーション別グローブの選び方② 自転車通勤
冬の朝晩の自転車通勤は大変つらいものです。昼間に比べて朝晩の気温は非常に低いからです。冬は天候が比較的安定しますが、ときには天候が急変することもあります。冷え込む時間帯に走るため、薄手のものよりも厚手のものがよいでしょう。さらに自転車通勤では走った後のことも重要です。朝に手がかじかむと、その後の仕事にも影響してきます。
シチュエーション別グローブの選び方③ ツーリング
冬は空気が澄んでいて、ツーリングも気持ちのよいものですが、その環境は厳しいものです。朝夕は冷え込み、逆に昼間は汗をかくほど暖かくなることもあります。さらに、標高による気温変化などもあります。グローブは厚手・薄手のものを、状況によって使い分けることがおすすめです。疲労時でもブレーキやシフト操作が確実にできるフィット性や、地図確認のためのスマホ対応機能が求められます。
シチュエーション別グローブの選び方④ ロードレース
冬のロードレースの定番といえば、「エンデューロ」です。早朝にスタートするレースも多いので防寒対策は重要ですが、レース中の運動強度だと意外と身体が温まります。スタート前の冷え対策さえ万全にしておけば、厚手のグローブはいらない場合がほとんどです。薄手で、ストレスなくブレーキやシフト操作が行えるサイクルグローブを選ぶとよいでしょう。
続いて、冬のロードバイク用グローブのおすすめを紹介!