自転車用リュックの選び方
リュックと言っても、いろいろなものがあります。「自転車用」と漠然としたイメージだけで探すと、なかなかピッタリのものを見つけにくいかもしれません。ということで、まずは自転車用リュックの選び方を紹介します。
選び方のポイント①用途を明確にする
最初は用途を明確にしましょう。そうすることで、容量が決めやすくなります。「走る時期、走る場所、走る距離(時間)」を決めるところから始めるのがおすすめです。例えば、「春と秋にサイクリングロードを100kmぐらい走る」でもいいし、「毎日自宅と職場の間を40分走る」でも構いません。
選び方のポイント②持ち物をリストアップ
用途に必要な物をリストアップしていきます。例えば、夏場なら給水ボトルやハイドレーションパックが余分に必要です。通勤通学なら、ノートパソコンやタブレットを持ち運びたいこともあります。お土産や買い物の荷物など、途中で追加される可能性がある物もリストに入れましょう。
選び方のポイント③リュックの容量を決める
リストアップした持ち物の量から、リュックの容量を決めます。
<参考>容量ごとの荷物の量 | |
---|---|
10L以下 | 財布、スマホ、飲み物 |
11~15L | 上記+薄手の上着、ノートパソコンやタブレット |
15~20L | 上記+雨具、着替え、お土産 |
21~25L | 上記+ビンディングシューズ、冬場のかさばる着替え(コートなど) |
30~35L | 上記+仕事の書類やファイル、本 |
40L以上のリュック
40L以上のさらに大容量なリュックもありますが、かなりサイズが大きくなります。大容量で荷物はたくさん入りますが、重さが増すので、背負うのが大変です。自転車で使う人もいますが、あまり一般的ではありませんので、今回は割愛します。
選び方のポイント④欲しい機能を決める
持ち物や好みに応じて、欲しい機能を決めましょう。
機能 | 主なメリット |
---|---|
背面の通気性 | 背中のムレを軽減 |
軽さ | 長時間背負っても疲れにくい |
レインカバー | 雨で濡れない |
ヘルメットホルダー | ヘルメットの収納に便利 |
チェストやウェストのベルト | ズレ・疲労の防止 |
サイドポケット | ボトルの収納に便利(ボトルケージがあれば不要)。 |
その他の考慮すべき機能
必要に応じて、以下のような機能も考慮しましょう。
- ポケットの数
- メイン収納部のセパレート機能
- パソコン収納スペース
- ロードリフトストラップ(ショルダーハーネス上部にある調整機能)
選び方のポイント⑤身体にあうか確認する
リュックも靴と同じで身体に合わないと、身体に負担がかかりやすくなります。これを回避するには「背面長(はいめんちょう)」と呼ばれる、背骨の長さに合ったリュックを選ぶのがおすすめです。しかし、背面長の表記がなかったり、実際に背負ってみないと確認しずらいところも多々あります。なので、できればお店で試したほうが、無難に選べて安心です。
リュックの生地に注意
高耐久をうたった厚手の堅いナイロン生地は丈夫ですが、堅すぎて着ている服の生地を傷める恐れがあります。お気に入りのおしゃれな服がリュックを背負ったら、毛玉や毛羽立ちだらけに...なんて悲しすぎです。特にウールなどやわらかい生地の服をよく着る人は、注意して選んだほうがいいでしょう。
自転車に合うリュック:10L以下(8種)
ここからは容量ごとに、自転車に合うリュックを紹介していきます。まずは小さくて身軽に行動できる10L以下のリュックから見ていきましょう。
①[ミズノ] ランニング バックパック J3JD9501
[ミズノ] ランニング バックパック J3JD9501
参考価格: 6,789円
ミズノのランニング バックパック J3JD9501は、容量5Lで重さ280gと、コンパクトで軽いリュックです。ランニング用ですが、背面メッシュやチェストとウェストのベルトなど、サイクリングにも使える機能性があります。ショルダーハーネスには500mlのペットボトルが入るポケットがあり、給水ボトルや携帯食を入れるのに便利です。
②[evoc(イーボック)] STAGE 6L(ステージ 6L)
[evoc] STAGE 6L
参考価格: 21,786円
evocは、ドイツ発のMTB乗りに人気のメーカーとして知られています。このSTAGE 6Lがウリとする機能性もMTB向けです。MTBで荒れた道を走ったときに激しい衝撃を受けてもズレないように、安定性とフィット感に優れています。さらに、「プレイスリンク」という肩幅を調整する独特の機能もあり、体格に合わせやすいです。
③[THE NORTH FACE(ザ ノースフェイス )] Martin Wing 6(マーティン ウイング 6 )NM61815
[THE NORTH FACE] Martin Wing 6
参考価格: 9,681円
THE NORTH FACEのMartin Wing 6は、ランニング用リュックの定番で、人気があります。特に伸縮性のある素材を用いたウェストベルトは、腰周りを包み込むようなフィット感で好評です。ショルダーハーネスに500mLのペットボトルが入るポケットが2つあるうえに、ハイドレーションにも対応しています。これだけあれば、水分補給に事欠きません。
④[RawLow Mountain Works(ロウロウマウンテンワークス)] Bike'n Hike Bag( バイクン ハイクバッグ)
Bike'n Hike Bag
参考価格: 19,250円
RawLow Mountain WorksのBike'n Hike Bagは、サドルバッグにもなるリュックです。自転車に乗るときはサドルバッグとして、降りたときはリュックとして使えます。例えば、輪行で自転車から取りはずしたバッグを持ち運ぶのに便利です。360gと軽いので、持ち運びの負担になりません。
⑤[NOMADIC(ノーマディック)] NF-02
[NOMADIC] NF-02
参考価格: 8,580円
NOMADICのNF-02は、容量8.5Lのリュックです。小さなリュックは、いかにもアウトドアなデザインが多いのですが、こちらは普段使いにも使えます。重さも480gと軽いです。小さいながらも、背面メッシュにウェストベルト、サイドポケットと、機能性もしっかりしています。価格もリーズナブルで、お財布に優しいです。
⑥[SHIMANO(シマノ)] U-10
[SHIMANO] U-10
U-10は、自転車部品のトップメーカーであるSHIMANOによる自転車用リュックです。最大の特徴は安定性とフィット感に優れたクロス型のショルダーハーネスで、高い機能性を誇ります。レインカバーにもリアライトホルダーがついている点など、細かいところに気が利いており、さすが専門メーカーです。落ち着いたデザインで、サイクリング以外にも使えます。
⑦[SALOMON(サロモン)] TRAILBLAZER 10(トレイルブレイザー 10)
[SALOMON] TRAILBLAZER 10
参考価格: 6,500円
SALOMONのTRAILBLAZER 10は、容量10Lで334gととても軽いリュックです。軽いリュックでは省かれがちな背中のパッドもちゃんと入っているので、快適に背負えます。トレイルランニング用のリュックですが、サイクリングで使う人も多く、汎用性が高いです。ただし、レインカバーとヘルメットホルダーがありません。
⑧[BIKOT(ビコット)] バックパック
[BIKOT] バックパック
BIKOT バックパックは、和柄が入ったおしゃれなデザインで、人気があります。おしゃれなだけではなく、背面の通気性や背負い心地がよく、重さも560gで軽いなど、機能性も抜群です。これだけポイントを抑えているのに、価格が6,000円強とは侮れません。
自転車に合うリュック:11~15L(6種)
10L以下では身軽に動くことを重視したリュックが大半でしたが、ここからはそれ以外の機能もついてきます。趣味やビジネスなど、スポーツ目的以外で自転車に乗る人でも使えるおしゃれなデザインが増えてくるのも、ここからです。
⑨[XD DESIGN(エックスディーデザイン)] Bobby Compact(ボビーコンパクト)
[XD DESIGN] Bobby Compact
参考価格: 4,400円
XD DESIGNのBobby Compactは、スリ被害対策リュックとして、世界的に人気があります。背後から開けにくい隠しファスナーや、切りつけに強い耐刃生地など、スリ被害を防ぐ機能が満載です。また、機能性を追求したデザインは、機能美とも言えるおしゃれな佇まいを感じます。通勤通学などで、自転車以外に電車にも乗る人におすすめです。
⑩[beruf(ベルーフ)] FIELDER 13(フィールダー 13)
[beruf] FIELDER 13
参考価格: 10,278円
berufのFIELDER 13はおしゃれなデザインの自転車用リュックで、街乗りにも使えます。デザインだけではなく、480gと軽いうえに、13インチのノートパソコンやA4ファイルが入り、機能性も高いです。ショルダーハーネスは角度調整が可能で、快適に背負えます。ハイドレーション対応で本格的なサイクリングにも使える、多彩で人気のリュックです。
⑪[deuter(ドイター)] RACE EXP AIR 14+3(レース EXP エア 14+3)
[deuter]RACE EXP AIR 14+3
参考価格: 8,675円
deuterのRACE EXP AIR 14+3は、通気性がよく軽い自転車用リュックの定番として、幅広い層に人気があります。背面が背中から浮く構造になっていたり、ショルダーハーネスもメッシュ素材だったりと、通気性が抜群です。また、収納スペースはファスナーを開くことで、3L分拡張できます。ただ、定番で周囲とかぶりやすいのと、890gとやや重めです。
⑫[TIMBUK2(ティンバックツー)] ラピッドパック
[TIMBUK2]ラピッドパック
参考価格: 12,420円
TIMBUK2のラピッドパックは、洗濯機で丸洗いできます。汗や泥で汚れても、簡単にお手入れができて便利です。A4サイズが入るメイン収納部や、1Lのナルゲンボトルが入るサイドポケットなど、収納の機能性も優れています。しかも、重さ380gで、とても軽いです。
⑬[Naturehike(ネイチャーハイク)] サイクリングバッグ 15L
[Naturehike] サイクリングバッグ 15L
Naturehikeは中国のアウトドアブランドで、安いのに高品質なことで注目されています。このサイクリングバッグ 15Lも、4,000円と驚異的に安いです。しかも、この価格でもヘルメットホルダーがあり、ポイントを抑えています。さらに、460gと軽いです。価格を考えると、なかなか侮れません。
⑭[Tasmanian Tiger(タスマニアンタイガー)] ESSENTIAL PACK L MK2 15L(エッセンシャルパック L MK2 15L)
ESSENTIAL PACK L MK2 15L
参考価格: 12,960円
Tasmanian Tigerは、ヨーロッパの警察や軍といったセキュリティのプロに使われているメーカーです。プロの厳しい要求に応えているだけあって、このESSENTIAL PACK L MK2 15Lも、丈夫で作りがしっかりしています。正面と側面のベルトに、別売りのポーチやボトルケースなどが取り付けられる点もポイントです。
筆者作成