シマノとは
シマノとは、大阪府堺市に本社を構える自転車部品と釣り具の製造を主としているアウトドアスポーツメーカーです。1921年からフリーホイールメーカーとなり、1960年代後半の欧州で起こったサイクルブームで大成功を抑え、いまでは日本だけでなく世界中にグループ会社を展開している大企業となっています。
コンポとは?
コンポとは、コンポーネントの略語でコンポセットとも呼ばれます。つまりは自転車部品のセットの事で、フレーム、ホイール、フォーク、サドル、ハンドルを除いた自転車のパーツ全ての事を指します。また、ブレーキやギア、変速機などをまとめて呼称されます。ちなみに現代のコンポセットのほとんどを占めるのはシマノ製であるといわれています。
なぜシマノ製の物が主流なのか
シマノ製が主流となっている理由は、以前までは自転車部品のほとんどは会社ごとに個別で製造しており、組付ける際に互換性の問題が多くでて再発注が頻発していました。そこにシマノは目を付け、セットで部品を販売した所、互換性問題解決に大いに役立ったのです。それをきっかけにして、現在では部品はセットで販売するということが主流となりました。
シマノ105とは?
シマノ105とはシマノが開発している自転車部品のグレードを示す指標の一つです。グレードの順番通りに並べると、以下の通りとなります。
- DURA-ACE(デュラエース)
- ULTEGRA(アルテグラ)
- 105(イチマルゴ)
- TIAGRA(ティアグラ)
- SORA(ソラ)
- Claris(クラリス)
また、他のメーカーを例に出すと
スラム
- レッド
- フォース
- ライバル
- エイペックス
カンパニョーロ
- スーパーレコード
- レコード
- コーラス
- ポテンッア
- ケンタウル
などがあります。
市民レースから長距離サイクリングにも対応している万能さがウリね
シマノ105の魅力
シマノ105の魅力①「コストパフォーマンス」
コンポセットの値段はさまざまで、最高グレードであるデュラエースは約20万円程度するのに対し、シマノ105コンポは5万円程度で揃える事ができます。また、どのグレードの自転車部品であっても劣化や故障によりいずれ使えなくなる消耗品でもあるため、デュラエースの1/4の価格で購入できるシマノ105コンポはコストパフォーマンスに優れているといえます。
シマノ105の魅力②「操作性の高さ」
エントリーモデルであるSORAに比べると上位モデルであるシマノ105は重量が軽く、操作性においては正確でスムーズです。ブレーキで例えれば、反応がよく安全に運転できますし。ペダルを踏みこんだ際にもギアがスムーズに動いてくれるため、少ない力で大きな動力を生み出すことが可能となっています。
シマノ105の魅力③「耐久性」
自転車部品は消耗品でいずれは劣化、故障してしまい交換が必要となってしまいます。自転車は外で乗っている以上、必ず雨風や汚れで目に見えないレベルでダメージを追っていきいずれは使えなくなってしまいます。シマノ105は、耐久性にも優れているため末永く愛車を使うことができます。
シマノ105の魅力④「信頼性」
シマノのコンポーネントは、プロチームの自転車にも採用されています。ロードレースの最高峰、UCIワールドチームの選手たちが出場するレースでコンポーネントの採用率を調査したところ、19チームに対し14チーム(73.7%)がシマノのコンポーネントを採用している事が結果で出ています。世界で戦う一流選手たちの採用率が高い点でも、いかにシマノが信頼されているかということがわかります。
シマノコンポセットR7000
コンポセットにもさまざまな種類がありますが、おすすめモデルとしては【シマノR7000シリーズ】です。
コンポセットR7000①R7000とは
シマノコンポR7000とは、さまざまな種類の中でも新105と呼ばれており、今注目されているシリーズでもあります。旧105と呼ばれているR5800などのシリーズと、どのような点に違いがあるのかパーツごとにみていきましょう。
コンポセットR7000②リアディレーラー(変速機)
R7000シリーズにおいてはリアディレーラー、シャドーデザインを採用しています。旧105デザインに関してはリアディレーラーにでっぱりがあったのですが、それを無くすことにより小型化に成功しています。また、それにより走行中に縁石などへの接触頻度が少なくなりました。
コンポセットR7000③フロントディレーラー(変速機)
フロントディレーラーの基本的構造は旧105、新105ともに大きな変化点はありませんが、長さを短くすることでコンパクト化に成功しています。また、その恩恵でアジャスト機能を搭載可能となり変速機の操作、性能向上がみられています。
コンポセットR7000④ブレーキキャリバー
ブレーキキャリバーにおいては剛性を高め、クイックリリースレバーをブレーキアーチというブレーキに関わる部品を一体化させることで空力面(物体が空気内の中を動くこと)にも考慮した新デザインを採用しています。ただしブースターという制動力を高めるパーツは搭載されていません。
コンポセットR7000⑤デュアルコントロールレバー
デュアルコントロールレバーに関しては握る部分が小さくなり、手の小さな人でも握りやすくなっています。特に女性においては男性に比べると手が小さいので女性ライダーにも優しい構造となっています。まや、溝も掘られているためグリップ性能も高まっています。
コンポセットR7000⑥クランクアーム
クランクアーム(ディレーラーの上)はデザインを継承しています。旧105と比較すると、クランクアームの幅が太くなっているのが特徴でクランク長は160mmと若干短くなっているため身長の低い方にも漕ぎやすくなっています。
シマノ105 R7000を搭載した自転車
TREK DOMANE SL5
参考価格: 223,060円
トレックから生産されているDomane SL 5は、スムーズな走り、速さや、多用途さを追求したのが特徴です。カーボンフレームは路面振動を和らげて疲労を軽減する効果があるためレース、ロングライドともに状況を選ばず、より力強く走ることが可能です。また、全体的にすっきりとした構造になっているため見た目にもこだわっているモデルとなっています。
年式:2020年
メーカー:TREK(トレック)
モデル名:EMONDA SL5(エモンダ SL5)
フレーム素材:カーボン
重量:8.87kg
カラーリング:3種類
TREK FX S6
年式:2020年
メーカー:TREK(トレック)
モデル名:TREK FX S6
フレーム素材:カーボン
重量:9.3kg
カラーリング:1種類
カーボンフレームに加えカーボンフォーク、高性能なShimano 105 ドライブトレインを搭載しています。軽量化に成功しているためFX Sport 6は驚くほど速く走る上にしなりやすく、疲労軽減が期待できる構造となっています。レースやロングライド以外にもフィットネスの目標を達成したい人にも向いているモデルです。
シマノ105と最上モデル「デュラエース」
最上モデル「デュラエース」はどうなのか?
シマノR7000シリーズは、魅力的なコンポですが、さらに上位モデルのデュラエースには敵わないのではないか。と考えを持った方もいるでしょう。たしかに性能差はありますが、プロのレースの世界であればともかく、一般人にとっては趣味の世界といっていいほど微妙な差ではあるともいえます。
全てデュラエースにする必要はない
デュラエースは高価でありなかなか手を出しにくいものである反面、最上位モデルとして憧れるものです。しかし、全てデュラエースにする必要はなく、ほとんどはシマノ105で統一し変速機だけデュラエースにして性能を上げるというカスタマイズの方法もあります。
確かに統一しなくても一部パーツだけであればなんとかなりそうだね
当然、より上位モデルであればよいものであると言えるわ。でも目的に合ったものを使うだけ買うのが一番いいと思うわ。
シマノ105は優れたコンポ
今回は、シマノ105コンポについて紹介しましたが、レースで良い結果を残したいのか? サイクリングをのんびり楽しみたいのか? はたまた日頃の自分へのご褒美でよいものを使いたいのか? と自転車に乗る目的は千人十色であるといえるため、自分の目的に合ったグレードを選択するのがよいでしょう。それではよい自転車ライフを。
105は上位モデルに入るってことだね