できるようになれば便利なメンテナンス一覧
初心者でも消耗パーツの交換は自分でできるようにしておきたいところです。特にこの一覧であげたパーツは走る・曲がる・止まるに関わってくるため、非常に重要です。また走行中のパンクやチェーン落ちなど不意のトラブルはいつ起きるかわかりません。思わぬ事態に対応するため、これらのパーツ交換ができるようになっておきましょう。
タイヤ・チューブ交換
タイヤチェックでタイヤがすり減っていたり、ひび割れを見つけたらタイヤ交換が必要です。チューブは劣化したり穴があいていない限り交換しなくても大丈夫ですが、突然のパンクに備えてチューブ交換をできるようにしておきましょう。
タイヤ交換の手順
- 自転車からホイールを外し、空気を抜く
- タイヤレバーをリムのふちから差し込み、タイヤのへりを引っかけて梃子の要領でタイヤをリムから外す
- タイヤレバーで3か所ほど外したら手でタイヤ全体をホイールから外す
- 新しいタイヤをホイールにかぶせて、ふちの片側をリムの内側に入れていく
- タイヤのもう片側を手で押し込みながらリムの内側に入れていく
- タイヤとリムの間にチューブが挟まっていないかを確認して空気を入れる
チューブ交換の場合
チューブを交換する場合は、上の3と4の工程の間に、古いチューブを引き抜いて新しいチューブをホイールのリムに入れ、その上からタイヤをはめていきます。チューブを入れる前には、少し空気を入れておくと入れやすくなります。
チェーン交換
チェーンも劣化が避けられないパーツであり、サビや汚れ以外にも長く乗るに従って次第にチェーン自体が伸びてきます。放置しておくと変速異常やチェーン落ちの原因になりますので、不調を感じたら交換しましょう。チェーン交換は比較的簡単で、初心者でもすぐにできるようになります。用意するのは新しいチェーンとチェーンカッター、ニッパーです。
チェーン交換の手順
- チェーンカッターを使って古いチェーンのピンを抜き、切り離す
- 新しいチェーンを古いチェーンに合わせたコマ数と長さに切る
- 新しいチェーンをフロントギア、リアのギアとディレイラーに通す
- チェーンの両端を固定し、チェーンカッターでつなぎ目にピンを差し込んでチェーンをつなぐ
- はみ出た余分なピンをニッパーで切り取る
PWT チェーンカッター CT-03R
参考価格: 1,578円
ブレーキシュー交換(リムブレーキのみ)
長くクロスバイクに乗っているとブレーキシューが磨耗してきます。ブレーキが効かなくなると非常に危険なので、ブレーキで止まりにくくなった、またはブレーキシューの溝がなくなってきたら交換しましょう。クロスバイクではリムブレーキの中でもVブレーキが使われることが多いので、Vブレーキを例に説明します。
ブレーキシュー交換の手順
- リード管を外してブレーキアーチを解除する
- 六角レンチで古いブレーキシューを外す。ナットやワッシャーの取り付け順を間違えないように外したときに並べておく
- 新しいブレーキシューを取り付け、仮止めする
- 1で解除したブレーキアーチを逆の手順で取り付ける
- ブレーキシューがリムに正しく当たるよう調節する
- ボルトを締めて確実に固定し、ブレーキの効きを確認する
お店に任せたいメンテナンス
安全のために必要ながら、自分では行うのが難しい作業もあります。繊細な作業も多いので無理をせず、ショップでプロの店員さんにお任せしましょう。
プロにお願いしたいメンテナンス一覧
- ワイヤー交換
慣れてくれば自分でもできますが、変速とブレーキは安全に関わる部分なので初心者のうちはプロにお任せしたいところです。作業に要する費用は1本1500円、2本で2500円くらいが相場です。 - ディレイラー(変速機)の調整
リアデイレィラーはとても調整が難しく、少し位置がズレるだけで変速ができなくなったり、チェーンが外れやすくなります。異常を感じたらお店で見てもらいましょう - ディスクブレーキの調整
最近はクロスバイクでもディスクブレーキを使う自転車が増えています。慣れないうちはショップにお願いしましょう。相場は両側のブレーキパッド交換と調整なら4〜5000円といったところです。
オーバーホール
オーバーホールは必ずしも必要ではありませんが、自分では気づかない異常や不調が一覧にでき、点検と調整で新車に近い状態になります。長く乗り続けるなら2年に1回のオーバーホールをおすすめします。作業内容は各パーツ交換やフレーム洗浄、場合によっては細かい部品の分解や洗浄・交換などです。相場は部品代込みで2〜4万円と高額ですが、どこまで行うかはお店と相談もできます。
屋外保管を避けるのもメンテナンスの手段
クロスバイクの劣化を防ぐなら、そもそも屋外保管をしないという方法もあります。劣化の一番の要因は雨と風であり、フレームがカーボンの場合や、樹脂製のパーツには紫外線は大敵です。スペースがあれば玄関や屋根のあるガレージに置くとよいでしょう。屋外保管が避けられないならテント型の自転車小屋を使うのも手です。ただし日々のメンテナンスは屋内・屋外保管いずれの場合でも必須です。
こまめなメンテナンスでクロスバイクを大事に使おう!
自転車を快適に使うには、ママチャリであれロードバイクであれ最低限日々の手入れは必要です。クロスバイクもスポーツバイクということで、どこまでやればいいのかと身構えてしまいますが、手順自体は難しくなく大変でもありません。簡単な手入れをこまめにおこない、定期的にしっかりした整備をすることで、たとえ屋外保管でもあなたのクロスバイクは常にベストな状態でいられるのです。
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出典:写真AC