ベビーパウダーはタイヤパウダーの代替になるの?
ジョンソン&ジョンソン ベビーパウダー プラスチック容器 140g
参考価格: 356円
タイヤパウダーの代替品として、ベビーパウダーを使っている人も少なくないようです。確かに、見た目や触感などは非常に似ています。またベビーパウダーは、タイヤパウダーの1/5ほどの値段で3倍近い量の製品が買えると、コスパに優れています。でも、本当に代替品として使用して問題はないのでしょうか。
タイヤパウダーとベビーパウダーの主成分
主成分は、タイヤパウダーもベビーパウダーも「タルク」です。タルクとは、滑石という柔らかい結晶性鉱物を洗浄して微粉末にしたもので、フェイスパウダーやアイシャドウなどにも用いられています。それぞれ主成分はタルクということなので、ベビーパウダーはタイヤパウダーの代替になるとされているわけです。
その他の成分は?
では、主成分タルク以外の添加物はどうでしょうか。ベビーパウダーはタルクに香料を加えているだけです。一方、タイヤパウダーはタルクのほかに、酸化チタン、ミネラルオイル、グンジョウが添加されています。
タイヤパウダーの成分の働き
酸化チタンは空気圧が高まると必要以上に滑らない効果、ミネラルオイルはゴムの劣化防止と使用時の飛散防止効果があります。グンジョウは「ぐんじょう」色の色素です。パナレーサーのタイヤパウダーは、ほんのり薄青い色をしています。これは、タイヤパウダーがベビーパウダーと見た目が非常に似ているため、誤用しないように色付けしてあるのです。
タイヤパウダーは適度な容量
ベビーパウダーは、ほとんどが100~150g以上で売られています。一方、パナレーサーのタイヤパウダーは50gです。ロードバイクのタイヤ1度の使用量で換算すれば約20本分、1年に1度タイヤ交換をするとして20年分です。ベビーパウダーの場合はこの2~3倍の量があるわけですから、一生のうちに使い切れないかもしれませんね。普通の自転車オーナーならなおさらです。
ベビーパウダーにはないタイヤパウダーのメリットまとめ
ベビーパウダーもタイヤパウダーも、使い方としては同じです。しかし、このようにタイヤパウダーには、ベビーパウダーにはないメリットがいくつかあるのです。
タイヤパウダーのメリット
- 必要以上にすべらない
- ゴムの劣化を防ぐ
- 使用時のパウダーが飛散しにくい
- 容量が適量
ベビーパウダーを代替にする際の2つの注意点
「そんな些細なことなんて気にしない」という人なら、ベビーパウダーを使ってもいいでしょう。はっきりいって、ベビーパウダーはタイヤパウダーの代替として使用してもかまいません。ただその場合、注意すべき点が2つあることは知っておきましょう。
注意点① 主成分がタルクかどうか
ベビーパウダーの中には、主成分がタルクでなく植物性物質のものがあり、その場合はタイヤパウダーの代替にはなりません。代替としてなら、主成分がタルクのベビーパウダーを選びましょう。
注意点② その他の成分にも注目
たとえば和光堂の「シッカロール」にはコーンスターチが含まれているため、使用している間に水分を吸収して固着するケースがあります。他にも、でんぷんやホホバオイルなど、ベビーパウダーは商品によって成分が異なることもあります。それらの添加物は、タイヤにとっていいのか悪いのかははっきりしていませんが、よくない影響を及ぼすことも考えられます。
まとめ
自転車を趣味とする人にとってもあまり馴染みのないタイヤパウダーは、実は非常に重要な役割を担っているのです。ベビーパウダーをタイヤパウダーの代替にしようという人も少なくないようですが、タイヤのことを考えるならタイヤパウダーを買うことをおすすめします。やはり専用品のほうが、便利で効果を発揮しますからね。
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