ロードバイクでのドラフティングとは?その効果や練習方法をご紹介!

ロードバイクでのドラフティングとは?その効果や練習方法をご紹介!

ロードバイクに乗っていると誰しもが風による空気抵抗を感じてわずらわしく思うことがあるでしょう。その空気抵抗を少なくして走る方法を「ドラフティング」と呼びます。今回は、ドラフティングをロードバイクで利用するメリットや練習方法、コツ、注意点などの解説していきます。

記事の目次

  1. 1.ロードバイクの最大の敵は空気抵抗!?
  2. 2.「ドラフティング」とは?
  3. 3.ロードバイクでのドラフティングの効果はすごい !
  4. 4.ドラフティングの練習方法やコツはなに?
  5. 5.ドラフティングを練習するときの注意点
  6. 6.ドラフティングを行うときのマナー
  7. 7.まとめ

ロードバイクの最大の敵は空気抵抗!?

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ロードバイクに乗っていてなかなか思うように進まないということを、みなさん一度は経験したことがあると思います。ロードバイクで移動しているときに一番抵抗となっている力は「空気抵抗」です。ロードバイクで速く進むためには、その空気抵抗に打ち勝つ必要があります。そこで今回は「ドラフティング」という空気抵抗を少なくさせる走り方の解説や練習方法、注意点を紹介していきましょう。

「ドラフティング」とは?

そもそもドラフティングとは何でしょうか? レーシングカーの世界では「スリップストリーム」とも呼ばれています。前方に移動する物体の真後ろに位置して走ることで、自分自身が受ける空気抵抗が少なくなります。それを利用して少ない空気抵抗で走る方法をドラフティングといいます。ドラフティングはロードバイクで楽に速く走るために非常な重要な走り方です。

ロードバイクでのドラフティングの効果はすごい !

ドラフティングを利用すればロードバイクでの空気抵抗が少なくなる

空気抵抗は前面から多く受ける

物体は前進するときに、空気の塊のなかを切り裂くように移動していきます。そのときに前方に空気の抵抗が生じます。その空気抵抗の大きさは空気を切り裂くときに空気と接している面積に左右されるので、車などの大きな物体よりも、弾丸のような小さい物体の方が空気抵抗は少なくなります。

ロードバイクでは人の後ろを走るだけ

空気の塊を切り裂く物体の後ろに隠れて移動すると、すでに切り開かれた部分を移動するので、新たに空気の塊を切り裂く必要がなります。つまり、物体の後ろに追従している方が空気抵抗は少なくなるのです。それを利用するために、単独ではなく複数人による隊列(トレイン)を組んで走行して、一番先頭のライダーが風をうけて風よけの役割を担うことで、2人目より後ろのライダーが楽に進めるようになります。

ロードバイクでドラフティングを利用するとどれくらい楽できるのか?

フリー写真素材ぱくたそ

ではドラフティングを利用すると、単独で走っているときと比べてどれほど楽できるのでしょうか? ここでは具体的な例を交え解説していきます。

20-30%はパワーを節約できる

目安ではありますが、先頭で走っているライダーよりも20-30%ほどの力を節約できます。また、トレインを形成する2人目よりも3人目、3人目よりも4人目の方がドラフティングによる空気抵抗の軽減の効果が大きくなるのも特徴の一つです。そのために単独で走っているときよりも明らかに楽して走ることができます。

距離が近づけば近づくほど効果がある

ドラフティングは前の人との車間距離が近ければ近いほど効果が高くなります。理論的には車間距離0cmが一番空気抵抗は少ないですが、さすがに無理なのでホイール半分程度の車間距離を保つことが一般的です。ドラフティングは5m-10m離れていてもわずかに効果があるといわれています。

ロングライドではもちろん平均速度も上がる

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一人のライダーが風よけの役割を担うことで、後ろのライダーが力を温存したり、休憩したりすることができます。同じ速度で移動していても隊列のなかで休憩できるので、先頭の風よけを順番に交代していくことで隊列に属している全員が、単独で走っているときよりも楽に速く走ることができます。

登りでも効果が期待できる

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空気抵抗は平地で走っているときに影響が大きくて、登っているときには空気抵抗は関係ないと思われる方もいるでしょう。しかし、単独で走っているときは登りでも大きな空気抵抗を受けているのです。

登りでは空気抵抗が少なくなる

登り坂では、平地に比べると速度が遅くなるので、確かに空気抵抗による影響は少なくなります。しかし、時速15km/h以上の速度が出ている状況では、体が受ける抵抗のなかで空気抵抗の影響が一番大きいです。それよりも速度が遅い登り坂では重力による影響が一番大きくなります。

緩斜面では効果が大きい

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緩斜面であれば時速15km/h以上で走行する場面が多いです。そのため、緩斜面であれば登りでも十分にドラフティングの恩恵を受けることができます。緩斜面でも力を温存できると、ロングライドに出かけたときのかなり疲労感にも違いが出てくるでしょう。

ドラフティングの練習方法やコツはなに?

ロードバイクではドラフティングの恩恵が大きくなります。では、実際に行えるようになるまでにはどのように練習していったらいいのでしょうか? ここでは練習方法を紹介していきます。

練習のコツ① まずは少人数で

2-3人くらいがベスト

はじめのうちは大人数で行うよりも、2-3人の少人数で練習しましょう。少人数で行うことで慣れないドラフティングに対してのリスクを軽減できると同時に、交代でして行ったときに自分の番が回ってきやすくなります。

場所は信号や車通りが少ないところで

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また、場所に関しては車や信号の少ない平坦な道路で行うといいでしょう。全く斜度のないまっさらな平坦な道が近くにないかもしれませんが、コツをつかんでいない状態でアップダウンが激しい道で練習しても速度の緩急がついてしまうので難しくなります。

練習のコツ② 車間を近づけて走行する感覚をつかむ

人の後ろについてドラフティングを感じてみる

人数と場所の条件が揃ったら、実際にドラフティングの効果を自分で実感してみましょう。一度ドラフティングとはどういうものかということを実感することが目的なので、そこまで無理に近づく必要はありません。

車間を保ちながら一定で走行するように意識する

ドラフティングの練習をまず開始するにあたって、一定の速度で一定の車間距離を保って走行する練習を行いましょう。ドラフティングの練習を行うにあたって、一定の速度で走行することは基本中の基本です。

最終的には30cmまで近づく

コツをつかんで、一定の車間距離で走れるようになってきたら徐々に車間距離をつめていきましょう。車間距離を縮めていけばいくほど圧迫感があったり、恐怖心が芽生えることもありますが、一気に縮めて少しずつ慣れていきましょう。

練習のコツ③ 少しずつ速度を速めていく

一気に速度域をあげすぎない

Photo by seistrong

速度においても車間距離と同じで慣れる必要があります。しかし、急に速い速度で練習しても恐怖心が先行しまってうまく練習できません。

心地よく走れる範囲内で行う

走行するときの速度の目安としては、今の技術で心地よく走れる速度で練習するとコツをつかみやすいでしょう。少しずつ慣れてくれば自然と速い速度で行えるようになってくるので、焦らずに心地いい速度での練習を継続していきましょう。

練習のコツ④ 先頭交代の練習も行う

合図を出して先頭から下がる

ドラフティングの練習を行っていくうえでは、もちろん先頭で風よけの役割を担う必要があります。先頭では一定のペースで走行したあとに、交代を促すような合図をして後ろに下がっていきましょう。

隊列の一番後ろにつく

先頭で風よけになって、隊列の後方に下がっていき、一番後ろにつくようにしましょう。そのときに速度をゆるめ過ぎてしまうと一番後ろにつくときにつらいので、後ろに下がっていくときに速度をゆるめ過ぎないように注意しましょう。

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