チューブでロードバイクの走りが変わる
タイヤやホイールの交換は効果大
ロードバイクにおける「足回り」というとタイヤとホイールが挙げられます。タイヤとホイールの性能によって走りは大きく左右されるので、これらに多大な金額を注ぎ込む人も少なくありません。確かに、タイヤとホイールの交換は最も効果が実感できるため、走りを変えたいという人におすすめのチューンナップ方法といえます。
チューブの存在は忘れられがち
一方、タイヤに欠かすことのできないチューブなのに、あまり気にしていない人も多いのではないでしょうか。タイヤの中に隠れて表から見えないこともあってか、思い出すのはパンクをした時だけで、パンクをしなければその存在さえ忘れているという人も少なくないはずです。
チューブは劣化する
中には「チューブってパンクして使えなくなった時だけ交換すればいいんじゃないの」と思っている人もいます。しかし、素材がゴムなので年月とともに劣化します。タイヤの中にあって紫外線に当たらないのでタイヤより寿命は長いですが、本来1~3年を目安に交換するのが好ましいです。
チューブ交換で走りが変わる
チューブ交換は、劣化したときやパンクして使えなくなった時だけではありません。走りを変えたい、少しでも早く走りたい、乗り心地をよくしたいといったときにも、チューブ交換は効果を現してくれます。
ロードバイクの走りを変えるチューブ
タイヤやホイールの軽量化は走りや乗り心地をよくしてくれますが、同様に軽くてよいチューブは走りを改善してくれます。タイヤをグレードアップしたときは、同時にチューブもよいものに交換することをおすすめします。2~3,000円の低コストで走りを変えられるコスパのよさが、チューブ交換の最大のメリットといえるでしょう。
ロードバイクにおすすめのチューブ6選
低コストで走りを変えられるロードバイクのチューブですが、いろいろなメーカーからさまざまな種類が販売されています。その中から、おすすめのチューブを紹介していきましょう。
おすすめ①パナレーサー Rエアー
パナレーサー
参考価格: 1,462円
どれを選んだらいいのか迷ったならこれを選んでおけば間違いないといわれるのが、パナレーサーの「Rエアー」です。ロングライドでもヒルクライムでも、レースでもあらゆるシチュエーションに高い水準で応えてくれます。予備のチューブもこれにしておけばさらに問題はないくらいです。
ラインナップも豊富
素材はブチルゴムで、巡航時の走行抵抗が低く、従来品より2.1倍の伸縮性能アップにより振動吸収が優れ、乗り心地もよくなったほか、耐久性にも優れています。バルブ長や対応するタイヤ幅も豊富で、ラインナップが充実しているのもメリットです。
おすすめ②シュワルベ チューブ
シュワルベ
参考価格: 919円
ドイツのタイヤ、チューブのメーカーで、スポーツバイクを扱うショップで目にする機会も多いのではないでしょうか。幅広く細かいラインナップでさまざまなスポーツバイクのタイヤに対応します。
高い支持を誇るチューブ
伸縮率が高いので、1つのサイズで幅広いタイヤサイズに適応します。軽量タイプのチューブと比較するとゴムが厚めなので多少重いですが、その分だけパンクしにくいのがメリットです。価格も手ごろなので、多くのライダーに愛用されています。
おすすめ③ミシュラン エアストップチューブ
AIR STOP A1 700X18/25C FV 52
参考価格: 990円
自動車レースでも有名なミシュランのロードバイク用チューブです。ブチル素材を採用しており、重量はありますがパンク性能が高いのがメリットです。価格も手ごろなので、通勤・通学といった日常での使用や予備チューブとして持っておくのもいいでしょう。
おすすめ④ヴィットリア ウルトラライト インナーチューブ
Vittoria(ビットリア) チューブ ウルトラライト インナーチューブ [ultralite inner tube] 650x19/23 51mm 75g ブチルゴム 仏式 111.2U6.R1.19.111BX
参考価格: 990円
イタリアの人気タイヤメーカーヴィットリアのロードバイク用軽量チューブです。初心者でもチューブ交換がやりやすいと評判です。ブチル素材でパンクしにくく価格も安いので、コスパに優れていると人気が高いです。
おすすめ⑤ソーヨータイヤ ラテックスチューブ
ソーヨータイヤ(SOYO TYRE) ラテックスチューブ LATEX TUBE W700×23~~25C 仏式
参考価格: 2,476円
伸縮性が高く耐パンク性能に優れ、さらにしなやかな乗り心地のよさで定評のあるラテックス素材の日本製チューブです。振動吸収性がよく非常に軽いので、一度使ったらリピーターが続出するとされるほどです。紫外線劣化防止のため、アルミで梱包されるといった細かい気配りがうれしいですね。
デメリットにも注意
デメリットとしては、取り付けが難しい点や安定した品質を保つのが難しい点があります。また、価格が高いことやサイズが1サイズだけなので選択の余地がない点も挙げられるかもしれません。
おすすめ⑥チューボリート チューボロード 700C
チューボリート チューボ ロード 700C 仏式 チューブ 42mm(TIT14304)
参考価格: 3,980円
素材にポリウレタンを使用した、オーストラリアのRTIスポーツ社の超軽量チューブです。一般的なブチルチューブの1/3ほどの重量に加え、バルブの材質に樹脂を使用するなどによる大幅な軽量化が特徴です。
ネックは高価格
42mm長のバルブなら、重量わずか38g、60mm長でも39gと非常に軽いので、ヒルクライムやレースでの使用はもちろん、スペアチューブとしてツールケースに入れておいても負担になりません。耐貫通性能も高いのでパンクに強いのもメリットですが、やはり価格が高い点はデメリットとなりえるでしょう。
ロードバイクのチューブ選びの基本ポイント
チューブを選ぶ際にはいくつか注目すべきポイントがあります。寿命がきて交換するときでも走りの改善を求めるときでも、基本的な注目ポイントは同じです。
ポイント①素材
「ブチル」と「ラテックス」
自転車のチューブは主にゴムで作られていますが、ゴムの素材には2種類あります。ひとつは石油を主原料に化学合成で作られたブチルチューブ、もうひとつはラテックスという天然ゴムを使ったラテックスチューブです。
状況で使い分けよう
自転車のチューブの80パーセント以上にブチルチューブが採用されています。ブチルチューブのメリットは、耐パンク性能とコストパフォーマンスに優れている点が挙げられます。走りを追求するなら、軽量なラテックスが有利です。レースへの出場を目指すなら、ラテックスよりさらに軽い軽量ブチルというチューブもあります。
ポイント②空気口(バルブ)の形状
自転車のチューブの空気口(バルブ)には、仏式、英式、米式の3つの種類があります。ロードバイクのバルブは仏式が基本なので、仏式バルブ仕様のチューブを選びましょう。
ポイント③チューブのサイズ
基本的に、タイヤサイズと同じサイズを選びます。タイヤサイズはタイヤの横面に記載されているので、それと同じ表記のチューブを選びます。チューブは伸縮性があり伸び縮みするので、ある程度の数値の幅は許容範囲です。記載された数字、たとえば23C~28Cとあれば、その間ならOKというわけです。
ポイント④バルブの長さ
リム高とバルブ長の関係
商品説明に「バルブ長52mm」や「40mm」といった数字が書かれていますが、これはバルブの長さです。バルブの長さの選択は、リムの高さで判断します。一般的なホイールなら、リムの高さは20mm程度なので、バルブ長は40mmくらいを選んでおけば問題ないはずです。
バルブ長はリム高+15mm
一方でディープリムのホイールに使用するとなると、長いバルブ長でなければ空気口がリムから出てこず空気を入れることができないという事態になります。バルブ長は、リム高プラス15mmを目安にするといいでしょう。なお、同じチューブでもバルブ長が長いほうが価格は高くなります。
まとめ
タイヤチューブは普段目に触れないこともあってか、自転車パーツの中でも地味な存在といえるでしょう。しかし、実は走行性能に大きな影響を与える重要な存在です。また、年月により劣化もするので、定期的なチェックや交換も必要です。もっとタイヤチューブに注目してみると、きっと走りも変わりますよ。