ロードバイクに適正な空気圧を入れよう
タイヤの空気圧に注目!
タイヤの空気圧が足りないままで走っているママチャリを見掛けることもしばしばですが、ロードバイクやクロスバイクでは絶対にNGです。自転車のタイヤの空気圧は車種によって異なります。ママチャリやシティサイクルは低圧でも、23cや25c、28cといった細めのタイヤが使用されるロードバイクやクロスバイクでは高圧なのが一般的です。
空気圧の重要性
ロードバイクやクロスバイクで速く、快適に、安全に乗ることを求めるなら、適正な空気圧を入れることが非常に重要です。空気圧が高すぎたり低すぎたりすると、いろいろな問題も生じてしまいます。ロードバイクのタイヤ空気圧は、性能や走り、安全性にもつながる非常に重要ポイントなのです。
空気圧の違いで起こり得ること
タイヤに適正な空気圧を入れることは非常に重要です。かつては「ロードバイクのタイヤの空気圧は高ければ高いほどよい」と考えられ、特に23cや25cといった細いタイヤではそれが常識でした。しかし、現在では「高すぎず低すぎず」適正な数値に設定することが最も好ましいとされています。空気圧が高すぎたり低すぎたりすると、走行性能や状況に変化が生じます。
高すぎる空気圧の場合
高ければいいわけでもない
高めの空気圧はタイヤの転がり抵抗が少なくなるので、低めの場合より速く走れるのは間違いありません。ただし、これはあくまでもトラックレースなどのフラットなコースによるもので、一般の道路では路面の凹凸による突き上げでかえってスピードが出ないこともあるため、必ずしも空気圧が高いほど速いという結果にはなりません。
デメリットもいろいろ
また、空気圧が高くなるほど乗り心地は悪くなります。乗り心地を考えるなら、高すぎる空気圧は考えものです。さらに、高すぎる空気圧を入れると、最悪の場合チューブが破裂することもあり得ます。
低すぎる空気圧の場合
空気圧が低いと地面との接地面が増えるので、転がり抵抗が多くなり走りが重く速度が出にくくなります。また、リム打ちパンクのリスクも高まります。一方、グリップや乗り心地がよくなるといった点がメリットに挙げられます。
適正な空気圧が大切
タイヤの空気圧は、高すぎても低すぎてもデメリットが生じます。したがって、高すぎず低すぎず「適正」な数値の空気圧を入れれば、それぞれのメリットを活かしながらデメリットを抑制できるというわけです。
ロードバイクの空気圧の単位
「psi」または「bar」
空気圧の単位はいくつかあります。ママチャリやシティサイクルのタイヤでは「kgf/㎠」がよく使用されていますが、スポーツバイクで使用する空気圧の単位は「psi」または「bar」です。
単位でチェック
barはマウンテンバイクなど太いタイヤで使用されることが多いのですが、大半のロードバイク用のタイヤにはpsiもbarも併記されています。空気を入れる際には、このいずれかの単位の数値で入れましょう。
ロードバイクの適正な空気圧の目安
空気圧の目安はどれくらい?
ロードバイクで適正な空気圧の目安は、タイヤの側面に書かれています。タイヤ側面を見るとメーカー名やサイズなどそのタイヤのいろいろな情報が書かれていますが、その中に「MIN.5bar/70psi-MAX.8bar/120psi」といった数値も存在しているのに気づくでしょう。これがそのタイヤの適正空気圧の数値の目安です。
適正値表示の意味
この数値の意味は「最少(MIN.)5bar/70psiから最大(MAX.)8bar/120psiの間で空気を入れましょう」ということです。タイヤによってはMAX(最大)しか書かれていないこともありますが、その際にはできるだけ最大値に近い数値までいれるといいでしょう。
なぜロードバイクの適正空気圧には幅があるのか
状況により適正値は変わる
ロードバイクのタイヤの適正空気圧には幅が持たせてあります。その理由は、適正な空気圧は状況によって変わるからです。たとえば、乗る人の体重によっても異なりますし、車種やジオメトリーなどでも適正な数値は違ってきます。さらに、スピード重視なのか、快適性重視なのか、ロングライド目的なのかなど、走り方、乗り方によって調整することも必要です。
範囲内で微調整
つまり、同じタイヤでもさまざまな状況によって適性な空気圧の数値が異なるので、適正な目安数値の範囲内で細かな調整をする必要があるというわけです。さらに季節や気温、路面状態(乾いているか、ウェットか)といった条件で微調整をすることにより乗り心地などは変化します。
エアゲージ付きの空気入れは必須
空気圧の管理が必要
自転車があるほとんどの家には、空気入れもあるでしょう。しかし、ママチャリ用の一般的な空気入れには「エアゲージ」といわれる圧力計はついていません。ロードバイクに空気を入れるなら、エアゲージ付きの空気入れは必須です。エアゲージにはpsiとbarの目盛りが併記されているので、しっかり空気圧が管理できます。
正確に入れよう
ママチャリならエアゲージのついていない空気入れで適当に空気を入れて手でタイヤを押し「これくらいなら大丈夫」とそのまま乗っている人も多いでしょう。もちろんママチャリでも適正な空気圧は存在しますが、より正確な空気圧が求められるロードバイクでエアゲージがなければ、いったいどれくらい空気が入ったのかが正確に把握できません。
シビアな調整ならpsi
エアゲージの空気圧の表示は、barは0から12まで、psiは0から170までありますが、psiのほうがbarより目盛りが多いのでより細かい調整が可能となります。つまり、シビアに空気圧調整をするのであればpsiのほうがおすすめというわけです。
ロードバイクと一緒に手に入れよう
サイクルショップへ行けば空気入れは貸してもらえますし、ほとんどはエアゲージがついているので空気圧も把握できるでしょう。しかし、頻繁に空気圧のチェックが必要なロードバイクでいちいちショップまで空気を入れに行くのは手間です。安いものなら数千円で購入できますから、ロードバイクを買ったなら合わせてエアゲージ付きの空気入れも手に入れておきたいものです。
携帯用はどうなの?
最近はエアゲージのついた携帯用空気入れもあり、どうせ携帯用空気入れも必要ならこれを買っておけばいいんじゃないかと思う人もいるかもしれません。しかし、それひとつでは家で空気を入れる際に時間がかかりますし、手も疲れます。
フロア式がおすすめ
もちろんエアゲージ付きの携帯用空気入れは出先でパンクといった場合に非常に便利ですがあくまでも外出時の非常用と考えて、メインは床に置いて使用する「フロア式」のエアゲージ付き空気入れと認識しましょう。
自分に合った空気圧を見つけよう
ロードバイクの適正な空気圧は人により異なります。タイヤの硬さや乗り心地の好みは人それぞれですし、走る場所や路面状況も異なります。したがって、タイヤの適正数値の範囲内で自分にとって最適な空気圧にすることがポイントです。自分が最も快適と感じる空気圧を探していろいろ微調整してみましょう。空気圧の変更は、お金のかからないセッティングとしておすすめですよ。
タイヤメーカー「ヴィットリア」が提供しているアプリは「タイヤのケーシング」「クリンチャーかチューブラーか」「乗る人の体重+車体重量」「路面状況」を選択することで個々の適正空気圧を導き出してくれるのでおすすめです。
Vittoria iTire Pressure