エンデュランスロードとは?その魅力・メリットやおすすめ4種類を比較紹介!

エンデュランスロードとは?その魅力・メリットやおすすめ4種類を比較紹介!

エンデュランスロードというバイクをご存知でしょうか。通常のロードバイクと比較して快適な乗り心地を追求しているとして、初心者の方にも人気の高いカテゴリーの自転車です。そんなエンデュランスロードについて特徴やメリット、おすすめ車種の比較などを解説していきます。

記事の目次

  1. 1.エンデュランスロードとは
  2. 2.エンデュランスロードのメリット
  3. 3.エンデュランスロードは何が違う? 比較ポイント
  4. 4.おすすめのエンデュランスロードバイク4選
  5. 5.まとめ

エンデュランスロードとは

Photo by Katie Hannan

エンデュランスロードは、ここ数年のロードバイク人気が広まる中で生まれたスタイルの自転車です。enduranceとは「我慢」「忍耐」という意味ですが、ロードバイクに乗る上ではどうしてもそれらの要素がつきものです。これを解消するため「快適化」を求めたものが、エンデュランスロードというわけです。

3つに大別できるロードバイクのカテゴリー

Photo by mopsography

現在のロードバイクは、その性格から3つのカテゴリーに大別されます。ひとつは主にレース機材として速さを求めるオールラウンド系ロードです。2つ目は、山岳レースやヒルクライム競技に適した軽量なヒルクライム系、そして今回取り上げるエンデュランス系は、速さや軽さよりも、長距離や不整地を楽に走れることが重視され、コンフォート系バイクとも呼ばれます。

快適性を重視したロードバイクのスタイル

コンフォート性の強いエンデュランス系ロードが出現した背景には、ロードバイクを趣味として楽しむユーザーの増加があります。本来レース機材であるロードバイクのきつい前傾姿勢や硬い乗り心地は、初心者には必ずしも優しくありません。しかし、スポーツ自転車がブームとなり一般ユーザーが増えるにつれ、気軽なサイクリングやロングライドを無理なく楽しみたいというニーズが高まってできたのがエンデュランス系ロードです。

エンデュランスロードのメリット

Photo by tejvanphotos

このような快適な乗り心地を重視したエンデュランス系ロードには、純粋なレース用ロードバイクにはない、さまざまなメリットがあります。ロードバイクを購入する目的は人それぞれですが、最初からレースやヒルクライムなどを目的としたアスリート志向の方でない限りは、エンデュランスロードをおすすめするのも、こうしたメリットがあるからです。

メリット①初心者に優しい

Photo by tejvanphotos

エンデュランスロードが初心者に人気なのは、その乗りやすさ、快適さがゆえです。エンデュランスロードはスタンダードなロードよりも上体が起きたアップライトな体勢になるため、よりリラックスして乗ることができます。また多くはフレーム剛性が高過ぎないように作られており、体への負担が少ないのは初心者の方には特に嬉しいですね。

メリット②ロングライドに最適

乗り心地に優れ、体への負担が少ないコンフォートなエンデュランス系バイクは、より長い時間、長距離を走ることを目指すロングライドにうってつけです。ここ数年、グランフォンドなどのロングライドイベントが盛んになり、ブルベなどに挑むサイクリストも増えてきました。こうした長距離志向のユーザーには、エンデュランスロードこそが最もロングライド向きなバイクなのです。

エンデュランスロードは何が違う? 比較ポイント

Photo by12019

従来のレーシーなロードバイクに比べ、優しい乗り心地や長時間の快適さが売りのエンデュランスロードです。そうした性能を実現させた背景には、どのような技術があるのでしょうか。ここでは普通のロードと比較したエンデュランスロードに特徴的なポイントをあげてみましょう。

比較ポイント①フレームジオメトリー

Photo bymohamed_hassan

エンデュランス系ロードのフレームは、最初から上体を起こしたアップライトな姿勢になるように設計されています。下のチェックポイントに挙げるのは、特にコンフォート性に影響する部分の数値です。これらの数値はあくまで目安あり、メーカーによって異なりますが、おおよその特徴を把握するのには役に立ちます。

エンデュランスジオメトリーのポイント

  • ヘッドチューブ長:トップチューブとダウンチューブをつなぐ部分。ここが長いとハンドル高が上がり、体を起こす体勢になる。
  • シートアングル:チェーンステーとシートポストの角度のこと。この角度が小さいと乗り心地がよくなるとされる。
  • ホイールベース:前輪ハブの中心から後輪ハブの中心までの長さ。これが長いと安定感のある乗り心地になる。

比較ポイント②振動吸収技術

Photo by Chelsom Tsai

ロードバイクの乗り心地を左右するのは、路面からの衝撃や絶え間ない振動をいかに少なく抑えられるかです。そのため、エンデュランスロードは振動や衝撃吸収性を高めることに力を注ぎます。具体的にはフロントフォークやシートステーなど、フレームの車輪に近い箇所が柔らかくしなるような構造にすること。もうひとつは、フレームに衝撃吸収性を備える独自技術を使うことです。

比較ポイント③カーボン素材

Photo by Brett Jordan

ロードバイクに使われるカーボンは、軽さと強度を両立させるためにとても高い圧力をかけて成形されており、その強さは数十トンにも及びます。結果、非常に硬く作られたフレームは、剛性が高ければ高いほど衝撃をダイレクトに受けてしまい、厳しい乗り心地となってしまいます。これを解消するため、エンデュランスロードではあえてカーボンの剛性を下げ、柔らかくしなりをもたせた作りになっています。

おすすめのエンデュランスロードバイク4選

Photo bymarkusspiske

それでは、エンデュランスロードとして特に評価の高い4種類のシリーズをあげていき、その中から入門者向けの20万〜30万前半のモデルを紹介していきましょう。

おすすめバイク①ANCHOR RL8

出典:https://www.bscycle.co.jp/anchor/bikes/rl8/

  • 価格:335,000円(税別)
  • フレーム:PROFORMAT 3 Pieces カーボン
  • コンポーネント:SHIMANO ULTEGRA
  • タイヤ:700C×25mm
  • リムブレーキモデル

ジオメトリー(480サイズ)
ヘッドチューブ長 130mm
シートアングル 74°
ホイールベース 989mm

日本のトップブランド「ブリヂストン」が誇るロングライド向きバイクが、ANCHORのRLシリーズです。日本人の体型に最適化されたジオメトリーで、国産メーカーならではの高いカーボン成形技術で、長距離志向のライダーにも支持されています。

おすすめバイク②TREK DOMANE SL5

出典:TREK公式ホームページ

  • 価格:318,000円(税別)
  • フレーム:500シリーズOCLVカーボン
  • コンポーネント:SHIMANO 105
  • タイヤ:700C×32mm
  • ディスクブレーキ搭載
  • IsoSpeed(フロント・リア搭載)

ジオメトリー(50サイズ)
ヘッドチューブ長 130mm
シートアングル 74.6°
ホイールベース 996mm

あらゆるジャンルのスポーツバイクで高い人気を誇るTREKのエンデュランスモデル「DOMANE」には、フレームにISOスピードと呼ばれる振動吸収技術が採用され、高い快適性を実現させています。フレーム自体も、TREK独自のOLCVカーボンを使用することで、バイクの特性に合ったフレーム剛性を自在に、低コストで開発できるのも魅力です。

おすすめバイク③RIDLEY FENIX SL DISC

出典:https://www.jpsg.co.jp/ridley/fenix-sl-disc_105.html#jp1902bs

  • 価格:334,000円(税別)
  • フレーム:30トン・24トン HM カーボン
  • コンポーネント:SHIMANO 105
  • タイヤ:700C×25mm
  • ディスクブレーキ搭載

ジオメトリー(XSサイズ)
ヘッドチューブ長 127mm
シートアングル 74°
ホイールベース 975mm

ベルギーの人気バイク「リドレー」のエンデュランスロードです。現地のパヴェ(石畳)で走行実験を施されるとあって、その振動吸収性は折り紙付きです。最高レベルの剛性を持つモデルのノアよりもカーボンのグレードを落とし、フレームに適度なしなりを持たせることで高いコンフォート性を得ています。

おすすめバイク④SPECIALIZED ROUBAIX SPORT

出典:https://www.specialized-onlinestore.jp/shop/g/g94419-6049/

  • 価格:297,000円(税別)
  • フレーム:FACT 9rカーボン
  • コンポーネント:SHIMANO 105
  • タイヤ:Turbo Pro 700C×28mm
  • ディスクブレーキ搭載
  • Future Shockサスペンション

ジオメトリー(52サイズ)
ヘッドチューブ長 110mm
シートアングル 74°
ホイールベース 987mm

常に最高性能を追求し、世界トッププロの信頼も厚いスペシャライズド。悪路で知られるレースの場所をその名に冠するだけに、より速く快適な走行性能へのこだわりは並大抵ではありません。その象徴が、フューチャーショックと呼ばれる独自技術です。ハンドルコラム内部にサスペンションを搭載することで衝撃を吸収し、なおかつ速さも犠牲にしない人気の高性能バイクです。

まとめ

Photo by 上島町

ロードバイクは、今後ますます快適性を求める方向へと向かっていくでしょう。したがって、長時間にわたり快適な乗り心地を約束するエンデュランス系ロードが、より多くのサイクリストに支持されていくことは間違いありません。ロードバイクをよりカジュアルに楽しみたい人から、本格的にロングライドに挑戦したい人まで、幅広い用途に応えてくれるエンデュランスロードで走り出してみませんか。

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ちゃりぶらりあん
ライター

ちゃりぶらりあん

自転車、特にロードバイクをこよなく愛し、チャリでブラブラするのが好きな図書館司書(ライブラリアン)。 すなわち「ちゃりぶらりあん」とは私のことです。 怠けているので速くはなく、稼ぎはないので高いパーツも買えませんが、走る楽しさは何よりの宝物です。 海外レースもよく観戦します。

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