フロントディレイラーってどの部分？自転車での調整・交換方法を解説！

フロントディレイラーもリアディレイラーと同じく、変速調整の作業が必要です。新しくフロントディレイラーを取り付けたときはもちろんですが、機械式の場合は使用している間もそのつど調整が必要です。特に新しく取り付けて間もないときは、ワイヤーの「初期伸び」が発生するので、再調整するようにしましょう。

フロントディレイラーはチェーンの通り道を作りだして変速するような構造になっているため、フロントディレイラーの動く範囲が小さすぎてしまうと、あまりチェーンの流れに変化がうまれないため、変速が行えません。逆に可動範囲が大きすぎてしまった場合は、チェーンが過剰に動いてしまうため、チェーン落ちの原因になってしまいます。

もし、変速の調子が悪くなかったとしても、フロントディレイラーのプレートの内側にチェーンが当たってしまっていることもあります。特にチェーンのテンションが高くなりやすい「アウターロー」や「インナートップ」の組み合わせではフロントディレイラーとチェーンが接触しやすいです。接触している頻度が多いのであれば、そのつど調整が必要です。

フロントディレイラーの調整を行うためには、フロントディレイラーに取り付けられているボルトで調整を行えます。そのときに必要な工具は「プラスドライバー」のみです。作業自体の手順はシンプルなので、ボルトを回したときのフロントディレイラーの動きだけ頭に入れておくようにしましょう。

ここでは実際にフロントディレイラーの調整方法を紹介します。リアディレイラーを調整する要領に似ていて、しっかり目視で確認しながらボルトを回して調整するようにしましょう。

まずはインナー側の調整を行います。そのときに、リアのギアを一番軽い「ロー」の状態に変速しておきましょう。また、フロントのギアはインナーに変速しておきます。その状態でインナー側の調整のボルトを回して調整します。フロントディレイラーによって左右どちらにインナー側のボルトがあるかはことなるため確認しておきましょう。ボルトを少しずつ回してチェーンとフロントディレイラーの隙間が0.5mmから1.0mmになるようにします。

次にトップ側の調整も行っていきます。リアのギアをトップに、フロントのギアをアウターに変速します。その状態でアウター側の調整ボルトをゆっくり回していきましょう。アウタートップでもチェーンとフロントディレイラーとの隙間が0.5～1.0mmになるように調整していきます。実際に調整できたら何度かフロント変速を行って変速のスムーズさを確認しましょう。

フロントディレイラーの調整はプラスドライバーのみで行えるため、非常にシンプルな作業です。しかし、注意点を守らないとうまく調整は行えません。注意点をしっかり押さえたうえで作業にとりかかるようにしましょう。

フロントディレイラーの調整を行うことで、フロントディレイラーの位置や可動範囲を変更することができます。しかし、ミリ単位での作業になるためしっかりと目視で確認しながら調整しなければいけません。フロントディレイラーの可動範囲を大きくしすぎてしまうとチェーンが外れてしまう原因になってしまうので、注意しましょう。

二つ目の注意点としては調整ボルトのねじ山をつぶさないようにすることです。プラスドライバーを使用すれば簡単にボルトを回すことができますが、調整ボルト自体は非常に小さいです。サイズの合っていないドライバーを使用したり、力を入れすぎてしまうと、調整ボルトのねじ山をつぶしてしまう原因になってしまいます。そうなってしまうと調整が困難になってしまうので、注意していきましょう。

今回はフロントディレイラーというパーツの紹介や、調整方法について解説しました。フロントディレイラーでの変速はロードバイクやマウンテンバイクでは必要不可欠です。そのようなフロントディレイラーの調整をしっかりと行って、さまざまな環境で快適に走行できるようにしていきましょう。